採用の進め方

ビザ申請用の英文在職証明書・卒業証明書

在職証明書と卒業証明書を、海外の入国審査で通る形に整える方法。記載すべき内容、米国・カナダ・英国の翻訳ルール、日本での公証とアポスティーユの流れを解説します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. ビザ書類にこれらの証明書が必要な理由
  2. 役に立つ在職証明書に書かれていること
  3. 日本の雇用主から入手する
  4. 提出先の国の翻訳ルール
  5. 日本での公証とアポスティーユ
  6. 調理師学校の卒業証明書
  7. チェックリスト

多くの技能就労ビザでは、料理人がその職に必要な経験や訓練を持っていることを雇用主が示す必要があります。日本から来る料理人の場合、その証拠はたいてい日本語の書類です。勤務してきた各店の在職証明書と、調理師学校の卒業証明書です。このページでは、これらの書類に何を書いてもらうべきか、入国審査官に受け入れられる英語版をどう用意するか、公証人やアポスティーユが必要になるのはどんな場合かを説明します。

1. ビザ書類にこれらの証明書が必要な理由

申請書に書いた職種名は、あくまで申告にすぎません。審査官は、その裏付けとなる経験を証明する書類を確認します。例を2つ挙げます。

利用するビザの正確な必要書類リストを確認し、料理人には早めに集め始めてもらってください。取得に何週間もかかるものもあります。

2. 役に立つ在職証明書に書かれていること

日本には、在職証明書の統一された公的な様式はありません。審査官に必要なのは、内容を確認できる書類です。次の内容を依頼してください。

最も重要なのは職務内容です。「調理師として勤務」だけではほとんど何も証明できません。「40席の懐石料理店で焼場を担当し、魚の仕込みと味付けを含む業務に従事。若手調理人2名を指導」と書かれていれば、それは証拠になります。

英文の例:"This is to certify that [name], born [date], has been employed by [company] at [restaurant], [address], as [position] from [date] to [date / present]. Employment was full time, [x] hours per week. [His / her] duties included [duties]. Issued on [date]. [Name], [title]. [Seal]"

3. 日本の雇用主から入手する

料理人がすでに退職している場合

労働基準法第22条により、労働者が退職の場合に、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金または退職の事由について証明書を請求したときは、使用者は遅滞なくこれを交付しなければなりません。証明書には、労働者が請求しない事項を記入してはなりません。実務上は、ビザに必要な項目だけを正確に請求してもらうのがよいでしょう。

料理人がまだ在職している場合

第22条は退職時の規定です。現在の勤務先に証明書を出してもらうのはあくまで依頼であり、料理人は退職を申し出るまで頼みたくないかもしれません。スケジュールにそれを織り込んでおいてください。

最初から英語で依頼する

最も簡単なのは、日本語版とあわせて、雇用主自身に英文の証明書を発行してもらうことです。別途翻訳する手間が省けます。応じてくれない店もあるので、その場合は翻訳に切り替えます。

店が閉店している場合

料理人に別の証拠を用意してもらいます。給与明細、源泉徴収票、社会保険の記録、元の料理長からの書簡などです。どの代替書類が受け入れられるかは、移民弁護士に確認してください。

4. 提出先の国の翻訳ルール

ルールを決めるのは提出先の国です。当サイトで確認した例は次のとおりです。

英語以外の書類についてのルール
米国(USCIS)翻訳者が完全かつ正確であると証明した英語の全訳と、その言語から英語へ翻訳する能力があることの翻訳者による証明。
カナダ(IRCC)別段の指示がない限り、英語またはフランス語の訳文、翻訳した人の宣誓供述書(affidavit)、原本の認証付きコピー。宣誓供述書は、翻訳者が住む国で宣誓を執り行う権限を持つ者の前で宣誓して作成します。
英国(Skilled Worker)英語またはウェールズ語以外の書類には、認証付きの翻訳(certified translation)。

すべての書類で、氏名と日付をパスポートと完全に一致させてください。ローマ字表記が2通りあると、追加の質問を受けることがあります。

5. 日本での公証とアポスティーユ

移民当局や、海外の雇用主の弁護士が、日本の書類の認証を求めることがあります。アポスティーユと公印確認を扱うのは外務省ですが、対象は条件を満たす公文書に限られます。発行日から3か月以内であること、発行機関が記載されていること、個人印や署名ではなく公印が押されていることです。

会社が発行する在職証明書は私文書なので、外務省は直接証明できません。手順は次のとおりです。

  1. 日本の公証人が、私文書の署名を認証します。
  2. 公証人の所属する(地方)法務局長が、公証人の押印を証明します。
  3. そのうえで外務省が証明またはアポスティーユを付けます。

日本公証人連合会は、公文書の翻訳については、翻訳者が誠実に翻訳した旨の宣言書に署名し、その宣言書に公証人の認証を受ける方法があると説明しています。私署証書の認証手数料は原則1万1000円(金額の記載がない書面は6500円)で、外国語の文書にはさらに6000円が加算されると案内しています。

2026年9月18日付の外務省のページによると、2026年10月5日以降、東京の外務省での窓口申請にはオンライン予約が必要となり、交付は郵送のみになります。

6. 調理師学校の卒業証明書

料理人が専門学校(私立の専修学校)で学んだ場合、外務省の発行機関の一覧では、私立専修学校の証明書は公印確認とアポスティーユのいずれも直接の対象外とされている点に注意してください。在職証明書と同じく、まず公証人の認証を経る必要があります。国公立大学の証明書は公印確認の対象、公立高校は両方の対象です。

原本の卒業証書を送るのではなく、学校に卒業証明書を請求して発行してもらってください。料理人が調理師免許を持っている場合は調理師免許の英訳・証明の取り方を、料理人本人向けの日本語の手順は卒業・在職証明の英文作成をご覧ください。

7. チェックリスト

本記事は一般的な情報であり、法律や在留資格に関する助言ではありません。必要書類はビザによって異なり、変更されることもあります。申請を審査する移民当局の指示に従い、資格のある移民弁護士に相談してください。

出典

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