アジア・オセアニア

バングラデシュで外国人料理人を雇う:BIDAガイド

ダッカの飲食店がBIDAを通じて日本人料理人を雇う方法。登録、Eビザの推薦、入国後15日以内の就労許可申請、BIDAが飲食店について答えていない従業員比率、書面確認のひな形を解説します。

最終更新 2026年9月27日 WashokuJob

ダッカの飲食店が日本人料理人を雇う手続きは、バングラデシュ投資開発庁(BIDA)を軸に進みます。BIDAに登録し、オンラインでEビザ推薦を取得し、料理人は就労許可の前に入国し、入国から15日以内に許可を申請します。確認したページの範囲では、BIDAは外国支店・駐在員事務所以外の一般的な飲食店会社にどの従業員比率・手数料・処理期間が適用されるかを示しておらず、公式な最低給与の定めもありません。これらは前提として予算を組む事柄ではなく、内定を出す前にBIDAへ書面で確認すべき問いとして扱ってください。

本記事は、ダッカで日本人料理人を雇う飲食店のオーナーやマネージャー向けです。地域比較としてはインドの記事とビザスポンサーの概要をご覧ください。

目次

  1. 数字で見る市場
  2. 制度の全体像:BIDA、Eビザ、就労許可
  3. BIDAが飲食店について答えていない従業員比率
  4. スケジュール:入国後15日以内のルール
  5. 給与、税、送金
  6. コピペで使える:BIDAへの書面確認
  7. 今週やること

1. 数字で見る市場

在留邦人の多くは駐在で滞在しており、定住者ではありません。すぐに入社できる、日本で修業した料理人の現地人材はほぼゼロと考え、国外からの採用を前提にしてください。

2. 制度の全体像:BIDA、Eビザ、就労許可

BIDAのFAQは、手続きを3つの要素で説明しています。

  1. 登録。外国人を任用するには、企業や商業事務所がBIDA発行の登録を受けている必要があります。お店の運営会社が未登録なら、まずそこから始めます。
  2. Eビザの推薦。BIDAはEビザを、外資・地場を問わず民間または公的機関の従業員向けのビザと説明しています。雇用主はオンラインのワンストップサービス(OSS)でBIDAの推薦を申請し、情報と書類がそろっていれば24時間以内に承認されるとされています。その後、料理人がEビザそのものを申請します。
  3. 就労許可。料理人の入国後、雇用主がOSSポータルで申請し、省庁間委員会が許可を付与します。

BIDAが商業事務所(外国企業の支店、連絡事務所、駐在員事務所)向けに公表しているサービス基準では、就労許可の手数料は1人1年あたりBDT5,000、処理期間は16営業日です。これはその区分の事務所向けの数字で、地場法人の飲食店向けの別表は見当たりません。この手数料が自社にもそのまま適用されると決め込まず、直接BIDAに確認してください。

3. BIDAが飲食店について答えていない従業員比率

組織の種類現地従業員:外国人従業員
BIDA登録の産業プロジェクト(初期段階)10:1
産業プロジェクト(操業段階)20:1
商業事務所および教育機関5:1

2026年9月27日にBIDAの公表FAQを直接確認しましたが、記載はこの3区分のみで、飲食店がどれに該当するか、あるいは該当するものがあるのかどうかは示されていません。飲食店は、FAQが説明する意味での産業プロジェクトでも商業事務所でもないため、5対1の比率が自動的に適用されると決め込まないでください。外国人の採用人数を決める前に、この点をBIDAに書面で確認しましょう。日本人料理長1人を現地の厨房・ホールチームとともに雇うホテルやリゾートのレストランであれば、どの比率にも実務上抵触しにくいですが、現地スタッフが少ないまま日本人料理人を2〜3人置く小さなカウンター店では話が変わってきます。

4. スケジュール:入国後15日以内のルール

BIDAのFAQによれば、雇用主は該当するビザの写しを含む就労許可の申請書と書類を、外国人従業員の入国から15日以内に提出しなければなりません。期限を過ぎると、許可を判断する委員会に対して遅延の説明をすることになります。

料理人が出発する前に申請書類をそろえておきましょう。任命状または業務契約書、パスポートの写し、発給され次第ビザのページ、学歴・修業の証明書、会社の書類などです。到着日は、OSSポータルを担当する人が出社している週に設定し、休暇の初日などは避けてください。

バングラデシュを一言でまとめると、BIDAに登録し、BIDAのEビザ推薦をオンラインで取得し、料理人がEビザで入国し、入国後15日以内にOSSポータルで就労許可を申請する、という流れです。

5. 給与、税、送金

BIDAのページには、外国人従業員の公式な最低給与の定めはありません。一方で、BIDAが公表している次の2点は待遇を決めるうえで重要です。

送金の点は候補者に早めに説明する価値があります。海外で働く日本人料理人の多くは、家族への仕送りや年金・ローンの支払いのために日本への送金や口座を必要としており、給与の大部分を銀行経由で送金できるとわかれば迷う理由が一つ減ります。そのほかの待遇については料理人向けの赴任パッケージをご覧ください。給与そのものは、日本での給与水準(厚生労働省2025年調査:きまって支給する現金給与額は月約286,600円、これに賞与が加わる)と、インドなど競合する域内市場の条件を比較して決めてください。バングラデシュには基準となる公的な下限がないためです。

