今年も新米の季節がやってきました。
お米の美味しい食べ方はたくさんありますが、一番手軽にお米の美味しさを味わえるのは、やはり「おにぎり」ではないでしょうか。おにぎりの歴史は古く、能登半島の中央部にある石川県鹿西町(現中能登町)で2千年前(弥生時代)につくられたおにぎりの化石が発見されています。ちなみに、この鹿西町(ろくせいまち)の「ろく」と、毎月18日の「米食の日」をあわせ、毎年6月18日が「おにぎりの日」なっています。
「おにぎり」はとてもシンプルな料理ですが、それだけにバリエーションも多く、中の具材の種類や、海苔の巻き方、白米や炊込みご飯のおにぎりなど、いろいろと楽しめます。具材の一番人気は「焼き鮭」、二番目が「梅干し」、三番目が「辛子明太子」だそうです。最近では、「ツナマヨネーズ」や「半熟たまご」なども人気があるようです。
美味しいおにぎりを作る秘訣は「あまりしっかり握らないこと」。ご飯をフワッと握ると、お鮨のシャリのように口の中でご飯が上手にほぐれ、いっそう美味しくなります。最近では、ご飯を軽く固めただけの「おにぎらず」などという料理まで登場しています。
私が一番好きなのは「おかか」です。かつお節にしょうゆで味をつけた具材を炊きたてのお米に入れて海苔をまいたおにぎりは、最高に美味しいごちそうです。冷たくなってもそのまま茶碗に入れて、濃い目の緑茶を注いでお茶漬けにするとまた格別の味です。海苔の風味とお茶の旨味に、醤油とかつお節の美味しさが加わり、豊かな香りとともに楽しむことができます。あるいは、表面に味噌や醤油を軽く塗って、「焼きおにぎり」にしても美味しいですね。
本校調理研究科では、「おいしい素材の研究」をテーマに、4月から自分たちの手で米づくりを行ってきました。9月9日に稲刈りを行ったのですが、今年は200キロ近い豊作でした。10月6日(土)・7日(日)の学園祭にて、そのお米を使って「自家製おにぎり」を調理販売します。6月の草取りの時に収穫した梅で作った自家製梅干しや、4月に学生一人ひとりが仕込んだ味噌も使った、工夫を凝らした「おにぎり」を楽しんでいただけます。学園祭では、彼らの収穫したお米も小分けで販売する予定です。ぜひ味わいに来てください!
出典:東京すし和食調理専門学校 学校長の一膳講座
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写真の出典:東京すし和食調理専門学校 学校長の一膳講座