就労ビザ

豪州地方の料理人向け494ビザ:2026年も使えるか

サブクラス494は2026年も新規指名の受付を続けています。シドニー、メルボルン、ブリスベン以外の飲食店が料理人をスポンサーする要件、実際にシェフやコックを明記し緩和措置があるDAMA、ルート選びの一覧を解説します。

最終更新 2026年9月27日 WashokuJob

サブクラス494の地方ビザは、2026年9月時点で通常の482と並んで新規指名の受付を続けています。シドニー、メルボルン、ブリスベン以外の飲食店が、フルタイム3年の経験とCompetent Englishを持つ料理人を雇う場合に向いており、見返りとして永住権の申請資格が4年ではなく3年で得られます。DAMA(指定地域移住協定)は年齢や英語の基準をさらに緩和できますが、それはその協定がシェフやコックを明記しており、自店がその対象地域にある場合に限られます。

このページは、パース、アデレード、ゴールドコースト、ホバート、ダーウィンなど地方の日本食レストランオーナーが、494やDAMAと通常の482を比較検討するためのものです。誰が要件を満たすか、どのDAMAが実際にシェフやコックを明記しているか、どのルートから着手すべきかを扱います。通常の482の手続きと総費用はオーストラリアで日本人料理人を雇うを、スポンサーした料理人を永住権へ移行させる方法は186のガイドをご覧ください。

目次

  1. 「地方」に含まれる地域
  2. 494のリストにおけるシェフとコック
  3. 494で料理人に求められる要件
  4. 雇用主がすべきこと
  5. 494と482の比較
  6. DAMA:実際にシェフやコックを明記する協定
  7. ルートの選び方

1. 「地方」に含まれる地域

内務省は494の指定地方地域をシドニー、メルボルン、ブリスベンを除くオーストラリア全域と定めています。パース、アデレード、ゴールドコースト、ホバート、ダーウィンなど、日本食レストランが営業する多くの都市が含まれます。現地市場についてはパース・ブリスベン編とゴールドコースト編で解説しています。

494の保持者は指定地方地域でのみ居住・就労・就学でき、スポンサー雇用主のもとで指名された職種でしか働けません。後から料理人をシドニーの店舗に異動させたいと考えても、このビザではできません。

2. 494のリストにおけるシェフとコック

494の指名で使える職種は、別の告示LIN 19/219で定められています。2024年12月14日時点の編纂版では、シェフ(Chef、ANZSCO 351311)は中長期戦略技能リストに、コック(Cook、351411)とカフェ・レストランマネージャー(141111)は地方職業リストに掲載されています。どちらのリストも494の指名に使えます。482と違い、工場での大量生産や限定サービス型レストランを除外する但し書きはありませんが、ポジションは実体があり、その職種のスキルレベルに見合うものである必要があります。

3. 494で料理人に求められる要件

494は、労働者にとって482より条件が厳しいビザです。

証拠書類は早めに準備してください。日本の在職証明には、役職名だけでなく期間、職務内容、勤務時間を記載し、英訳を添えます。年金記録や納税記録など裏付けとなる資料もあると強くなります。技能審査にかかる期間は審査機関によって異なるため、オファーに署名してからではなく、料理人を決めた時点で始めてください。書類の準備は在職証明の翻訳ガイドで解説しています。

4. 雇用主がすべきこと

5. 494と482の比較

494(雇用主スポンサー枠)482 コアスキル枠
料理人が働ける場所指定地方地域のみオーストラリア全域
シェフの経験フルタイム3年1年
技能審査必要(限られた例外あり)日本国籍者は必須ではない
給与の下限(2026〜27年度)TSMIT A$79,423とAMSR(地域認証機関が確認)CSIT A$79,423とAMSR
SAF課徴金(売上A$1,000万未満)一括A$3,000年A$1,200
ビザの期間5年最長4年
永住権への道3年後にサブクラス191サブクラス186(186のガイド参照)、通常2年後から

494は、3年の経験と英語の基準をすでに満たしていて、より早く永住権への道を進みたい上級の料理人に向いています。482は、若い料理人や英語が得意でない料理人には通常こちらのほうが早く進みますが、186までの待機期間は長くなります。

6. DAMA:実際にシェフやコックを明記する協定

DAMAは、連邦政府と地域の当局が結ぶ協定です。対象地域の雇用主はまず地域から推薦を受け、次に内務省と労働協定を結ぶことで、通常の494や482にはない緩和措置を使えます。2026年9月時点で13のDAMAが有効です。本記事では4つの職種リストを確認しました。残りも同様の内容を含むとみられますが、頼る前に必ず自分の地域のリストを確認してください。

