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料理人のためのエクスプレス・エントリー:要件と2026年の選考

シェフと調理人はカナディアン・エクスペリエンス・クラスと連邦熟練技能職の対象ですが、2026年の選考の実態は別です。要件、CRSの最低点、もう加点されないもの、現実的な道筋を解説します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. エクスプレス・エントリーの仕組み
  2. シェフと調理人が対象になるプログラム
  3. 2026年の選考で実際に選ばれた層
  4. 点数の壁と、もう役に立たないもの
  5. 就労許可で働く調理人の現実的な道筋
  6. 雇用主にできること

多くの飲食店は、一時的な就労許可で日本人調理人をカナダに呼んでいます。たいてい1年以内に出てくる次の疑問は、その調理人がどうすればカナダに残れるかです。エクスプレス・エントリーは熟練人材の経済移民を扱う連邦のシステムで、シェフも調理人も対象になります。ただし、対象になることと招待されることは別の話です。本ガイドでは、IRCCのルールと2026年9月中旬までに公表された選考結果をもとに、その両方を解説します。州のルートについては料理人のための州推薦プログラムをご覧ください。

1. エクスプレス・エントリーの仕組み

エクスプレス・エントリーはそれ自体がプログラムではありません。カナディアン・エクスペリエンス・クラス(CEC)、連邦熟練技能職プログラム(FST)、連邦熟練労働者プログラム(FSW)という3つの連邦プログラムの申請を管理する仕組みです。いずれかの要件を満たす人がプロフィールを作成すると、包括的ランキングシステム(CRS)の点数がつき、プールで待つことになります。IRCCは招待ラウンドを実施し、ラウンドごとに最低点が設定されます。永住権を申請できるのは招待を受けた人だけです。

ケベック州は独自の選考制度を持っており、CECでは申請者がケベック州外に住む予定であることが条件です。モントリオールの飲食店は別の計画が必要です。モントリオール編をご覧ください。

2. シェフと調理人が対象になるプログラム

シェフはNOC 62200(TEER 2)、調理人はNOC 63200(TEER 3)です。どちらもエクスプレス・エントリーでは熟練職として扱われます。

プログラムシェフ・調理人は対象か職歴最低語学レベルその他の主な要件
カナディアン・エクスペリエンス・クラス対象(TEER 0〜3)申請前3年以内に、許可を得てカナダで1年(1,560時間)の熟練職の経験TEER 2・3はCLB 5自営業やフルタイム学生として働いた期間は算入されない。学歴要件なし。
連邦熟練技能職対象:ユニットグループ62200(シェフ)とマイナーグループ6320(調理人・精肉職人・パン職人)が技能職として列挙されている直近5年以内に当該技能職でフルタイム2年(3,120時間)スピーキング・リスニングCLB 5、リーディング・ライティングCLB 41年以上のフルタイムの雇用オファー、またはカナダの当該技能職の資格証明(certificate of qualification)が必要。
連邦熟練労働者対象(TEER 0〜3)直近10年以内に主たる職種で1年継続(1,560時間)4技能すべてでCLB 7FSWの選考基準で67点以上が必要。有効な雇用オファーを持ってカナダで働いている場合を除き、資金証明が必要。

すでにカナダで働いている日本人調理人にとっては、たいていCECが合うプログラムです。語学の最低要件は高くなく、カナダで1年働けば要件を満たします。日本にいて経験の長い調理人にとっては、語学のハードルが低いFSTが書類上は魅力的に見えますが、次の節をご覧ください。

3. 2026年の選考で実際に選ばれた層

要件を満たしても、プールに入れるだけです。IRCCが公表している2026年1月20日〜9月16日のラウンドを見ると、招待がどこに向かったかがわかります。

ラウンドの種類(2026年1月20日〜9月16日)ラウンド数最低CRSの範囲調理人・シェフとの関係
カナディアン・エクスペリエンス・クラス15507〜523すでにカナダで働く調理人の主なルート
州推薦プログラム(PNP)16697〜805州の推薦(600点)があれば誰でも対象
フランス語能力11382〜420フランス語に堪能な人のみ
技能職(カテゴリー)1(2026年4月2日)477シェフと調理人は技能職カテゴリーのリストに入っていない
医療、運輸、上級管理職、医師、軍複数さまざま関係なし

目立つ点が2つあります。第一に、この期間にFST単独のラウンドはなく、全プログラムを対象とした一般ラウンドもありませんでした。第二に、4月2日に実施された技能職カテゴリーの対象は建設・機械系の技能職(と小売・卸売の精肉職人、NOC 63201)で、シェフや調理人は含まれていません。IRCCのカテゴリーページには、NOC 62200や63200を含むカテゴリーは一つもありません。つまり実際には、今後それを対象とするラウンドが行われない限り、FSTでシェフや調理人が対象であることは招待にはつながりません。

4. 点数の壁と、もう役に立たないもの

2026年1〜9月のCECラウンドでは507〜523点が必要でした。英語が中級程度の30代の調理人にとっては高いハードルです。点数は主に年齢、学歴、公用語能力、カナダでの職歴で決まります。配偶者のいない申請者について、IRCCの基準からいくつか数字を挙げます。

雇用オファーではもうCRSの点数は加算されません。IRCCは2025年3月25日に雇用オファー(arranged employment)の加点を廃止しました。古い情報や一部の人材紹介業者は、いまだに雇用オファーで50点や200点が加算されると説明していますが、2026年9月時点ではそうではありません。

点数を最も大きく動かすのは、たいてい語学のスコアです。CLB 5からCLB 7以上に上がると複数のCRS項目で大きく加点されるため、調理人にとっては語学試験の対策が最も効果的な投資になることが多いのです。

5. 就労許可で働く調理人の現実的な道筋

  1. 1年目:調理人は雇用主指定の就労許可(通常はLMIAに基づくもの。LMIAの手順ガイドを参照)で、貴店でフルタイムで働きます。ワーキングホリデーの就労許可で許可を得て行ったフルタイムの仕事も、TEER 0〜3の職であればカナダでの職歴に算入されます。
  2. 12か月後:CECの1年要件を満たし、認められた語学試験の結果があればプロフィールを作成できます。
  3. 点数が最近のCECの最低点に近ければ、働き続けながらラウンドを待ちます。カナダでの職歴が1年増えるごとに、また語学の結果が上がれば、点数は加算されます。
  4. 点数が大きく足りなければ、現実的な手段は州の推薦です。いくつかの州には調理人を対象に含むストリームがあり、エクスプレス・エントリーと連動するものとしないものがあります。アルバータ州、BC州、オンタリオ州の比較は州推薦プログラムのガイドをご覧ください。
  5. 在留資格を途切れさせないこと。待っている間に就労許可が切れてはいけません。新しいLMIAと就労許可が必要なら、早めに動きましょう。

6. 雇用主にできること

定着策の全体像は日本人料理人の定着を、一時的な採用に関する全国的なルールはカナダで日本人料理人を採用するをご覧ください。

本記事は2026年9月に公的な情報源から収集した一般的な情報であり、法律や移民手続きに関する助言ではありません。エクスプレス・エントリーのカテゴリー、ラウンド、点数は頻繁に変わります。申請者はIRCCのページを確認し、認可を受けた移民コンサルタントや弁護士への相談も検討してください。

出典

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