採用の進め方

料理人の在職証明書・卒業証明書の取り方(ビザ用・日英ひな形)

在職証明書・卒業証明書という日本語の原本をどう入手し、何を書くべきか。前の使用主が証明を出さない場合の対応、日英両方のひな形をまとめました。翻訳・公証の要件は別ページで扱います。

最終更新 2026年9月27日 WashokuJob

料理人のビザ書類には、経歴と技能を示す証拠が必要です。各勤務先からの在職証明書(退職者は退職証明書)と、調理師養成施設の卒業証明書です。日本にはどちらも決まった書式がないため、確実な方法は、労働基準法第22条に基づき、前職の使用主に対して具体的な項目を書面で請求してもらうことです。使用主は請求があれば遅滞なく交付する義務を負います。内定を出したその日から着手してください。閉店した店や連絡が取れない前の使用主への対応には数週間かかることがあり、ビザの期限はこの書類がすでにあることを前提に組まれています。

このページが扱うのは、料理人がこの2種類の日本語の原本をどう入手し、何を記載すべきかという点で、日英両方のひな形も掲載します。どの国がこれらを求めるか、提出先ごとの翻訳証明の要件、日本での公証・アポスティーユの手順そのものはemployment certificate translation for visasで詳しく扱っており、本ページでは繰り返しません。調理師免許の英文証明は調理師免許の英文証明の取り方、犯罪経歴証明書は犯罪経歴証明書の取り方をご覧ください。

目次

  1. この2つの書類の役割と、他ページとの分担
  2. 前の使用主が証明を出してくれない場合:まずここから
  3. 証明書の取り方:在職中、退職後、店が閉店した場合
  4. 在職証明書に書くべき項目
  5. 卒業証明書と養成施設の記録
  6. 日英ひな形:日本語原本と英訳
  7. 翻訳・公証について(要点のみ)
  8. 提出前のチェックリスト

1. この2つの書類の役割と、他ページとの分担

料理人が対象になりうる技能就労ビザの多くは、資格・職歴のいずれか、または両方の証明を求めます。たとえばオーストラリアの482ビザは1年以上の関連職歴を求め、推薦状だけでは証拠として不十分とされています。日本語の証明書は、その記載内容と翻訳が提出先の要件に合っていなければ、審査官には何も伝わりません。この論点は単独のページに値するほど大きいため、employment certificate translation for visasで、米・英・加・豪の翻訳者要件と、日本国内の公証・アポスティーユの手順をまとめて扱っています。本ページが扱うのは、その前段階、つまり使える日本語原本の入手方法と、そこに書くべき内容です。

2. 前の使用主が証明を出してくれない場合:まずここから

この問題を最初に置くのは、実際にビザの日程を狂わせる原因になりやすく、対処に時間がかかるからです。料理人の経歴には、すでに閉店した店や、連絡の取りにくい元料理長が含まれることがよくあります。

面接の段階で、前の勤務先が実際に証明書を出してくれそうかを本人に聞いておいてください。早い段階で「難しい」とわかれば、提出期限の3週間前ではなく、その時点でビザの日程を組み直せます。reference checks for chefs from Japanも参考にしてください。

3. 証明書の取り方:在職中、退職後、店が閉店した場合

状況対応
すでに退職している労働基準法第22条に基づき、必要な項目(第4章)を明記した書面で請求する。使用主は遅滞なく交付し、請求していない事項を記載してはならない。
まだ在職中第22条は退職時の話で、在職中の証明は本人にとって退職前にはしたくない請求になりうる。すぐに手に入る前提でスケジュールを組まず、タイミングを織り込む。
使用主が英語で直接発行してくれる最も簡単な方法。第6章の文言を使い、日本語版とあわせて英語版を発行してもらう。両方提出する場合は内容を一致させれば、別途の翻訳者証明は不要。
店が閉店している第2章の対応(元オーナー・元同僚の説明書、給与・税務記録)を、提出先が認める内容に沿って進める。

4. 在職証明書に書くべき項目

日本語のみ、英語のみ、あるいは両方を用意する場合でも、次の項目を明示的に依頼してください。

項目日本語の例英語の例
会社名・店舗名・住所・電話番号株式会社○○ 鮨○○ 東京都…○○ Co., Ltd., Sushi ○○, (address), Tokyo, Japan
雇用期間(年月日)2019年4月1日〜2025年3月31日1 April 2019 to 31 March 2025
雇用形態正社員Full-time permanent employee
週の労働時間週48時間(休憩除く)48 hours per week (excluding breaks)
役職の推移(期間ごと)2019〜2021年 追い回し、2021年〜 脇板2019–2021 kitchen assistant (oimawashi); from 2021 second chef at the sushi counter (wakiita)
主な業務内容魚の仕入れと仕込み、カウンターでの握り、若手の指導Fish purchasing and preparation, preparing nigiri at the counter, training junior staff
給与月給○○円Monthly salary JPY ○○
署名者の氏名・役職・署名または印・発行日代表取締役 ○○(name), Representative Director, signature, date

最も重要なのは、週の労働時間と、役職がいつどう変わったかです。これがフルタイムの経験だったか、いつから一人前の調理師としての職務だったかを決め、経験年数の数え方に響きます。「板前として勤務」だけでは審査官には何も伝わりません。日本の厨房の役職名は海外では通じないため、業務内容を具体的に書いてください(役職の対応はJapanese kitchen roles参照)。審査官が使用主に確認する可能性を想定し、レターヘッドと確認先の氏名を用意してください。レターヘッドのない個人経営の店でも、店名・住所・電話番号とオーナーの署名があれば使える書類になります。