DAMAシェフ・コックの掲載主な緩和措置
ノーザンテリトリー DAMA III(2025年3月19日締結)シェフ、コック、パティシエ、カフェ・レストランマネージャー英語:IELTS総合4.5・各バンド4.0以上(482/494)。年齢:スキルレベル1〜4は55歳未満。給与:TSMIT/CSITの85%かA$67,510のいずれか高い方まで
西オーストラリア州 South-West DAMAシェフ(351311)、コック(351411)コック:英語とTSMITの緩和、年齢55歳まで。シェフ:年齢55歳までのみで、英語・給与の緩和なし
西オーストラリア州 Goldfields DAMAシェフ(351311)、コック(351411)両職種とも英語とTSMITの緩和あり。コックはさらに年齢50歳までの緩和
南オーストラリア州 DAMA(アデレード市/州地方部)ホスピタリティは対象分野に含まれるが、シェフ・コック個別の緩和内容は確認できず頼る前に、ANZSCOコードでSA DAMAの職種リストを確認してください

西オーストラリア州にはPilbara DAMAとEast Kimberley DAMAもあり、クイーンズランド州、ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州にも複数のDAMA(Far North Queensland、Townsville、Orana、Goulburn Valley、Great South Coastなど)があります。本記事ではこれらの職種リストは確認していません。自店がこれらの地域にある場合は、地域ごとのDAMA職種リストをANZSCOコードで確認するか、地域担当窓口(Designated Area Representative)に問い合わせてから、緩和措置を前提にしてください。

DAMAを使うと、地域の推薦という手順が一つ増え、遵守すべき労働協定も加わります。料理人が通常の要件、多くの場合は年齢か英語を満たせないときに使う価値があります。すでに482や494の基準を満たしているなら、通常のルートで進めてください。

7. ルートの選び方

状況まず検討すること
店舗がシドニー、メルボルン、ブリスベンにある494もDAMAも対象外。482を使う。
地方の店舗で、料理人が45歳未満、フルタイム3年の経験、Competent English、技能審査の見通しが立っている永住権への道が短い494を検討する。
地方の店舗で、年齢か英語が基準に届かず、店舗がノーザンテリトリー、西オーストラリア州South-WestまたはGoldfields地域にあるその地域のDAMAの緩和措置を確認してから、料理人を諦めない。
地方の店舗で、料理人が若手または経験が浅い、または該当するDAMAがないまず通常の482を使い、2年間の実績を積んだうえで186を計画する。

どのルートでも、オファーを出す前にSAF課徴金、地域認証機関の評価費用、労働市場テストの費用を予算に入れてください。

変わる数字:TSMITとCSITは毎年7月1日に改定され、SAF課徴金とDAMAの緩和措置もそれぞれの周期で変わります。2026年9月時点で、NT・西オーストラリア州South-West・Goldfieldsの各DAMA職種リストは確認済みですが、他の10のDAMAは本記事のためには確認していません。次回確認は2027年7月です。

よくある質問

サブクラス494は2026年もまだ使えますか。

はい、2026年9月時点で通常の482と並んで新規指名の受付を続けており、廃止の発表もありません。地方ビザの制度は変わることがあるため、着手前に内務省のビザ一覧ページで確認してください。

料理人にとって494は482より易しいですか、難しいですか。

労働者側の要件は難しくなります。フルタイム3年の経験(482は1年)、技能審査が必須、Competent Englishが必要です。一方、永住権への道はこちらのほうが早く、494を3年保有すれば対象になりますが、482からの186ルートは通常まず2年が必要です。

DAMAを使えば年齢や英語の要件を丸ごと免除できますか。

いいえ。協定が明記する職種について、地域内に限って特定の数値を緩和するものです。ノーザンテリトリー、西オーストラリア州South-WestとGoldfieldsの各DAMAはシェフやコックを明記し実際の緩和措置がありますが、その他の多くのDAMAは本記事では確認していないため、自店の地域のリストで確認してください。

494の料理人を、後からシドニーの店舗に異動できますか。

そのビザのままではできません。494は指定地方地域でのみ居住・就労・就学し、スポンサー雇用主のもとで指名職種に就くことを求めます。都市部の職務に移すには新たなビザが必要です。

パースやアデレードの飲食店は、まず何をすべきですか。

料理人が494の基準(年齢、3年の経験、英語、技能審査)を満たすか確認してください。4つとも満たすなら494から始めます。満たさない場合は、通常の482に進む前に、自店の地域をカバーするDAMAがシェフやコックを明記していないか確認してください。

本記事は、2026年9月にオーストラリア内務省、連邦法令登録簿、Migration WA、各地域のDAMA職種リストで確認した一般的な情報であり、法律や移民手続きに関する助言ではありません。基準額は毎年7月1日に改定され、DAMAの条件は地域ごとに異なり、すべての有効なDAMAの職種リストを確認したわけではありません。実際の手続きの前に、内務省、該当するDAMAの窓口、または登録移民エージェントに確認してください。

出典

料理人の採用でお困りですか

WashokuJobは海外の和食店専門の求人サイトです。掲載中の求人は世界各国の日本食レストランから集まっています。掲載のご相談はお問い合わせフォームからどうぞ。

和食料理人を採用しませんか?

世界中の和食料理人が登録するWashokuJobに、貴店の求人を掲載できます。