採用の進め方

調理師免許の英文証明の取り方(就労ビザ用)

調理師免許の英文証明は、免許を出した都道府県に申請します。東京都(英語・仏語、1通400円、約1週間)と静岡県の例、氏名変更時の書換え、公印確認・アポスティーユまで整理します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. 調理師免許は都道府県が出している
  2. 英文の資格証明書を取る(東京都・静岡県の例)
  3. 氏名が変わった・免許証をなくした場合
  4. 翻訳と公印確認・アポスティーユ
  5. ビザ申請でどう使うか
  6. 雇用主のチェックリスト

海外の和食店が日本から料理人を呼ぶとき、就労ビザの申請書類として調理師免許の英語の証明を求められることがあります。免許証そのものは日本語だけで書かれているため、そのままでは現地の審査官に伝わりません。

この記事では、調理師免許の英文証明を取る手順を、東京都と静岡県の公式案内をもとに整理します。雇用主が料理人に「何を、どこで、どのくらいの期間で」取ってきてもらうかを具体的に伝えられるようにすることが目的です。

1. 調理師免許は都道府県が出している

調理師法第2条は、調理師を「調理師の名称を用いて調理の業務に従事することができる者として都道府県知事の免許を受けた者」と定めています。免許は、都道府県知事の指定する調理師養成施設で1年以上必要な知識と技能を修得した人か、飲食店などで2年以上調理の業務に従事した後に調理師試験に合格した人に対して、申請に基づき都道府県知事が与えます(第3条)。免許は都道府県の調理師名簿に登録することで行われ、都道府県知事が免許証を交付します(第5条)。

このため、英文の証明書や免許証の書換えを申請する先は、原則として免許を出した都道府県です。いま住んでいる都道府県ではない点に注意してください。東京都も静岡県も、それぞれ自都県が発行した免許証を持つ人を対象としています。

2. 英文の資格証明書を取る(東京都・静岡県の例)

東京都

東京都保健医療局は「調理師資格証明書」を発行しています。東京都で発行した調理師免許証を持つ人が、海外での就労ビザ申請のために必要な場合に申請できます。

項目内容
言語英語、フランス語、日本語(翻訳用原本)のみ
手数料1通400円
交付までの期間申請書の受理から1週間程度
申請方法都庁の窓口、オンライン(電子申請、一部書類は郵送)、郵送
事前連絡免許の登録状況を確認するため、必ず事前に問い合わせる
代理人委任状と代理人の本人確認書類があれば申請・受領とも可

窓口で申請する場合の必要書類は、調理師資格証明書交付申請書、調理師免許証(原本とコピー)、パスポート(原本とコピー)、手数料400円です。郵送で受け取る場合は460円分の郵便切手が必要です。

郵送で申請する場合は、申請書、住民票(6か月以内に発行、コピー不可、マイナンバーの記載がないもの)、免許証のコピー、パスポートのコピー、手数料(現金)、宛先を書いた返信用封筒と460円分の切手を、現金書留で送ります。証明書は簡易書留で届きます。

静岡県

静岡県は「調理師免許証英文証明書」を、静岡県知事が発行した調理師免許証を持つ人に限って発行しています。申請書、現在持っている免許証のコピー、返信用封筒(460円切手を貼付)を県の衛生課に送ると、書類が届いてから約2週間で出来上がります。免許証を紛失している場合は、先に再交付が必要です。

このように、証明書の名称、言語、手数料、期間は都道府県ごとに異なります。上記以外の都道府県の場合は、免許を出した都道府県の担当課(多くは衛生・食品衛生の担当)に確認してください。

3. 氏名が変わった・免許証をなくした場合

結婚などで氏名が変わっているのに免許証が旧姓のままだと、パスポートの氏名と一致せず、ビザ書類として説明が必要になります。東京都の場合、次の手続きがあります。

手続き主な必要書類手数料
調理師名簿訂正・免許証書換え交付(氏名・本籍などが変わったとき)申請書、免許証の原本、変更の履歴がわかる戸籍抄(謄)本(6か月以内に発行)3,200円
免許証再交付(汚損・紛失したとき)申請書、本人確認書類3,600円
紛失していて氏名も変わっている場合再交付と書換えを同時に申請再交付を含めて3,600円

申請先は、東京都内に住んでいる人は住民票のある区や市を管轄する保健所、都外に住んでいる人は都庁の担当窓口です(都外在住者はオンラインや郵送も可)。英文証明書は書換えや再交付の後に申請することになるため、ビザのスケジュールには、この分の期間も見込んでおいてください。

4. 翻訳と公印確認・アポスティーユ

英語やフランス語以外の言語が必要な国では、東京都が発行する日本語の「翻訳用原本」を使って翻訳を用意する方法があります。自分で翻訳した書類をどう扱うか(翻訳者の署名が必要か、公証が必要かなど)は、提出先の国の大使館や移民当局の指示に従ってください。

提出先から日本の公文書であることの証明を求められた場合は、外務省の公印確認またはアポスティーユを使います。外務省によると、公印確認は日本の官公署や自治体などが発行する公文書に対する外務省の証明、アポスティーユは1961年10月5日のハーグ条約に基づく付箋による外務省の証明で、アポスティーユが使えるのは提出先がハーグ条約の締約国の場合だけです。どちらが必要か、そもそも必要かは、提出先の国の要件で決まります。

5. ビザ申請でどう使うか

調理師免許がビザの必須要件かどうかは、国や制度によって違います。申請先の要件を確認したうえで、必須でない場合も、職歴や技能を裏付ける資料の一つとして免許の証明書を添えると、説明がしやすくなる場面があります。

海外での調理技能を示す別の手段として、農林水産省の「海外における日本料理の調理技能認定制度」もあります(詳しくは日本料理の調理技能認定制度)。在職証明書や卒業証明書の英文化は卒業・在職証明の英文作成、犯罪経歴証明書は犯罪経歴証明書の取り方、国別のビザの概要は調理師・寿司職人の就労ビザ 国別まとめをご覧ください。

6. 雇用主のチェックリスト

  1. ビザの申請先が、調理師免許の証明をどの形式(英文証明書、翻訳、公印確認・アポスティーユの要否)で求めているか確認する。
  2. 料理人に、免許を出した都道府県を確認してもらう(現住所の都道府県ではない)。
  3. 免許証の氏名がパスポートと一致しているか確認する。違う場合は書換えを先に行う。
  4. 免許証が手元にあるか確認する。紛失していれば再交付を先に行う。
  5. 証明書の発行期間(東京都は1週間程度、静岡県は約2週間)と郵送日数を、ビザのスケジュールに組み込む。
  6. 必要な通数を決める(提出先が複数ある場合や控えが必要な場合)。

本記事は一般的な情報であり、入管・法務に関する助言ではありません。証明書の発行条件や手数料は都道府県ごとに異なり、変更されることがあります。2026年9月時点で確認した下記の一次情報をご確認のうえ、免許を発行した都道府県の担当課、提出先の国の大使館にお問い合わせください。

出典

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