アジア・オセアニア

シンガポールのFCF:飲食店の求人広告ルール

日本人料理人のEPやSパスを申請する前に、シンガポールの飲食店が守るべきFCFの求人広告ルール。MyCareersFutureでの14日間掲載、給与レンジ、免除、料理人の公正な求人の書き方、罰則を解説します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. FCFが求めること
  2. MyCareersFutureの求人広告のルール
  3. 飲食店に関係する免除
  4. 日本人料理人のポジションで公正な求人を書く
  5. 日ごとのスケジュール
  6. 違反した場合

シンガポールの飲食店が日本人料理人のためにエンプロイメントパス(EP)やSパスを申請するには、原則としてまずMyCareersFutureに求人を掲載し、すべての応募者を公正に検討する必要があります。これが公正考慮枠組み(Fair Consideration Framework、FCF)です。飲食店がつまずくパターンは決まっています。給与を伏せた広告、14日が経つ前に料理人へ出したオファー、パス申請と合わない給与レンジなどです。本記事では、2026年9月時点で人材開発省(MOM)が公表しているルールと、それを厨房の採用にどう当てはめるかを解説します。パスそのものについてはシンガポールで日本人料理人を雇うをご覧ください。

1. FCFが求めること

MOMはFCFについて、シンガポールのすべての雇用主に対し、年齢、性別、国籍、人種など職務に関係のない特性で差別せず、国内の人材を公正に検討することを求める枠組みだと説明しています。すべての雇用主は、公正雇用慣行に関する三者ガイドライン(Tripartite Guidelines on Fair Employment Practices)に従うことが期待されています。

具体的な義務はFCFの求人広告要件です。EPまたはSパスを申請する雇用主は、まずMyCareersFutureに求人を掲載し、すべての候補者を公正に検討しなければなりません。ワークパーミットには適用されません。3種類のパスを1つの厨房でどう組み合わせるかは、WP・Sパス・EPの使い分けをご覧ください。

掲載期間

正確さ

MOMは、差別的な広告や職務を正確に表していない広告にひも付いたEP・Sパスの申請を却下します。

給与のルールは、柔軟に見せようと幅広いレンジを載せる飲食店がよく引っかかる点です。寿司職人の広告でS$4,000〜S$10,000とすれば2倍ルールに違反します。S$4,500〜S$6,000の広告からS$7,000でEPを申請すれば、提示給与がレンジ外になるため認められません。

3. 飲食店に関係する免除

次のいずれかに該当する場合、MyCareersFutureへの掲載は不要です。

免除されるのは広告の手順であって、公正な採用の義務ではありません。MOMは、どの採用経路でもすべての雇用主が公正な採用を行わなければならないとし、免除される場合でもMyCareersFutureへの掲載を強く推奨しています。また、10人という人数は事業の拡大とともに増えます。2店舗目を出すグループは、気づかないうちに基準を超えることがあります。

4. 日本人料理人のポジションで公正な求人を書く

日本人料理人を求めるオーナーの多くは、パスポートではなく修業と技術を求めています。広告にはまさにそれを書くべきです。採用したい国籍ではなく、職務に必要な技能と経験を記載してください。実務上のポイントは次のとおりです。

MyCareersFutureの広告が届くのはシンガポール国内の候補者です。同時に日本の料理人にも届けるには、日本語の媒体も必要です。日本の料理人向け求人の書き方をご覧ください。

5. 日ごとのスケジュール

  1. 0日目:最終的な職種、法人、給与レンジでMyCareersFutureに広告を掲載する。
  2. 0〜13日目:すべての応募者を確認する。適した国内候補者を面接する。誰にもオファーを出さない。
  3. 14日目以降:候補者を決めてオファーを出し、広告にひも付けてEPまたはSパスを申請する。
  4. 何かを変更した場合(給与、職種、募集人数、採用法人)は、新たに広告を出して14日間をやり直す。
  5. 広告の終了から3か月以内に使わなければ無効になる。

日本にいる料理人の場合、面接と実技テストはこの14日間に行い、オファーは14日目まで待ちます。リモート実技テストはこの期間にうまく収まります。

6. 違反した場合

MOMは三者ガイドラインに違反した雇用主に措置を取るとし、例として、外国人を事前に選んだうえで応募者を検討せずにMyCareersFutureに掲載するケースや、差別的な広告を挙げています。2020年1月以降は次のとおりです。

差別的な広告や人事慣行についての通報は、公正・進歩的雇用慣行のための三者連合(TAFEP)が受け付けています。

本記事は、2026年9月にシンガポール人材開発省のページで確認した一般的な情報であり、法律に関する助言ではありません。FCFのルールや免除は変わることがあります。求人を出す前に、MOMまたはTAFEPで最新の内容を確認してください。

出典

料理人の採用でお困りですか

WashokuJobは海外の和食店専門の求人サイトです。掲載中の求人は世界各国の日本食レストランから集まっています。掲載のご相談はお問い合わせフォームからどうぞ。