5. 卒業証明書と養成施設の記録

調理師養成施設の卒業生は、卒業証書の原本ではなく卒業証明書(必要に応じて成績証明書も)を発行してもらってください。英語での発行に対応しているかは学校によって異なるため、学校の事務窓口に直接確認してもらいます。英語で発行される場合は、その書類については翻訳の工程が不要になります。

調理師免許は学校の記録とは別の書類です。養成施設卒業により免許を取得した料理人については、免許と卒業証明書の両方を提出すると経歴の整合性が取れます。免許そのものの翻訳・証明の取り方は調理師免許の英文証明の取り方で扱っており、本ページでは扱いません。

6. 日英ひな形:日本語原本と英訳

この形式で原本を発行してもらえる場合は日本語版を、翻訳も必要な場合はあわせて英語版を使用主に渡してください。日付、社印の位置、署名者は両方の版で一致させます。

在職証明書
(会社名・住所・電話番号を記載したレターヘッド)
発行日:____

下記のとおり在職(在職していたこと)を証明します。
氏名:[パスポート表記の氏名] 生年月日:[生年月日]
勤務先:[会社名] [店舗名・住所]
雇用期間:[開始日]から[終了日/現在に至る]まで
雇用形態:[正社員/契約社員]、週[ ]時間勤務
役職の推移:[年月][役職・概要];[年月][役職・概要]
主な業務内容:[例:魚の仕入れと仕込み、カウンターでの調理、後輩の指導]
給与:月額[ ]円([年月]時点)
確認先:[氏名、役職、電話、メール]

署名:____ 署名者の氏名・役職:____

CERTIFICATE OF EMPLOYMENT
(Company letterhead: company name, address, telephone, email)
Date: ____

This is to certify that [Full name as in passport], born on [date of birth], was employed by [Company name] at [Restaurant name, address] from [start date] to [end date / "present"].

Employment type: Full-time, [permanent / fixed-term]
Working hours: [__] hours per week
Positions held: [dates] [position and short description]; [dates] [position and short description]
Main duties: [e.g. purchasing and preparing fish, preparing sushi at the counter, supervising junior cooks]
Salary: JPY [__] per month (as of [date])

For verification, please contact [name, position, telephone, email].

Signature: ____
Name and title of signatory: ____

氏名は両方の版でパスポートの表記に正確にそろえてください。ローマ字表記が書類ごとに揺れていることは、ビザ書類が差し戻される最も多い原因の一つです。

7. 翻訳・公証について(要点のみ)

使用主が上記のひな形で直接英語版を発行してくれる場合、ほとんどの提出先で追加の翻訳者証明は不要ですが、日本語版もあわせて提出するなら内容を完全に一致させてください。日本語原本しかない場合は翻訳が必要で、誰が翻訳を証明できるかは提出先の国ごとに異なり(米・英・加・豪はそれぞれ独自の要件を持ちます)、提出先によっては翻訳の前後で日本語原本の公証・アポスティーユや公印確認も求められます。この詳細はすべてemployment certificate translation for visasで段階を追って解説しているので、翻訳を依頼する前に確認してください。翻訳者や証明の順番を間違えると、やり直しになります。

8. 提出前のチェックリスト

2026年9月27日確認。労働基準法第22条とその義務は決まった周期で改正されるものではありません。提出先の国ごとの書類・翻訳要件はより頻繁に変わるため、上記リンク先のページで管理しており、本ページでは繰り返しません。次回確認は2027年9月です。

よくある質問

前の使用主は在職証明書の発行を拒否できますか。

退職後であれば、法律上は拒否できません。労働基準法第22条は、労働者から請求があれば、使用期間、業務の種類、地位、賃金、退職の事由について、使用主が遅滞なく証明書を交付しなければならないと定めています。必要な項目を明記した書面で請求してください。

料理人が働いていた店が閉店していたらどうしますか。

元オーナーや元同僚からの説明書を求め、給与明細、源泉徴収票、雇用契約書を裏付け資料としてあわせて集めてください。これらが証明書の代わりとして認められるかは提出先次第なので、案内を確認したうえで空白期間の説明も書面で用意します。

証明書は英語で発行してもらう必要がありますか。

必要ありません。日本語原本が通常の形で、重要なのは第4章の項目が翻訳できる程度に明確に書かれているか、または使用主が本ページのひな形で直接英語版を発行してくれるかです。後者なら別途の翻訳工程を省けます。

証明書で最も重要な項目は何ですか。

週の労働時間と、役職がいつどう変わったかです。これがフルタイムの経験としてカウントされるか、いつから一人前の職務についていたかを左右し、多くのビザ制度が実際に見ている点です。

自国の翻訳・公証の要件はどこで確認できますか。

employment certificate translation for visasで、米・英・加・豪の翻訳者要件と、日本国内の公証・アポスティーユの手順をまとめて解説しています。本ページは日本語原本とその内容だけを扱います。

本記事は一般的な情報であり、法務・入管に関する助言ではありません。書類・翻訳の要件は国、ビザの種類、時期によって異なります。申請前に必ず提出先の最新の案内を確認し、必要に応じて専門家にご相談ください。

出典

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