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農林水産物・食品輸出額2025:海外の和食店への意味

2025年の農林水産物・食品の輸出額は過去最高の1兆7,005億円。輸出先、和食の厨房が使う品目、2026年の動き、海外の飲食店にとっての意味をまとめました。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. 2025年をひと言で
  2. 2012年からの推移
  3. 輸出先の国・地域
  4. 和食の厨房が使う品目
  5. 2026年のここまで
  6. 海外の飲食店にとっての意味
  7. 数字を読むときの注意

日本の農林水産物・食品の輸出額は、財務省の貿易統計をもとに農林水産省が毎月まとめています。海外の和食店にとって、この数字は2つのことを大まかに示す地図になります。自分の市場で日本の食材が手に入りやすくなっているかどうかと、日本食の需要がどこで最も伸びているかです。この記事では、2025年の年間実績と2026年1〜7月の数字を取り上げます。

1. 2025年をひと言で

2025年の輸出額は1兆7,005億円で、2024年(1兆5,071億円)から12.8%増えました。13年連続で過去最高を更新し、主要な輸出先のすべてで前年を上回っています。

農林水産省は関係者への聞き取りをもとに、日本食への関心の高まり、インバウンドによる日本食の認知度向上、健康志向の高まりなどを背景に、既存の商流での取扱量の拡大や新しい商流の獲得が進んだことを増加の要因に挙げています。

2. 2012年からの推移

輸出額(億円)
20124,497
20157,451
20199,121
20209,860
202112,382
202214,139
202314,541
202415,071
202517,005

輸出額は2012年から4倍近くに増えました。政府は「食料・農業・農村基本計画」(2025年4月11日閣議決定)で、2030年に輸出額5兆円という目標を掲げています。同じ計画では、飲食店に直接関わる2つの2030年目標も設定されています。食品産業の海外展開による収益額3兆円と、インバウンドによる食関連消費額4.5兆円です。

3. 輸出先の国・地域

順位輸出先2025年(億円)構成比前年比
1米国2,76217.3%+13.7%
2香港2,22814.0%+0.9%
3台湾1,81211.3%+6.4%
4中国1,79911.3%+7.0%
5韓国1,0946.8%+20.0%
6ベトナム9546.0%+10.6%
7タイ7354.6%+17.1%
8シンガポール5633.5%+1.2%
9ロシア4142.6%+439.3%
10オーストラリア3822.4%+16.6%
(参考)EU9976.2%+16.2%

米国向けは、農林水産省の説明によれば4月から関税措置が導入されたにもかかわらず、緑茶や牛肉への旺盛な需要を背景に333億円増えました。米国、台湾、韓国はいずれも過去最高です。中国向けは、日本産水産物の輸入規制の影響が残るなかで7.0%増えています。

輸出額と日本食レストラン数を並べる

輸出額を、農林水産省が別に調べている日本食レストラン数(2025年)と並べると、市場ごとの違いがよくわかります。

市場食品輸出額 2025年(億円)日本食レストラン数 2025年
米国2,76226,360
香港2,2281,480
台湾1,8127,100
中国1,79963,500
韓国1,09419,800
タイ7355,920
シンガポール5631,140

香港とシンガポールは、日本食レストランの数に比べて日本からの食品輸入が大きい市場です。ただし輸出額には小売などレストラン以外の用途もすべて含まれるため、この差はレストランの仕入れ額を表すものではありません。中国はその逆で、日本食レストランは最も多いものの、1店あたりの輸出額はずっと小さくなります。地域別のレストラン数は海外の日本食レストラン数データにまとめています。

4. 和食の厨房が使う品目

農林水産省の2025年品目別の表から、和食店に関係の深いものを抜き出しました(単位:百万円)。

品目2025年(百万円)前年比
ホタテ貝90,587+30.4%
牛肉73,105+12.8%
ソース混合調味料72,146+7.8%
緑茶72,094+98.2%
ぶり52,775+27.4%
ウイスキー48,979+12.2%
日本酒45,879+5.6%
かつお・まぐろ類21,537+7.2%
米(援助米を除く)13,880+15.4%
醤油13,493+10.7%
たい8,024+16.2%
味噌7,142+13.1%
焼酎(泡盛を含む)1,960+13.9%

緑茶はほぼ倍増しました。農林水産省は、357億円の増加の主因を、欧米やASEANでラテやスイーツの原料として使われる抹茶を含む粉末状の茶だとしています。ソース混合調味料では、米国やアジアでのマヨネーズのほか、ごま味やしそ味などさまざまな調味料の需要を挙げています。ぶりは、主に米国向けで大型で脂の乗ったサイズの需要が高まり、単価が上がったことなどで増えました。

5. 2026年のここまで

2026年1〜7月の輸出額は1兆423億円で、前年同期比11.0%増です。米国向けが1,907億円(+18.1%)で最大です。品目別で増加が大きかったのは緑茶(+260億円)、ぶり(+200億円)、さば(+130億円)でした。7月単月は1,446億円(+12.0%)です。8月分は2026年10月2日に公表される予定です。

6. 海外の飲食店にとっての意味

7. 数字を読むときの注意

本記事は一般的な情報であり、貿易・法務に関する助言ではありません。数字は、財務省の貿易統計をもとに農林水産省が作成し、2026年9月までに公表した輸出統計によります。

出典

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