英国・欧州

ハンガリーで日本人料理人を雇う:2026年に使える道

ハンガリーのゲストワーカー許可と就労目的の滞在許可は日本国籍者が対象外です。ブダペストの飲食店に残る選択肢は、上級職向けのEUブルーカード、企業内転勤、年200人枠のワーキングホリデーです。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. 数字で見るハンガリー
  2. 日本人調理師についての結論
  3. ゲストワーカー許可と就労目的の滞在許可:日本国籍者は対象外
  4. まだ使えるルート
  5. ワーキングホリデー
  6. ブダペストでの現実的な採用計画

ハンガリーは2024年から2026年にかけて、EU域外の労働者が就労できる道を段階的に狭めてきました。ブダペストの飲食店が日本から調理師を呼びたい場合、その影響ははっきりしています。熟練・半熟練スタッフの受け入れに多くの雇用主が使っていた2つの許可は、移民局自身のファクトシートによれば対象国が少数に限られ、日本は含まれていません。本記事では、閉じた道、残っている道、そしてそれでも和食の厨房を回す方法を、2026年9月時点の公式情報に基づいて整理します。

1. 数字で見るハンガリー

市場も日本人コミュニティも小さいということは、採用面では2つの意味を持ちます。現地に住む日本人調理師はごく少なく、呼び寄せる場合は狭いルールの中で一件ずつ正当性を示す必要があります。

2. 日本人調理師についての結論

ルート日本国籍者は使えるか向いている職務
ゲストワーカー向け滞在許可不可。現在、対象となる第三国はない該当なし
就労目的の滞在許可不可。ジョージア、アルメニア、フィリピンに限定該当なし
ハンガリーカード指定分野(IT、工学、自然科学、音楽)や一部の指定区分のみ調理職は対象外
EUブルーカード可。資格要件と給与要件を満たす場合高給の上級職のみ
企業内転勤可。企業グループ内既存社員を異動させる日系グループ
ワーキングホリデー可。18〜30歳、枠あり最長1年の若手・中堅調理師

3. ゲストワーカー許可と就労目的の滞在許可:日本国籍者は対象外

ゲストワーカー許可

2023年法律第90号(Act XC of 2023)で設けられたゲストワーカー向け滞在許可は、もともと政府令で指定された国の国籍者に限られ、日本は含まれていませんでした。移民・難民局(OIF)のファクトシートは現在、ゲストワーカー許可でハンガリーで雇用できる第三国の国籍者はいないと明記しています。法律事務所CMSの解説によれば、これは2026年6月6日施行の政府令92/2026によるもので、2026年6月5日までに申請と手数料納付を済ませた案件は従前の規則で審査されます。同じ解説は、政府決定1153/2026が第三国労働者に関する規則の全面的な見直しを指示しているとしており、さらなる変更が見込まれます。

就労目的の滞在許可

外国人調理師なら当然これを使うと思われがちな許可です。しかしOIFのファクトシート(2026年3月10日最終更新)は、関係政府令の附属書1に掲げられた国はジョージア、アルメニア、フィリピンの3か国であり、この許可でハンガリーで雇用できるのはこれらの国の国籍者のみだとしています。OIFの「資格を要しない就労」向けの案内ページも、同じ3か国しか示していません。

民間の解説サイトの中には、国籍を問わず使える、労働市場テスト付きの一般的な就労許可があると説明しているものがまだあります。しかし2026年9月に確認したOIFの公式ファクトシートにそうした記載はありません。OIFの情報を基準にし、候補者に何かを約束する前に、OIFまたはハンガリーの移民法に詳しい弁護士に確認してください。

4. まだ使えるルート

EUブルーカード

OIFは、高等教育の資格、または所定期間の高度な専門的実務経験のいずれかを認めています。OIFのファクトシート(2026年3月3日更新)に記載された給与の下限は月額HUF 883,671(総支給)で、2025年の金額として示されています。雇用契約は6か月以上が必要で、カードの有効期間は最長4年です。実際には、学位を持ち上級職の給与を受け取る総料理長やグループの料理統括責任者向けのルートであり、ライン調理師向けではありません。詳しくはEUブルーカードは料理人に使えるかをご覧ください。

ハンガリーカード

ハンガリーカードは、所管大臣の政令で定める分野の高度な専門資格を持つ人が対象です。OIFが挙げる分野は、情報技術、工学、自然科学、音楽教員または民俗音楽・民俗文化、音楽で、これに加えてプロのスポーツ選手、パフォーマー、映画産業の従事者が対象です。調理はこの中に含まれません。

企業内転勤と事業関連のルート

OIFは、企業内転勤、ゲスト投資家、ゲスト自営業者向けの許可も別に設けています。日本の飲食グループがブダペストに出店するなら、既存社員を企業内転勤で異動させるのが最も確実な選択肢になり得ます。料理人がオーナーを兼ねる場合は、自営業や投資家向けのルートを弁護士と検討する価値があります。これらのルートを飲食店が使う際の細かな条件は、本記事では検証していません。

5. ワーキングホリデー

日本とハンガリーのワーキングホリデー制度は2017年に始まりました。駐日ハンガリー大使館によると、申請時の年齢は18歳以上30歳以下、許可は発給日から1年間有効で、日本国籍者の年間枠は2025年は200人でした。大使館のページには就労の種類や期間に関する制限の記載がないため、フルタイムのシフトを組む前に、許可そのものに付いた条件を確認してください。

上級幹部ではない日本人調理師を呼ぶ方法として、多くのブダペストの店にとって実際に使えるのはこのルートだけです。キャリアの道筋ではなく1年間の窓口なので、入れ替わりを前提に計画してください。欧州各国のワーキングホリデーの比較は欧州のワーキングホリデーと日本人料理人をご覧ください。

6. ブダペストでの現実的な採用計画

  1. まずEU国籍者を採用する。EU・EEAの市民はハンガリーの就労許可を必要としません。EU国籍を持つ日本料理経験者や、ウィーン、ベルリン、デュッセルドルフの和食店で経験を積んだ調理師が、最も広い採用母集団です。
  2. 31歳未満の日本国籍者はワーキングホリデーで。日本で募集し、各ポジションを1年間の滞在を前提に設計します。
  3. ブルーカードは上級職1名に絞る。学位または裏付けのある上級職経験があり、給与の下限を上回って支払える場合に限ります。
  4. その上級職を中心に現地の調理師を育てる。現地スタッフへの和食トレーニングを参考にしてください。
  5. 制度変更を追う。政府は第三国労働者の就労規則の見直しを指示しているため、採用のたびにOIFのファクトシートを確認し直してください。

専門料理人向けのルートがまだある、より大きな欧州市場との比較はドイツで日本人料理人を雇うをご覧ください。

本記事は2026年9月にハンガリーおよび日本の公式情報で確認した一般的な情報であり、法律・移民に関する助言ではありません。ハンガリーの第三国労働者に関する規則は2024年から2026年にかけて何度も変更され、現在も見直しが進んでいます。申請前に移民・難民局(OIF)で最新の要件を確認してください。

出典

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