アジア・オセアニア

バングラデシュで日本人料理人を雇う:BIDA就労許可

ダッカの飲食店がBIDAを通じて日本人料理人を雇う方法。登録、Eビザの推薦、入国後15日以内の就労許可申請、従業員比率、未確定の論点を解説します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. 数字で見る市場
  2. 制度の全体像:BIDA、Eビザ、就労許可
  3. 現地人と外国人の従業員比率
  4. スケジュール:入国後15日以内のルール
  5. 給与、税、送金
  6. 公式ページでは決まらないこと
  7. 手順のまとめ

ダッカの飲食店が日本人料理人を雇う手続きは、バングラデシュ投資開発庁(BIDA)という一つの機関を軸に進みます。BIDAが就労(E)ビザを推薦し、料理人の入国後は、オンラインのワンストップサービスで就労許可を処理します。料理人が先に入国し、許可が後から出るという順序は珍しく、しかも期限の短い手続きが含まれています。本記事では、BIDAが公表している内容と、個別に確認が必要な点を整理します。

1. 数字で見る市場

在留邦人の多くは駐在で滞在しており、定住者ではありません。すぐに入社できる、日本で修業した料理人の現地人材はほぼゼロと考え、国外からの採用を前提にしてください。

2. 制度の全体像:BIDA、Eビザ、就労許可

BIDAのよくある質問(FAQ)は、手続きを三つの要素で説明しています。

  1. 登録。外国人を任用するには、企業や商業事務所がBIDA発行の登録を受けている必要があります。お店の運営会社がBIDAに登録していなければ、まずそこから始めます。
  2. Eビザの推薦。BIDAはEビザを、外資・地場を問わず民間または公的機関の従業員向けのビザと説明しています。雇用主はオンラインのワンストップサービス(OSS)でBIDAのビザ推薦を申請します。BIDAによれば、情報と書類がすべてそろっていれば24時間以内にオンラインで承認されます。その後、料理人がEビザそのものを申請します。
  3. 就労許可。料理人の入国後、雇用主がOSSポータルで就労許可を申請します。BIDAは、就労許可は省庁間委員会が付与すると説明しています。

BIDAが商業事務所(外国企業の支店、連絡事務所、駐在員事務所)向けに公表しているサービス基準では、新規就労許可の手数料は1人1年あたりBDT 5,000、処理期間は委員会の承認を前提に16営業日とされています。これはその区分の事務所向けに公表された数字で、今回確認したページには地場法人の飲食店向けの別表は見当たりませんでした。自社に適用される手数料と期間はBIDAに確認してください。

3. 現地人と外国人の従業員比率

BIDAは、現地従業員の数に対して雇用できる外国人の数を制限しています。

組織の種類現地従業員:外国人従業員
BIDA登録の産業プロジェクト(初期段階)10:1
産業プロジェクト(操業段階)20:1
商業事務所および教育機関5:1

BIDAのFAQには、飲食店がどの区分にあたるかは書かれていません。外国人を何人採用するか決める前に、BIDAに確認してください。実務上、日本人料理長を1人雇い、厨房とホールに現地スタッフがいる飲食店であれば、どの比率でも通常は問題になりにくいでしょう。一方、日本人料理人を2〜3人置き、現地スタッフが少ない小規模なカウンター店では、比率を満たせない可能性があります。

4. スケジュール:入国後15日以内のルール

BIDAのFAQによれば、雇用主は該当するビザの写しを含む就労許可の申請書と書類を、外国人従業員の入国から15日以内に提出しなければなりません。期限を過ぎると、許可を判断する当局に対して遅延の説明をすることになります。

このため、料理人の渡航日の決め方が変わります。料理人が出発する前に申請書類をそろえておきましょう。任命状または業務契約書、パスポートの写し、発給され次第ビザのページ、学歴・修業の証明書、会社の書類などです。到着日は、OSSポータルを担当する人が出社している週に設定し、休暇の初日などは避けてください。

バングラデシュを一言でまとめると、BIDAに登録し、BIDAのEビザ推薦をオンラインで取得し、料理人がEビザで入国し、入国後15日以内にOSSポータルで就労許可を申請する、という流れです。

5. 給与、税、送金

BIDAのページでは、外国人従業員の最低給与に関する公式の定めは見つかりませんでした。一方で、BIDAは待遇を決めるうえで重要な点を二つ公表しています。

送金の点は、候補者に早めに説明する価値があります。海外で働く日本人料理人の多くは、家族への仕送り、年金やローンの支払いのために日本への送金や日本の口座を必要としています。給与の大部分を銀行経由で送金できるとわかれば、迷う理由が一つ減ります。そのほかの待遇については料理人向けの赴任パッケージをご覧ください。

6. 公式ページでは決まらないこと

BIDAの資料を読んだ後も未確定のまま残る点を、はっきりさせておきましょう。

これらは、日本で料理人が退職した後ではなく、内定を出す前にBIDAやバングラデシュの弁護士に確認すべき事項です。ムスリムのお客様に対応するメニューが必要な場合は、厨房の運用も早めに計画してください。採用面についてはハラール対応の和食厨房の人員体制で解説しています。

7. 手順のまとめ

  1. 雇用主となる会社がBIDAの登録を受けていることを確認する。
  2. 飲食店に適用される比率、手数料、処理期間をBIDAに確認する。
  3. 日本国内または海外の和食店から採用する。面接と技能テストはオンラインで行う(オンラインでの技能テストを参照)。
  4. 任命状または業務契約書を発行する。
  5. OSSポータルでBIDAのEビザ推薦を申請し、料理人がEビザを申請する。
  6. 入国後15日以内に、OSSポータルで就労許可を申請し、手数料を支払う。
  7. OSSポータルで料理人のTINを取得し、給与支払いの準備をする。

地域内の他の市場との比較は、インドの記事と日本人料理人のビザスポンサーの概要をご覧ください。

本記事は2026年9月にBIDAの公式ページをもとにまとめた一般的な情報であり、法律や出入国に関する助言ではありません。飲食店にとって重要な点のいくつかは公表資料では確定していません。手続きを進める前に、BIDAまたはバングラデシュの専門家に確認してください。

出典

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