アジア・オセアニア

シンガポールの求人14日掲載ルール(FCF)

EPやS Passの申請前にシンガポールの飲食店が出すFCFの求人広告。免除の判定、広告のルール、和食の厨房職で使える表現、英文ひな形、日付入りの手順を解説します。

最終更新 2026年9月27日 WashokuJob

シンガポールの飲食店がEPやS Passを申請する前には、MyCareersFutureに連続14日以上求人を掲載し、上限が下限の2倍以内で提示額を含む給与レンジを示し、その14日間は誰にも内定を出さないことが必要です。従業員10人未満、固定月給S$22,500以上、1か月以内の仕事、国内の関連会社からの異動、海外からの企業内転勤者(EPのみ)は免除されます。

採用したい料理人が決まり、パス申請の前に求人掲載を済ませる必要がある飲食店向けです。当サイトでは、求人掲載義務、免除、日付の段取りをこのページにまとめています。どのパスを使うか・総額はシンガポール採用の総合ページ、EPの点数審査は料理人のCOMPASSポイント、人数枠は厨房の人員構成のページをご覧ください。

目次

  1. 掲載義務は自社にかかるか
  2. 求人広告のルール
  3. 和食の厨房職で使える表現・避ける表現
  4. そのまま使える求人文のひな形
  5. 求人広告と申請内容のつながり
  6. 日付入りの手順
  7. 記録の保存と罰則
  8. よくある質問

掲載義務は自社にかかるか

求人掲載義務は、EPとS Passの新規申請にかかります。Work Permitにはかかりません。まず次の表で確認してください。

確認事項当てはまる場合
会社の従業員が10人未満か免除(EP・S Pass)
固定月給がS$22,500以上か免除(EP・S Pass)
1か月以内の仕事か(開業時のゲストシェフなど)免除(EP・S Pass)
シンガポール国内の関連する支店・子会社・関連会社から既存の社員が異動するか国内異動者として免除(EP・S Pass)
シンガポール国外のグループ会社で1年以上勤務し、管理職・役員・専門職として異動するか海外からの企業内転勤者として免除(EPのみ)
どれにも当てはまらない申請前にMyCareersFutureへ掲載

小規模店の多くにとって決め手になる点を、確認できませんでした。MOMのページは、10人をどう数えるか(パス保持者やパートタイマーを含むかなど)を示していません。10人に近い場合は、免除を前提にする前にMOMに確認してください。同じ会社で2店舗目を出すと、10人を超えることもあります。

企業内転勤者のルートには代償があります。家族は、貿易協定で対象とされない限り原則としてDependant's Passを取れません。またMOMは、企業内転勤者はその後のシンガポールでの就労や永住権の対象に原則としてならないとしています。通常のEPで求人を出せば、この制約は避けられます。

免除の有無にかかわらず、MOMはすべての雇用主に公正な採用を求め、免除される場合もMyCareersFutureへの掲載を勧めています。

求人広告のルール

和食の厨房職で使える表現・避ける表現

TAFEP(公正雇用に関する政労使連盟)の指針では、選考基準は資格・技能・知識・経験に関係するものに限り、言語を求めるなら理由を示し、国籍を基準にしないこととされています。避けるべき例として、「Italian chef preferred」「EP/S Pass/WP holders preferred」「Work passes will be applied for successful candidates」「S Pass quota available」が挙げられています。

項目避ける表現代わりの表現理由
職名Japanese Chef、日本人歓迎Chef, Japanese CuisineTAFEPは職名に国籍を入れることを認めていません。料理ジャンルと明示すれば誤解がありません。
言語Native Japanese speaker日本の仕入先への発注や日本語のレシピを読むため、日本語が読めること職務上の理由があれば言語を求められます。「ネイティブ」はTAFEPの避けるべき例です。
経験日本での勤務経験必須一尾おろしを含め、寿司・刺身の調理経験5年以上当サイトの解釈:勤務国の条件は国籍の言い換えと受け取られるおそれがあります。技能で書きます。
包丁日本で修業した方のみ柳刃・出刃など片刃包丁の扱いと手入れができること確認できる技能で、持っていれば誰でも応募できます。
カウンター日本人らしい接客おまかせのカウンターで、各品を英語でお客様に説明できること職務と接客で使う言語を示しています。
年齢35歳以下、若いチーム長時間の営業に立ち続け、丸魚や重い寸胴を扱えることTAFEP:年齢ではなく身体的な要件を書く。
パス就労パス支給、S Pass枠あり(書かない)どちらもTAFEPの避けるべき例です。

そのまま使える求人文のひな形

求人広告は掲載媒体と同じ言語で書くようTAFEPが求めているため、MyCareersFutureには英語で掲載します。かっこ内を書き換えてお使いください。

Chef, Japanese Cuisine (Sushi Counter)

[Restaurant name], a [number] seat Japanese restaurant at [location], is hiring a chef to lead the sushi counter.

