新年明けましておめでとうございます。よいお正月をお迎えでしょうか。

 お正月の料理といえば、やはり「おせち料理」ですね。きっと皆さんもおせち料理を楽しまれたことと思います。今回は、「おせち料理」についてお話しします。

 そもそもおせち料理は、季節の節目や五節句の時に神様にお供えする「節供(せちく)料理」が起源といわれています。日本ではとても古くから始まった習慣ですが、江戸時代に入り数々の節句のうち一番重要な「人日の節句(お正月)」だけが残りました。重箱に詰めるようになったのは天明年間(江戸時代の終わりころ)だそうです。

 その内容は地域ごとに特色もありますが、共通して入っている料理には、それぞれ縁起をかつぐ意味でいわれがあるのをご存知でしょうか。ここで少しご紹介してみましょう。

 『黒 豆』=黒く日焼けするまで、マメに働けるように(無病息災)

 『田作り』=「ごまめ」ともいい、沢山お米がとれますように(五穀豊穣)

 『数の子』=ニシン(二親)にたくさん子供ができますように(子孫繁栄)

 『海 老』=腰が曲がるまで長生きできますように(不老長寿)

 『栗きんとん』=きんとんは「金団」と書き、お金に恵まれますように(金運上昇)

 これ以外にも、紅白かまぼこは縁起の良い色、伊達巻は書物に似ているので「学力向上」、蓮根の酢の物は穴が開いているから「先が見通せるように」など、一年の初めにおめでたい食べ物を食べて、新しい年が良い年になるよう縁起をかつぐ大切な料理なのです。

 最近では、デパートで高額なおせち料理の通信販売が人気なようですが、昔は各家庭で親から子へその作り方が伝承される料理でした。本校でも2年生が年末最後の授業で握りずしを入れた三段重のおせち料理を作りました。(上の写真を見てください)

 皆さんも、お正月におせち料理を食べて、今年一年を良い年にしてくださいね。 

出典:東京すし和食調理専門学校 学校長の一膳講座

https://www.sushi-tokyo.jp/blog-headmaster

写真の出典:東京すし和食調理専門学校 学校長の一膳講座

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