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料理人のユニフォームと衛生ルール:海外和食店向け

米国・カリフォルニア州・オーストラリア・英国のルールでユニフォームの費用を誰が負担するか、確認できた衛生の法的要件、カリフォルニア州の寿司カウンターでの素手のルール、和食の厨房の店内ルールを解説します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. ルールに盛り込むべき項目
  2. ユニフォームの費用は誰が負担するか
  3. 衛生に関する法律:確認できた例
  4. 寿司カウンターでの手袋と素手
  5. 和食の厨房の店内ルール
  6. ルールの導入と運用

オープンな寿司カウンターでは、料理人の身なりも料理の一部です。お客様は白衣を、帽子を、手元を見ています。一方、裏側では同じ服装が、検査官が確認する食品安全の管理手段でもあります。ユニフォームと衛生のルールは、その両方を扱います。スタッフが何を着るか、そして自分自身と料理をどう清潔に保つかです。

本記事では、法律が求めること(米国、英国、オーストラリアで確認できた例)と、和食の厨房として望ましい慣行とを分けて解説します。自店のルールでもこの区別をはっきりさせ、どれが法的な要件でどれが店の基準なのかをスタッフがわかるようにしてください。

1. ルールに盛り込むべき項目

2. ユニフォームの費用は誰が負担するか

ユニフォームの着用を求める場合、少なくとも一部の費用を雇用主に負担させる法域がいくつもあります。

米国(連邦)

公正労働基準法(FLSA)の規則では、事業の性質上ユニフォームの着用が必要な場合、ユニフォームとその洗濯の費用は、雇用主が賃金の一部として計上できるものではありません(29 CFR 531.3(d)(2)(iii))。また29 CFR 531.35の「無条件の支払い(free and clear)」のルールにより、雇用主の利益のために従業員に負担させる費用によって、最低賃金や法定の残業代を下回ることは許されません。

カリフォルニア州

飲食店に適用される産業福祉委員会(IWC)の賃金命令第5号は、雇用主が雇用の条件としてユニフォームの着用を求める場合、雇用主がそれを支給し維持しなければならないと定めています。同命令は「ユニフォーム」に、特徴的なデザインや色の衣服・装飾品を含むとしています。店名入りのコックコートや指定色の前掛けは、この意味でのユニフォームにあたる可能性が高いでしょう。判断に迷うものは専門家に確認してください。

オーストラリア

レストラン業界アワード2020(2026年7月1日時点の統合版)第21.5条は、特別な衣服の着用を求められる従業員に対し、雇用主が支給も支払いもしていないその衣服の購入費用を払い戻すよう雇用主に求めています。従業員が着用を求められた特別な衣服を自分で洗濯する場合、雇用主は合意した週単位の洗濯手当を支払うか、合意がなければ洗濯費用を払い戻さなければなりません。この条項では、靴、ストッキング、靴下と、ユニフォームや正装の一部ではない白黒の服装は対象外とされています。

英国

全国最低賃金に関するGOV.UKのガイダンスは、ユニフォームを含め、労働者が仕事のために購入し払い戻しを受けていないものは、最低賃金を満たしているかを確認する際に給与から差し引いて計算するとしています。例として、ユニフォームのレンタル代を払っていた労働者の給与がその結果最低賃金を下回り、未払い分を受け取るべきとされたケースが挙げられています。

最もシンプルなのは、必要なものはすべて店が支給し、シフトの組み方に合わせて十分な枚数を用意し、店で洗濯するか洗濯代を支払うというルールです。上記のルールのほとんどに対応でき、カウンターの見た目も店で管理できます。

3. 衛生に関する法律:確認できた例

英国

英国に引き継がれた規則(EC)No 852/2004の附属書II第VIII章は、食品を扱う区域で働くすべての人に、高い水準で身体を清潔に保ち、適切で清潔な、必要に応じて保護用の衣服を着用するよう求めています。また、食品を介して感染するおそれのある病気にかかっている人や保菌者、化膿した傷、皮膚の感染症、ただれ、下痢がある人は、汚染の可能性がある場合、食品を扱うことも食品を扱う区域に入ることも認められず、そうした従業員はただちに症状を食品事業者に報告しなければならないと定めています。

米国:カリフォルニア州の例

米国では、衛生のルールは州ごとに定められており、その多くはFDAのフードコードのモデルに基づいています。カリフォルニア州の小売食品法(健康安全法典の一部)には、次のような規定があります。

他の州にもそれぞれの規定があります。自店を検査する当局が適用する規則を確認してください。

4. 寿司カウンターでの手袋と素手

米国の寿司店にとって、これはどの衛生ルールよりも重要な問題です。ルールは州によって異なるため、他の店のやり方を当てにしないでください。

カリフォルニア州の第113961条は、従業員は包装されていない調理済み(ready-to-eat)の食品に素手や腕で触れることを最小限にしなければならず、調理済み食品を盛り付けたり食器に載せたりする際は、ラテックス以外の器具(スクープ、フォーク、トング、紙、手袋など)を使わなければならないと定めています。ただし、承認された調理区域では、第113953.3条に従って手を洗浄していれば、器具を使わずに調理済み食品を盛り付けたり食器に載せたりすることを認めています。手袋はラテックス以外であることが求められる点にも注意してください。

これが自店のカウンターにどう当てはまるかは、調理区域がどのように承認されているか、地元の保健当局がどう解釈するかによります。開店前に書面で確認し、この例外の前提となる手洗いの手順を料理人に徹底してください。カリフォルニア州以外では、その州の素手接触に関するルールを確認してください。

5. 和食の厨房の店内ルール

以下はよく使われる基準であり、法的な要件ではありません。店内ルールとして定めてください。

ルールはオーナーやゲストシェフを含め全員に適用します。宗教上の服装や医療上の必要については、安全に対応できる範囲で合理的な配慮を行い、個々の要望にどう対応したかを記録しておきましょう。

6. ルールの導入と運用

  1. ルールを日本語と現地語で作成し、どれが法的な要件かを明記する。
  2. 契約書類一式と初日のオリエンテーションに含める(日本から来る料理人のオンボーディング参照)。
  3. 厨房の入口に、何を着るか、どこで手を洗うかを示した1枚の図解版を掲示する。
  4. 食品衛生の講座とあわせて研修する(海外の食品衛生資格参照)。
  5. 営業前のブリーフィングで毎日確認する。指摘は個別に、すぐに行う。
  6. 年に1回、また検査の後にも見直す。

包丁については、別の記事料理人の包丁・道具のルールをご覧ください。

本記事は一般的な情報であり、法的助言ではありません。食品衛生のルールは地域ごとに運用されています。自店を検査する当局に要件をご確認ください。

出典

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