Duties: break down and age whole fish; prepare sushi rice and sushi to our standard; serve an omakase counter of [number] seats, explaining each course to guests in English; manage fish orders and stock; train and supervise [number] cooks.

Requirements: at least [5] years preparing sushi and sashimi, including whole fish; use and care of single bevel knives; ability to read Japanese, because recipes and supplier orders from Japan are in Japanese; food hygiene certification or willingness to obtain it.

Hours: [days] per week, [hours] per week, split shifts. Salary: S$[min] to S$[max] per month fixed, plus [allowances].

We welcome applicants of all ages and backgrounds who meet the requirements.

掲載前に、上限が下限の2倍以内か、申請する月の本人の年齢に応じたパスの下限を含め、提示しうる給与がすべてレンジに入っているかを確認してください。

求人広告と申請内容のつながり

提示給与が広告のレンジを外れていると、MOMは申請を却下します。飲食店がつまずきやすいのは次の3つです。

日付入りの手順

2026年10月5日(月)に掲載する例です。掲載日を1日目と数えるかはMOMが示していないため、掲載日を1日目とし、内定は15日目に出す計画にしています。

日付作業
2026年10月5日(月)職種、法人、募集人数、給与レンジを確定させてMyCareersFutureに掲載。同じ日に日本向けの求人も始めます(日本の料理人向け求人の書き方)。
10月5日〜18日応募者全員を確認し、適した現地の応募者と面接。日本の候補者にはオンラインで実技確認。内定は出さない。
10月19日(月)採用者を決め、書面で内定を出し、広告にひもづけてEPまたはS Passを申請。
11月上旬までMOMは10営業日以内の処理を目安としています。
条件が変わったら新しい広告を出し、改めて14日間。
掲載終了から3か月後その広告は使えなくなるため、再掲載します。

記録の保存と罰則

MOMは、苦情に備えて面接と内定の記録を少なくとも1年間保存するよう求めています。応募者ごとに、履歴書、面接の有無、示した要件に合った・合わなかった理由を1行で残しておきます。

2020年1月以降、外国人を事前に決めたうえで形だけ掲載する、差別的な広告を出すといった指針違反には、最低12か月、最長24か月の就労パス申請停止が科されます。停止は更新にも及び、MOMは、パスの期間が2〜3年であることから、12か月の停止で更新の3分の1から半分ができなくなるとしています。すべての応募者を公正に検討したという虚偽の申告は訴追の対象で、最長2年の禁錮、最高S$20,000の罰金、またはその両方です。差別の申し立て手続きを法律で定めるWorkplace Fairness Actは、2027年末の施行が予定されています。

変わる数字:EPとS Passの下限は2027年1月1日の新規申請から変わり、掲載する給与レンジに影響します。Workplace Fairness Actは2027年末の施行予定です。MOMのEPの掲載要件ページは2026年1月5日、S Passのページは2026年1月20日に最終更新されています。2026年9月27日確認。

よくある質問

採用したい料理人が決まっていても、求人は出さなければなりませんか。

免除に当たらない限り必要です。連続14日間掲載し、応募者全員を公正に検討しなければなりません。外国人を事前に決めて応募者を見ずに掲載することは、MOMが明示している違反の例です。

小さな店はMyCareersFutureへの掲載が免除されますか。

従業員10人未満の会社は免除されます。ただしMOMのページは人数の数え方を定めていないため、10人に近い場合や1つの会社で複数店舗を運営している場合はMOMに確認してください。

求人に日本語の条件を入れてもよいですか。

日本語のレシピや仕入先への発注を読むためなど、職務上の理由を書けば入れられます。「ネイティブ」や国籍の希望は書かないでください。

料理人が広告の上限を超える給与を求めてきたらどうしますか。

提示額は広告のレンジ内でなければなりません。新しいレンジで広告を出し直し、さらに連続14日間掲載してから申請します。

日本本社から異動する料理人にも求人掲載は必要ですか。

シンガポール国外のグループ会社で1年以上勤務し、管理職・役員・専門職として異動するなど、EPの企業内転勤者に当たれば不要です。その場合、家族は原則としてDependant's Passを取れません。

本記事は2026年9月27日時点でMOMとTAFEPのページを確認して作成した一般的な情報であり、法的な助言ではありません。表現の表は、TAFEPが公表している例と、明示した箇所の当サイトの解釈を組み合わせたものです。掲載前にMOMまたはTAFEPに確認してください。

出典

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