アジア・オセアニア

マカオで日本人料理人を雇う:外地僱員(ブルーカード)制度

マカオの飲食店が日本から料理人を雇うには、DSALの事前許可、滞在許可、ブルーカードが必要です。現地優先の原則、月MOP 200の聘用費、住居と帰国旅費の義務、現地従業員の最低人数を解説します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. 数字で見るマカオ
  2. 外地僱員(非居住労働者)法の要点
  3. 専門職か非専門職か
  4. 申請の流れ
  5. 雇用主が負担・提供するもの
  6. 現地スタッフの人数
  7. 手順

マカオには、中国本土とも香港とも異なる独自の外国人労働者制度があります。日本から料理人を呼びたい飲食店は、まず労工事務局(DSAL)から非居住労働者(外地僱員)を雇用する事前許可を得て、その後、治安警察局で労働者の滞在許可を取る必要があります。労働者の身分証は一般に「ブルーカード(藍卡)」と呼ばれます。本記事では、2026年9月に確認したマカオの法令とDSALの案内をもとに、和食店にとっての制度の仕組みを解説します。

1. 数字で見るマカオ

実際には、現地に住む日本人は少なく、一方で日本食の店は増え続けているということです。マカオで働く日本人料理人の多くは、域外から採用された人になります。

2. 外地僱員(非居住労働者)法の要点

第21/2009号法律《聘用外地僱員法》は、DSALがすべての申請に適用する原則を定めています。飲食店にとって特に重要なのは次の点です。

DSALは判断にあたり、同じ仕事に就ける現地労働者の数と雇用主が現地採用のために取った措置、労働市場と業界の需要、労働者の体力・訓練・経験と職務との適合度、提示する労働条件、雇用主が労働者への義務を果たす経済力を考慮します。

3. 専門職か非専門職か

法律は、専門職の労働者、家事労働者、非専門職の労働者の3区分を設けています。専門職とは、高等教育の学位、または高度な技能や専門的な職務経験を持ち、かつ高度な専門性を要する仕事に就く人です。家事労働者以外で、これに当たらない人は非専門職です。

DSALは例として、飲食店の接客係の仕事は通常、高等教育や高度な専門性を必要としないため、非専門職として申請すべきだとしています。DSALが整理した職位の一覧では、「廚師」(調理師)の職務をホテルやレストランでの料理の準備と提供を組織・調整・実行するものと説明し、例として中華・西洋料理の調理師、点心師、麺点師とともに「刺身壽司師傅」(刺身・寿司職人)を挙げています。「廚師助理」(調理補助)は、調理師を手伝い、単独では調理しない職位です。

特定のヘッドシェフが専門職と判断されるかどうかは、証明できる技能と経験、そして職務の水準によります。その裏付けを中心に申請を組み立ててください。

4. 申請の流れ

  1. DSALに求人を登録する。第8/2010号行政法規により、許可申請にはDSALで求人登録をした証明を添付する必要があります。DSALは審査にあたり登録内容を参照し、募集条件が市場の実情に合っていなければ結果に影響します。
  2. DSALに許可を申請する。専門職・非専門職の申請は、DSALの聘用外地僱員廳に提出します。許可申請に手数料はかかりません
  3. 許可が出たら、治安警察局で労働者の滞在許可を申請する。非専門職の労働者が最初の滞在許可を得るには、就労目的の入境書類を取得し、マカオ域外から入境する必要があります。
  4. 労働者に外地僱員身份認別證(ブルーカード)が発行される。カードには区分、職位、雇用主が記載されます。

労働者の滞在許可が取り消されたり失効したりすると、法律は原則として、同じ人に6か月間は新たな許可を出さないとしています。ただし、許可の期限満了時にそれまでの雇用主が新たな許可を申請した場合や、労働契約が終了した場合などの例外があります。優秀な料理人が締め出されないよう、更新は十分前もって計画してください。

5. 雇用主が負担・提供するもの

6. 現地スタッフの人数

雇用主の間では、DSALは現地スタッフ3人につき非居住労働者1人を認める、という話がよく聞かれます。しかしDSALの案内は固定の比率を示していません。現地労働者の優先を大原則として、申請ごとに実情に基づいて審査するとしています。

決まっているのは、許可後の義務です。第13/2010号行政法規により、DSALは市場の状況、業界、すでに雇用している、または雇用を約束した現地スタッフの数に基づいて、維持すべき現地従業員の最低人数を許可の条件として定めることができます。これを下回った場合は15日以内に人数を回復するか、その後5日以内に理由を付してDSALに延長を申請しなければなりません。従わない場合、許可の全部または一部が取り消されることがあります。

7. 手順

  1. DSALに求人を登録し、まず現地で募集して記録を残す。
  2. 料理人を専門職・非専門職のどちらで申請するか決め、それに合わせて技能と経験を証明する。
  3. その職位の市場水準以上の報酬と条件でDSALに申請する。
  4. 許可が出たら社会保障基金に登録し、月MOP 200の聘用費の支払いを準備する。
  5. 就労目的の入境書類と、治安警察局での滞在許可を手配する。
  6. 書面の契約を結び、住居または住宅手当を用意し、給与用のマカオの銀行口座を開設してもらう。
  7. 許可の終了日と、現地従業員の最低人数の条件を管理する。

隣接する制度は香港で日本人料理人を雇うを、中国本土は中国の記事を、契約条件は料理人の雇用契約チェックリストをご覧ください。

本記事は2026年9月にマカオの法令と労工事務局の案内で確認した一般的な情報であり、法律・移民に関する助言ではありません。案内の一部は中国語とポルトガル語のみで提供されており、聘用費の免除や許可の条件は個別に決まります。申請前にDSALと治安警察局で最新の要件を確認してください。

出典

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