6. コピペで使える:BIDAへの書面確認

料理人が日本で退職した後ではなく、内定を出す前に送ってください。

[Date]
To: Bangladesh Investment Development Authority, One Stop Service
Re: Foreign employee ratio, fee and processing time for a restaurant company
[Company name], registered with BIDA under no. [ ], operates [restaurant name], a Japanese restaurant in Dhaka.
We plan to employ [number] Japanese national(s) as [Head Chef, Japanese Cuisine]. Please confirm in writing:
1. Which local-to-foreign staff ratio, if any, applies to a restaurant company (as distinct from an industrial project or commercial office).
2. The work permit fee and processing time that apply to our company type.
3. Whether any salary expectation is applied by the inter-ministerial committee in practice.
We would appreciate a response before we finalise the offer to the candidate.
[Name], [Title], authorised signatory

[日付]
宛先:バングラデシュ投資開発庁(BIDA)ワンストップサービス
件名:飲食店会社に適用される外国人比率・手数料・処理期間の確認について
[会社名](BIDA登録番号[ ])は、ダッカで日本食レストラン[店舗名]を運営しています。
[人数]名の日本国籍の[和食料理長]を雇用予定です。以下について書面でご回答いただけますでしょうか。
1. 産業プロジェクトや商業事務所とは異なる飲食店会社に適用される、現地人と外国人の従業員比率(該当する場合)。
2. 当社の事業形態に適用される就労許可の手数料と処理期間。
3. 省庁間委員会が実務上求める給与水準の有無。
候補者への内定を確定する前にご回答いただけますと幸いです。
[氏名]、[役職]、代表者署名

7. 今週やること

  1. 雇用主となる会社がBIDAの登録を受けていることを確認する。未登録ならそこから始める。
  2. 第6章の書面をBIDAに送り、採用人数と予算を決める前に書面の回答を待つ。
  3. 日本国内または海外の和食店から採用する。面接と技能テストはオンラインで行う(オンラインでの技能テストを参照)。
  4. 料理人が渡航を予約する前に、任命状、パスポートの写し、証明書類を準備しておく。
  5. 就労許可の15日以内の期限を、内定日ではなく実際の入国予定日を基準に予定表へ入れる。

ムスリムのお客様に対応するメニューが必要な場合は、厨房の運用も早めに計画してください。ハラール対応の和食厨房の人員体制をご覧ください。

変わる数字:商業事務所向けのBDT5,000の就労許可手数料と16営業日のサービス基準、80%の送金ルール。飲食店の従業員比率については日付入りの確認が得られておらず、BIDAから回答を得た後もその回答自体が定期的に更新される性質のものではないため、次回の更新に備えて受け取った書面の回答を保管しておいてください。次回確認:BIDAがFAQやOSSのサービス基準を改定した時点。

よくある質問

BIDAは飲食店にどの従業員比率が適用されるか示していますか。

示していません。公表されているFAQには、産業プロジェクト(10対1から操業段階で20対1)と商業事務所(5対1)の比率はありますが、飲食店がどれに該当するかは書かれていません。外国人の採用人数を決める前に、BIDAに書面で確認してください。

料理人の入国から何日以内に就労許可を申請する必要がありますか。

入国から15日以内です。任命状または業務契約書、パスポートとビザの写し、証明書類、会社書類を添えます。期限は申請日ではなく入国日から始まるため、料理人が渡航する前に申請書類をそろえておいてください。

就労許可の費用と処理期間はどれくらいですか。

BIDAは商業事務所(外国企業の支店・連絡事務所)向けに1人1年あたりBDT5,000、16営業日と公表しています。飲食店会社向けの別の数字は公表されていないため、同じ料金が適用されると決め込まず、BIDAに直接確認してください。

日本人料理人の給与のうち、どれくらい日本へ送金できますか。

認められた経費、貯蓄、退職給付を差し引いた後の月給の最大80%を、認可を受けた銀行を通じて送金できます。日本での家族への仕送りやローンの支払いを気にする候補者には、説明しておく価値があります。

ダッカで日本人料理人にはいくら払うべきですか。

公式な最低額は公表されていません。日本での給与水準と、インドなどより大きな域内市場での条件を比較し、バングラデシュには頼れる法定の下限がないことを踏まえて、競争力のある提示額を設定してください。

本記事は2026年9月にBIDAの公式ページをもとにまとめた一般的な情報であり、法律や出入国に関する助言ではありません。飲食店にとって重要な点のいくつかは公表資料では確定していません。手続きを進める前に、BIDAまたはバングラデシュの専門家に確認してください。

出典

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