中東・中南米

メキシコで日本人料理人を雇う:INMのビザ手続き

メキシコの日本食レストランは7,430店。INMへの雇用主登録、ジョブオファーによるビザ申請、30日以内の在留カード申請、メキシコ人労働者90%ルールへの対応を解説します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. 数字で見るメキシコ
  2. ステップ1:INMへの雇用主登録
  3. ジョブオファーによるビザ申請
  4. 領事館、入国、在留カード
  5. 90%ルールと育成の義務
  6. 現地の人材
  7. 手順

メキシコの日本食レストランの数は、東アジアと米国を除くどの国よりも多く、今も増え続けています。日本から料理人を呼ぶ手続きは2段階です。雇用主がメキシコ国内で国家移民庁(INM)に申請し、料理人がメキシコの領事館でビザを受け取ります。その前提として、会社はINMに雇用主として登録されていなければなりません。本記事では、移民法とその施行規則に沿って各段階を解説し、見落とされやすい連邦労働法のルールも取り上げます。

1. 数字で見るメキシコ

2つの数字を並べてみてください。メキシコの在留邦人は、日本食レストラン1店あたり2人に満たない数です。そのうち料理を仕事にしている人がどれだけいるにせよ、これらの厨房の大半は日本人料理人では回せません。日本で修業した料理人で差別化したいオーナーにとっては、そこがチャンスです。またこのことは、メキシコ人スタッフの育成に関する労働法のルール(第5節)がここで特に重要になる理由でもあります。

2. ステップ1:INMへの雇用主登録

移民法施行規則第166条により、外国人を雇用する、または外国人にジョブオファーを出す個人・会社は、INMから雇用主登録証明書(constancia de inscripción del empleador)を取得しなければなりません。発行されると、以後の申請で会社の法的な存在と代表者の権限の証明として使えるため、毎回は更新された証明書を提示するだけで済みます。

会社(persona moral)の場合、規則が定める書類は次のとおりです。

税務申告の要件があるため、新設会社は申告を済ませてからでないと登録できません。開店スケジュールに織り込んでください。

3. ジョブオファーによるビザ申請

移民法(最終改正2026年1月15日)では、ジョブオファーに基づくビザ申請を、領事館ではなくメキシコ国内のINMに提出できます(第41条)。INMがビザを許可し、領事館がその指示に従って発給します。

施行規則第115条は、雇用主がジョブオファーによるビザ許可申請(solicitud de autorización de visa por oferta de empleo)で示すべき事項を定めています。

  1. INMの雇用主登録証明書。
  2. 外国人の氏名と国籍、職種、報酬額、期間、勤務地を記載したジョブオファー。
  3. 雇用主が外国人の渡航費用を負担する責任を負う旨の表明。

INMは、オファーと雇用主が本物であることを確認するため、立入調査を行うことがあります。ジョブオファーによるビザは、政府が定める割当の対象にもなります。INMはオファーの期間に応じてビザの種類を許可します。短期の場合は就労許可付きの訪問者ビザ、長期の場合は一時居住者ビザです。

一時居住者は最長4年間滞在でき、ジョブオファーを条件に就労が許可され、メキシコへの出入国も自由に行えます(移民法第52条第VII項)。近親の家族は、許可の期間中、保有者に同行または後から合流できます。

4. 領事館、入国、在留カード

INMがビザを許可すると、料理人は国外のメキシコ領事館でビザの発給を受けます。施行規則第107条により、一時居住者ビザは有効期間180日、1回限りの入国で発給されます。メキシコ入国後、料理人は30暦日以内に在留カードを申請しなければなりません。

この30日の期限は、慌ただしい開店準備の中では見落としがちです。料理人が到着した日にカレンダーに入れ、誰が担当するかを決めておいてください。

うまくいく順序:INMに登録し、給与、期間、勤務地、渡航費負担の表明を含むオファーを作成し、INMにビザ申請を提出し、料理人が領事館でビザを受け取り、到着から30日以内に在留カードを申請します。

5. 90%ルールと育成の義務

連邦労働法(最終改正2026年5月14日)第7条は次のように定めています。

飲食店にとって、1点目は単純な計算です。10人のチームに外国人料理人が1人いれば、すでに上限です。職務設計に組み込むべきなのは3点目です。メキシコで採用される日本人料理人は、法律上、指導者でもあります。職務記述書にそう明記し、面接で指導経験を尋ね、指導のための時間と仕組みを料理人に与えてください。方法は現地スタッフへの和食トレーニングのガイドで解説しています。

総支配人として経営も担う料理人を採用する場合は、取締役や総支配人の適用除外がその人に適用される可能性があります。職務の定義の仕方について専門家の助言を受けてください。

6. 現地の人材

まず探すべきは、メキシコの日本人永住者2,845人と、すでに就労許可を持つ長期滞在者です。すでにメキシコにいて就労資格を持つ候補者なら、INMの手続きが一切不要になります。そのほか、米国や他の中南米諸国ですでに働いている日本人料理人にも声をかける価値があります。米国側についてはテキサスでの採用のガイドを、中南米でもう一つ急成長している市場についてはブラジルのガイドをご覧ください。

7. 手順

  1. 従業員構成を90%ルールと照らし合わせる。
  2. INMから雇用主登録証明書を取得する。
  3. まず現地で探し、次に日本国内や海外の日本人料理人の中から探す。
  4. 実技テストを含めて面接する。リモートでの実技テストを参照してください。
  5. ジョブオファーを作成する:氏名、国籍、職種、報酬、期間、勤務地、渡航費負担の表明。
  6. INMにジョブオファーによるビザ申請を提出する。
  7. 料理人がメキシコ領事館でビザを受け取り、有効期間180日以内に渡航する。
  8. 入国から30日以内に在留カードを申請する。
  9. 初週から、メキシコ人スタッフの育成計画を立ち上げる。

本記事は2026年9月に公式の法令条文から収集した一般的な情報であり、法律・移民手続きに関する助言ではありません。INMの手続き、書式、手数料は変更されます。行動する前に、INMとメキシコ領事館で最新の要件を確認してください。

出典

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