採用の進め方

犯罪経歴証明書(無犯罪証明)の取り方と雇用主の準備

海外の就労ビザで求められる犯罪経歴証明書は、本人が住民登録地の警察本部で指紋を取って申請します。雇用契約書など雇用主が用意する書類、日数、海外からの申請、つまずきやすい点を整理します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. 犯罪経歴証明書とは
  2. 誰が、どこで申請するか
  3. 必要書類:雇用主が用意するもの
  4. 日数と受け取り
  5. 海外にいる料理人が申請する場合
  6. よくあるつまずき
  7. 雇用主のチェックリスト

海外の和食店が日本人料理人のために就労ビザや永住権を申請するとき、日本の犯罪経歴証明書(いわゆる無犯罪証明書)の提出を求められることがあります。この証明書は料理人本人が警察で申請するものですが、申請には雇用主側が用意する書類が必要になることが多く、発行まで数週間かかる場合もあります。

この記事では、警視庁、神奈川県警察、在米国日本国大使館の公式案内をもとに、手続きの流れと雇用主が準備すべきことを整理します。

1. 犯罪経歴証明書とは

警視庁によると、「渡航証明書」「犯罪経歴証明書」「無犯罪証明書」は同一のものです。証明書は日本語、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語の5か国語が併記され、封緘した状態で交付されます。手数料は無料です(警視庁、神奈川県警察)。

この証明書は、海外の公的機関(大使館、移民局など)から提出を求められている人が申請できるものです。雇用主が「念のため」に求める書類として取れるものではありません。

2. 誰が、どこで申請するか

申請先は、住民登録をしている都道府県の警察本部です。警視庁の場合、申請できるのは次のいずれかに当たる人です。

申請の際には指紋を採取するため、必ず本人が窓口に行く必要があります。受付場所は都道府県ごとに決まっていて、たとえば神奈川県警察では「警察署では申請できません」と明記され、県警本部の鑑識課が窓口です。警視庁は本部庁舎1階の渡航証明係が受け付けています。

警視庁は、提出先や発給事由によっては直ちに申請を受理できない場合があるとして、事前の電話での問い合わせを求めています。神奈川県警察も同様に、事前の問い合わせを案内しています。

3. 必要書類:雇用主が用意するもの

警視庁の案内では、東京都内に住民登録をしている日本人の場合、必要なのは次の3点です。

  1. パスポート(有効期限内、コピー不可)
  2. 氏名と住民登録地が確認できるもの(発行から6か月以内の住民票、マイナンバーカード、住所表記が住民登録地と一致する運転免許証など)
  3. 証明書発給の必要性が確認できる書類

3の例として、警視庁は「申請者の氏名が入った大使館からの発給依頼書、招聘状、学校の合格通知、採用通知、赴任命令、雇用契約書等」を挙げています。求められる書類は要求国や理由によって異なるため、事前の問い合わせが必要です。

雇用主として準備したいのは、料理人の氏名が入った採用通知(オファーレター)や雇用契約書、出向の場合は赴任命令です。ビザ申請の流れの中で移民当局から証明書の提出を求める書類が出る場合は、それも本人に渡してください。書類がそろわないと、料理人が警察の窓口まで行っても申請できないことがあります。

4. 日数と受け取り

項目警視庁神奈川県警察
受付時間月〜金(祝日・年末年始を除く)8時30分〜11時30分、13時〜16時30分月〜金(土日祝・年末年始を除く)9時〜11時30分、13時〜16時
予約案内なし(事前の電話問い合わせを推奨)不要。手続きは待ち時間を除き15分程度
交付まで申請日からおおむね2週間(年末年始・大型連休はさらにかかる場合あり)申請後約1週間(祝日を挟む場合はその分延びる)
郵送不可不可
代理受領申請時に申し出れば可(委任状)申請時に申し出れば可(受領証、委任状など)

申請と受け取りで最低2回は窓口に行く必要があります(代理受領を使わない場合)。地方に住む料理人の場合、移動の時間も含めてスケジュールを組んでください。

5. 海外にいる料理人が申請する場合

すでに海外に住んでいる料理人は、現地の日本大使館・総領事館で申請できます。神奈川県警察は、申請方法は直接現地の大使館・領事館に問い合わせるよう案内しています。

例として、在アメリカ合衆国日本国大使館の案内では、次のような流れです。

日本国内で申請するより時間がかかることが多いため、海外在住の料理人を採用する場合は、ビザ手続きの最初の段階で必要性を確認してください。なお、警視庁によると、現地の日本大使館などで申請した場合、同じ申請を日本で行うことはできません。

6. よくあるつまずき

7. 雇用主のチェックリスト

  1. ビザの申請先が犯罪経歴証明書を求めているか、有効期限の定めがあるかを確認する。
  2. 料理人の住民登録地(または最終住民登録地)の都道府県警察の案内を確認する。
  3. 採用通知・雇用契約書・赴任命令など、発給の必要性を示す書類を料理人に渡す。
  4. パスポートの更新予定と、戸籍の氏名との一致を確認する。
  5. 交付まで1〜2週間(国内)、海外からの申請は数か月かかる場合があることをスケジュールに入れる。
  6. 公印確認・アポスティーユの要否を確認する。

調理師免許の英文証明は調理師免許の英文証明の取り方、在職・卒業証明の英文化は卒業・在職証明の英文作成、ビザの全体像は調理師・寿司職人の就労ビザ 国別まとめをご覧ください。英語の解説はPolice certificate from Japan for a visaにもあります。

本記事は一般的な情報であり、入管・法務に関する助言ではありません。申請の条件、必要書類、日数は都道府県警察や在外公館ごとに異なり、変更されることがあります。2026年9月時点で確認した下記の一次情報をご確認のうえ、申請先の警察本部や在外公館に事前にお問い合わせください。

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