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フィンランドで日本人料理人を雇う:許可と労働市場テスト

フィンランドの被雇用者の居住許可は月EUR 1,600が条件ですが、本当のハードルは労働市場テスト。2026年にヘルシンキの調理師が全面的なテストを受ける理由と手続きを解説します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. 許可の種類:被雇用者の居住許可
  2. 労働市場テストの手順
  3. ヘルシンキ・ウーシマー地域での調理師の位置づけ
  4. 収入要件と算入されるもの
  5. 役割分担・手数料・所要期間
  6. 許可取得後
  7. 新たな許可なしで採用する

フィンランドには外国人被雇用者の収入の下限が明確に定められており、北欧の中では低めの月額EUR 1,600(2026年、税込)です。飲食店にとって難しいのは労働市場テストのほうです。職種が地域の就労許可方針で人手不足と指定されていない限り、フィンランド移民局(Migri)は、フィンランド国内やEU域内の人材でその仕事を担えないかを確認します。ヘルシンキ地域の調理師については、現在このテストが全面的に適用されます。

1. 許可の種類:被雇用者の居住許可

フィンランドの飲食店に雇われる日本人料理人は、被雇用者の居住許可(TTOL)を申請します。Migriが示す要点は次のとおりです。

2. 労働市場テストの手順

被雇用者の居住許可の初回申請は、すべて労働市場テストの対象です。Migriは、適切な人材がいるかどうかを4つの情報源で判断します。地域経済開発センター(Elinvoimakeskus)の地域別就労許可方針、雇用主がJob Market Finlandに出した求人、雇用主の採用活動報告、そして労働力バロメーターです。

  1. 勤務地の地域別就労許可方針を確認する。職業はISCO分類の4桁レベルで掲載されています。料理人の主な職業が載っていれば人材確保が難しいとみなされ、雇用主は人材の有無を示す必要がありません。
  2. 載っていなければ労働力バロメーターを確認する。その分野が人材過剰と示されている場合、許可は通常出せないとMigriは説明しています。ただし、必ず個別に審査します。
  3. Job Market Finlandに求人を掲載する。許可申請に記載するのと同じ要件で出し、2週間公開します。
  4. 採用活動を報告する。それでもEU/EEA域外から採用する場合は、「雇用条件」フォームで採用活動の経緯を報告します。

Job Market Finlandの求人文は慎重に作成してください。寿司や和食をプロの水準で作れること、日本人料理長と意思疎通できることが本当に必要なら、その旨を求人に明記します。求人と許可申請の要件は一致していなければなりません。

3. ヘルシンキ・ウーシマー地域での調理師の位置づけ

ウーシマー地域経済開発センターの2026年6月1日〜12月1日の地域方針で、人材確保が難しいとされているのは、医師、看護師、准看護師などの医療職だけです。飲食業や調理師の職業は含まれていません。同じ文書によると、ウーシマーの失業求職者は2026年4月時点で約11万5,000人、労働力の12.2%に達し、特にサービス・販売職で失業が増えています。

ヘルシンキの飲食店にとっては、2週間の求人掲載、採用活動の報告、そして現地の応募者にはない技能がなぜ必要なのかの説明という、テスト一式が求められることを意味します。一般的な「調理師」のポジションでは、この市場で必要性を示すのは難しいでしょう。明確に記述された専門職のほうが見込みはありますが、保証はありません。方針は6月と12月の半年ごとに更新されるため、手続きを始める前に最新版を確認してください。

4. 収入要件と算入されるもの

EUR 1,600は許可の条件であって、市場の賃金水準ではありません。給与は、その店に適用される労働協約も満たす必要があります。

5. 役割分担・手数料・所要期間

  1. 料理人がEnter Finlandでオンライン申請し、手数料を支払います。初回はオンラインでEUR 750(紙の申請はEUR 950)、更新はオンラインでEUR 230です。
  2. 雇用主が雇用主向けEnter Finlandで雇用条件を入力します。速やかに入力するほど審査が早く進みます。
  3. 料理人が国外のフィンランド在外公館で本人確認を行います。
  4. 雇用主が雇用主認証を取得していれば、料理人はDビザを同時に申請でき、許可が出ればすぐに渡航できます。

Migriによると、2026年7月に許可となった被雇用者の初回申請の平均処理日数は17日、不許可となった申請は64日でした。2026年に入ってから、初回許可の決定3,896件のうち2,712件が許可です。

6. 許可取得後

同じ職業分野で働き続けるための更新には、新たな労働市場テストは不要です。許可のもとで9か月以上働いた料理人は、別の分野への更新もテストなしで申請できます。契約条件や生活の立ち上げについては、雇用契約のチェックリスト日本から来る料理人の受け入れガイドをご覧ください。

7. 新たな許可なしで採用する

外務省の統計では、2025年10月1日時点でフィンランド在留の日本人は2,545人、うち1,484人が永住者です。その一部は、許可手続きなしで雇用できます。また、日本とフィンランドは2023年にワーキングホリデー制度を始めており、外務省は日本からフィンランドへの参加者に定員を設けていないとしています。欧州のワーキングホリデーのガイドもご覧ください。

ウーシマーの労働市場テストを考えると、ヘルシンキの飲食店にとって現実的なのは、すでにフィンランドで働く資格を持つ人から採用して育成に投資し、許可による採用は本当に専門性の高い料理長のポジションに絞る、という計画かもしれません。欧州にいる日本人料理人に求人を届けたい場合は、WashokuJobに求人を掲載できます。

本記事は2026年9月時点で公的機関の情報をもとにまとめた一般的な情報であり、法律や移民手続きに関する助言ではありません。地域別就労許可方針は半年ごとに変わります。申請前にMigriと地域経済開発センターで確認してください。

出典

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