皆さんは納豆には生卵を入れる派ですか?それとも入れない派ですか?

 ある統計によると、納豆を食べる人のうち約6割が生卵を入れて食べるようです。それ以外にも、好みによっていろいろな食品と一緒に食べられています。本校の学生たちに聞いてみたところ、定番のネギやカラシ以外にも、ミョウガやキムチ、なめ茸やオクラなどを加えるという意見や、海苔の佃煮とよく合うという声もありました。味付けも様々で、市販品についてくる醤油出汁と和辛子以外に、砂糖を加えたり、酢を混ぜたり、あるいはマヨネーズで味付けをしてトーストに乗せたりという意見もありました。いろいろな食べ方があるということは、それだけ日本の家庭食品として定着しているということだと思います。

 糸引き納豆は、特に朝食には欠かせない食品の一つです。歴史は古く、平安時代の文献にすでに納豆の文字が見られます。肉を食べる習慣がなく魚が高価だった江戸時代には、庶民の貴重なたんばく源でした。発酵食品である納豆には、腸内環境を改善する効果に加え、血液が固まるのを防ぐ成分も含まれており、和食の誇る健康食品の代表選手です。でも外国人にとっては、あのネバネバ感と独特のにおいが受け入れられず、常に「苦手な日本食」の第1位に上げられてしまいます。反対に考えれば、「納豆が好き」な外国人は、相当日本通ということでしょうか?国内でも関西地方では苦手な人も多く、どちらかというと関東から東北の郷土食という印象が強いようです。

 私のお奨めの食べ方は、魚介と野菜と卵黄をミックスします。鯛やマグロ、イカなどのお魚と、キュウリやタクアン漬、山芋など食感がある野菜を同じ大きさの角切にし、納豆と卵黄(黄味だけ)と少量の醤油で混ぜて、焼き海苔で包んで食べます。そうすると、納豆やお魚の旨味と野菜の食感、そして焼き海苔の香りが加わり、何倍にも美味しくなります。この料理は、地方によって「五色納豆」とか「バクダン」などと呼ばれているようです。ぜひ一度試してみてください。

出典:東京すし和食調理専門学校 学校長の一膳講座

https://www.sushi-tokyo.jp/blog-headmaster

写真の出典:東京すし和食調理専門学校 学校長の一膳講座

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