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オーストリアの料理人向けRWRカード:ポイント・給与・費用

オーストリアの2026年人手不足職種リストには寿司職人が名指しされています。実際の数字で計算したポイント審査、飲食業労働協約の給与下限、カードの手数料とスケジュールを解説。

最終更新 2026年9月27日 WashokuJob

オーストリアの2026年全国人手不足職種リストにはレストランの料理人が入っており、その下の職名には寿司職人(Sushikoch/-köchin)がはっきりと名指しされています。そのため、料理人が職業訓練を修了しており、90点満点中55点以上を満たしていれば、日本食レストランでも人手不足職種の専門人材向けレッド・ホワイト・レッド・カードを利用できます。給与は飲食業労働協約の水準を満たす必要があり、熟練料理人(Koch、雇用グループ4)はおおむね月額€2,200前後から始まります。カード自体の政府手数料はおよそ€160で、MA 35などの当局の判断までは数か月を見込んでください。

このページは、ウィーンを含むオーストリアの日本食レストランが日本から料理人を1人採用する場合向けです。自社の職種が人手不足リストに入るか、実際の数字で計算したポイント審査、給与、費用とスケジュールを扱います。働く料理人にはほとんど当てはまらないEUブルーカードについてはEUブルーカードの記事を、欧州各国のワーキングホリデー条件についてはワーキングホリデーの記事をご覧ください。

目次

  1. 2026年の人手不足職種リストに料理人、寿司職人も名指しで
  2. ポイント審査を具体例で
  3. 給与:労働協約の水準
  4. 申請先と申請方法(ウィーンを含む)
  5. 費用とスケジュール
  6. 候補者に送る採用条件のひな形
  7. オーストリアでの採用プラン

1. 2026年の人手不足職種リストに料理人、寿司職人も名指しで

オーストリアは毎年、連邦労働経済大臣の命令(専門人材令、Fachkräfteverordnung)で人手不足職種を公表しています。2026年の全国リストには64の職種があり、47番がGaststättenköche/Gaststättenköchinnen(レストランの料理人)です。その下にまとめられた職名には、Koch/Köchin、Chef de partie、Souschef、Chef de Cuisine、Küchenchef/inに加えて、Sushikoch/-köchin(寿司職人)がPizzakoch/-köchinやPatissier(e)と並んで名指しで含まれています。全国リストに載っているため、ウィーンを含むオーストリア全土で適用されます。

リストは毎年更新されます。2026年のリストに料理人が入っていても、2027年も入るとは限りません。来年早々の採用を計画しているなら、通常秋に公表される新しい命令をすぐに確認してください。

2. ポイント審査を具体例で

人手不足職種の専門人材には、満点90点のうち55点以上が必要です(会社の主な言語が英語の場合、英語に5点の加点があります)。

基準点数上限
人手不足職種の職業訓練の修了3030
関連する実務経験(半年ごと)120
オーストリアでの関連する実務経験(半年ごと)2
ドイツ語 A1/A2/B15/10/1525
英語 A2/B1(その他B1レベルの言語:フランス語、スペイン語、ボスニア語・クロアチア語・セルビア語は各5点)5/10
年齢 30歳以下/40歳以下/50歳以下15/10/515

計算例:調理師学校を修了し、飲食店で5年の経験があり、英語B1でドイツ語ができない28歳の料理人は、30(訓練)+10(半年10回×1)+10(英語B1)+15(年齢)=65点で、必要な55点を上回ります。同じ訓練を修了し、10年以上の経験があり、英語もドイツ語もできない42歳の料理人は、30+20(上限)+0+5=55点で、ぎりぎり足ります。訓練の修了はポイントとは別にこのルートの条件そのものでもあるため、実際にはほとんどのケースでここが結果を左右します。移民ポータルは、オーストリアの数年間の徒弟訓練に相当する訓練を求めており、日本人料理人の場合は通常、調理師学校の修了証明に職歴証明を添えることになります。完全に現場で仕事を覚えた料理人は、経験がどれほど豊富でも、ここで難しくなる可能性があります。

