北米

ソルトレイクシティとスキーリゾートで日本人シェフを採用する

ソルトレイクシティのシェフの賃金は上位層が頭打ちで、山岳部の郡はより高く、冬だけの厨房ならH-2Bも選択肢になります。ユタ州のルール、プリベイリング・ウェイジ、H-2Bの日程を解説します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. ユタ州の賃金ルール
  2. ソルトレイクシティのシェフ・調理人の賃金
  3. 市内の厨房と山岳リゾートの厨房
  4. スキーシーズンの厨房とH-2B
  5. 通年の採用とその他のビザ
  6. ソルトレイクシティとリゾートでの採用チェックリスト

ソルトレイクシティには、飲食業の労働市場が2つあります。一つは市内で、需要は通年あり、賃金は法律ではなく競争で決まります。もう一つは市の東側に広がる山岳リゾートで、冬には客が急増し、必要な調理人の数も急増します。日本食レストランにとって、この違いは、12か月の雇用にするかシーズン雇用にするか、そして季節労働者向けのH-2Bビザを検討する価値があるかを左右します。本ガイドでは、2026年9月時点の情報で両方を解説します。

1. ユタ州の賃金ルール

ユタ州は連邦最低賃金の時給7.25ドルに従っています(米国労働省の州別一覧、2026年7月1日更新)。チップ労働者については、チップで差額が埋まる場合、労働省の表では現金賃金2.13ドル、チップクレジットの上限5.12ドルとされています。

法定の下限は市場の水準を大きく下回っています。ソルトレイクシティ都市圏では、下位10%のレストラン調理人でも時給13.94ドルです。賃金を決めるのは調理人の獲得競争であり、冬にはその競争相手にリゾートが加わります。

2. ソルトレイクシティのシェフ・調理人の賃金

O*NETで公表されているBLSの2025年5月の賃金データによる、ソルトレイクシティ・マリー都市圏の数字です。

職種下位10%下位25%中央値上位25%上位10%
シェフ・料理長(35-1011)$27,940(時給$13.43)$42,530$60,030(時給$28.86)$77,900$79,420(時給$38.18)
レストラン調理人(35-2014)$29,000(時給$13.94)$34,110$36,700(時給$17.65)$43,370$47,300
米国全体のシェフ・料理長$37,900$48,440$62,470$78,750$98,560

注目すべき点が2つあります。

3. 市内の厨房と山岳リゾートの厨房

労働省は、パークシティ周辺を含むサミット郡とワサッチ郡を、「ワサッチ・フロント・フリンジ(Wasatch Front Fringe)ユタ州非都市圏」という独立した賃金地域にまとめています。2026年7月〜2027年6月のプリベイリング・ウェイジは、特にシェフについて市内より高くなっています。

時給レベルIレベルIIレベルIIIレベルIV平均(H-2B)
シェフ、ソルトレイクシティ・マリー$16.05$22.22$28.38$34.55$28.45
シェフ、ワサッチ・フロント・フリンジ(サミット郡、ワサッチ郡)$23.08$28.73$34.39$40.04$34.44
調理人、ソルトレイクシティ・マリー$14.42$16.37$18.33$20.28$18.35
調理人、ワサッチ・フロント・フリンジ(サミット郡、ワサッチ郡)$14.13$16.38$18.62$20.87$18.64

これらはスポンサーする労働者の賃金の下限ですが、市場の実態も示しています。平均で比べると、山岳部の郡のシェフは市内のシェフより時給で約6ドル高いのです。ソルトレイクシティで日本食レストランを経営しているなら、冬には調理人が山のほうに引き抜かれることを覚悟しておきましょう。パークシティで経営しているなら、その分の賃金を払う覚悟が必要です。

4. スキーシーズンの厨房とH-2B

H-2Bビザは、農業以外の一時的な仕事のためのビザです。冬だけ調理人を増やす必要がある厨房は、季節的(seasonal)またはピーク時(peakload)の需要として認められる可能性があり、まさにH-2Bの想定する使い方です。通年営業のレストランが恒久的なシェフを雇う場合は当てはまりません。リゾートの厨房にとって重要なルールは次のとおりです。

詳しくはレストラン調理人のH-2Bビザをご覧ください。

5. 通年の採用とその他のビザ

外務省の在留邦人数上位50都市のリスト(2025年10月1日時点、50位は3,242人)にユタ州の都市は入っておらず、ソルトレイクシティの公的な数字も見つかりませんでした。日本で修業した調理人を地元で探しても候補は限られるため、より大きな日本人コミュニティや日本国内からの採用を計画しましょう。

恒久的な採用には、E-2(日本国籍者が50%以上を所有するレストランで、日本人スタッフが管理職または専門技能を要する職に就く場合)、際立った実績のあるシェフ向けのO-1B、PERMを経るEB-3があります。日本人シェフのビザスポンサー米国のシェフのプリベイリング・ウェイジをご覧ください。

6. ソルトレイクシティとリゾートでの採用チェックリスト

  1. 需要が通年か季節的かを決める。追加の調理人が不要な月を書き出してみる。
  2. 市内ではソルトレイクシティのデータで賃金を設定する。料理長なら8万ドル前後が地元市場の最上位。
  3. サミット郡やワサッチ郡では、より高い山岳部の賃金地域の数字を使う。
  4. 冬のH-2Bシーズンに向けては、夏にプリベイリング・ウェイジの申請を始め、まず日本が対象国かを確認する。
  5. H-2B労働者の渡航費と滞在費を予算に入れる。
  6. 恒久的なシェフには、E-2、O-1B、EB-3を検討する。

本記事は2026年9月に公的な情報源をもとにまとめた一般的な情報であり、法律や移民手続きに関する助言ではありません。H-2Bの上限や対象国のルールは頻繁に変わります。申請前に労働省、移民局(USCIS)、または移民弁護士に最新のルールを確認してください。

出典

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