3. 給与:労働協約の水準

ポータルは、法律、命令、労働協約で定められた最低額以上であることを求めており、その事業所で慣行となっている上乗せ分も必要です。オーストリアの飲食業は飲食業労働協約(Kollektivvertrag für das Gastgewerbe)に基づいて運用されています。熟練料理人(Koch、通常は協約の雇用グループ4)は、その年の賃金改定と勤続年数によって、おおむね月額総支給€2,200〜€2,400程度から始まります。料理長やKüchenchef(雇用グループ5以上)はさらに高くなります。これらの数字は通常毎年5月に発効する飲食業の賃金交渉のたびに変わるため、オファーを固める前に飲食業協会(Fachverband Gastronomie)や給与担当のアドバイザーに現行の表を確認してください。前年の数字をそのまま使わないでください。次のセクションで触れる現地人材の少なさもあり、ウィーンで経験豊富でバイリンガルの寿司職人を採用する際の実勢は、通常この協約の下限を上回ります。

外務省によると、2025年10月1日時点のオーストリアの在留邦人は3,415人で、すでに国内にいる日本語を話す料理人の人材は多くありません。オーストリアの日本食レストランの多くにとって海外からの採用は避けて通れず、これも給与を下限ぎりぎりではなく余裕を持って設定すべき理由の一つです。

4. 申請先と申請方法(ウィーンを含む)

申請の方法は2つあります。料理人本人が、居住国を管轄するオーストリア大使館・総領事館に出向いて申請する方法と、雇用主が、オーストリア国内の管轄の在留当局に申請する方法です。ウィーンではMA 35、グラーツではシュタイアーマルク州政府、ニーダーエスターライヒ州では州政府、その他の地域では郡庁、法定都市では市役所が窓口です。申請にあたって、雇用主は雇用主申告書(Arbeitgebererklärung)を提出し、料理人はパスポート、最近の写真、健康保険の証明、そして各ポイント項目の証拠を用意します。ドイツ語または英語以外の書類には翻訳が必要です。当局は書類をAMSに回し、AMSがポイント、訓練、給与を審査し、問題がなければ当局がカードを発行します。

カードは24か月有効で、申請書に記載した雇用主のもとでの就労のみが認められます。その2年間に雇用主を変える場合は新たな申請が必要ですが、必要書類をそろえた申請から45日後には仮に新しい仕事を始められます。24か月のうち21か月以上、要件を満たす形で就労すれば、雇用主の制限がなくなるレッド・ホワイト・レッド・カード・プラスを申請できます。

5. 費用とスケジュール

項目金額
レッド・ホワイト・レッド・カードの政府手数料(申請、発給、写真、署名)法律アドバイザーの報告によれば合計約€160。ポータルは1つにまとめた金額を公表していないため、申請前にMA 35へ現行額を確認
給与、飲食業労働協約の下限で雇う熟練料理人、1年分月額約€2,200〜€2,400×14(業界慣行の上乗せ分を含む)。予算を組む前に現行の表を確認
翻訳、渡航費、引っ越し費用各社の見積もり

ポータルが1つにまとめた処理期間を公表していないため、以下は逆算スケジュールです。

時期やること
開始10週間以上前その年のリストにまだ職種が載っているか確認し、候補者の訓練修了証明をまず確認する。
8週間前ポイント表で候補者を採点し、55点に余裕を持たせる。現行の飲食業労働協約の水準を確認する。
6週間前雇用主申告書と、労働協約の最低額以上の契約書を準備する。大使館またはMA 35に申請する。
6〜10週間を見込むAMSの審査と当局の決定。この幅は計画上の目安であり、公表された処理期間ではありません。申請時にMA 35へ現在の待ち時間を確認してください。
許可後残るビザ手続きがあれば完了させて渡航する。45日の仮就労ルールは雇用主変更のときのみ適用され、初回の入国には適用されません。

6. 候補者に送る採用条件のひな形

採用条件のご案内(オーストリア)
勤務先:[店舗名]([ウィーン/都市名])
職務:[職種名。例:Sushikoch/Köchin、Koch/Köchin、Küchenchef/in]
就労許可の種類:レッド・ホワイト・レッド・カード(人手不足職種、24か月)
基本給:月額€[金額](飲食業労働協約 雇用グループ[番号]以上)
契約期間:[期間]、試用期間[期間]
就業開始予定日:[日付](カード発給時期により変動する可能性があります)
住居:[会社負担/本人負担/一部補助]
渡航費:[会社負担/本人負担]
[会社名・担当者名・連絡先]

この文書には、店名と都市、人手不足リストの表記に合わせた職種名、就労許可のルート(レッド・ホワイト・レッド・カード、24か月)、該当する飲食業労働協約の雇用グループ以上の月額総支給額、契約期間と試用期間、就業開始予定日(カードの発給時期次第で変わる旨を明記)、住居・渡航費の負担者を必ず入れてください。

7. オーストリアでの採用プラン

  1. そのポジションがその年のリストの「Gaststättenköche」に該当することを確認し、契約書でも対応する職名を使う。
  2. まず候補者の訓練の修了証明を確認する。訓練を修了していなければ、経験がどれだけあってもこのルートは使えない。
  3. ポイント表で候補者を採点し、オファーを固める前にその年の飲食業労働協約の水準を確認する。
  4. その水準以上の雇用主申告書と契約書を準備する。
  5. 上記の採用条件のひな形を候補者に送ってから、大使館経由で申請するか、雇用主としてウィーンのMA 35またはその他の管轄当局に申請する。
  6. 更新と、21か月後のレッド・ホワイト・レッド・カード・プラスを見据えて計画する。

変わる数字:人手不足職種リストは通常秋に毎年更新されます。飲食業労働協約の水準は通常毎年5月に発効する形で改定されます。ここで示したカードの手数料は公式ポータル自体では確認できなかったため、MA 35に改めて確認してください。次回確認は2027年1月です。

よくある質問

寿司職人はオーストリアで人手不足職種になりますか。

なります。オーストリアの2026年全国人手不足職種リストのGaststättenköche/Gaststättenköchinnenの下に、他の料理人・シェフの職名とともにSushikoch/-köchinが明示的に含まれています。リストは毎年更新されるため、来年の採用に向けては改めて確認してください。

日本人料理人がレッド・ホワイト・レッド・カードを取るには何点必要ですか。

90点満点中55点以上です。職業訓練の修了だけで30点になりますが、これはこのルート独自の条件でもあるため、正式な訓練を修了していない料理人は、他の項目でどれだけ点数を稼いでも通常は要件を満たせません。

このルートで採用する料理人にはいくら払うべきですか。

少なくとも飲食業労働協約が定めるその職種の水準で、熟練料理人であればその時々の賃金改定によりおおむね月額€2,200〜€2,400程度です。毎年変わるため、飲食業協会(Fachverband Gastronomie)や給与担当のアドバイザーに正確な数字を確認してください。

レッド・ホワイト・レッド・カードの費用と期間はどれくらいですか。

政府手数料は合計でおよそ€160ですが、公式ポータルは1つにまとめた金額を公表していないため、MA 35に確認してください。処理期間も確定した週数としては公表されていません。計画上の目安として6〜10週間を見込み、申請時に現在の状況を確認してください。

候補者に正式な調理師学校の修了証明がない場合はどうなりますか。

オーストリアの数年間の徒弟訓練に相当する職業訓練の修了は、ポイント項目であると同時にこのルートの条件そのものです。完全に現場で仕事を覚えた料理人は、どれだけ経験があっても要件を満たせない可能性があります。この候補者を前提に採用計画を立てる前に、現場での経験の積み重ねを書類で証明する形で代替できるかどうかを、MA 35かAMSに直接確認してください。

本記事は2026年9月に公的な情報源をもとにまとめた一般的な情報であり、法律や移民に関する助言ではありません。人手不足職種リストと労働協約の水準は毎年変わります。実際の手続きの前に、AMS、在留当局、または専門家に確認してください。

出典

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