採用の進め方

日本から来る料理人の受け入れ:最初の90日間

日本を離れる料理人が出国前に済ませる手続き(転出届、国民健康保険、国民年金、住民税)と、到着後の手続きや厨房になじむまでの30・60・90日の受け入れ計画を解説します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. 出国前:料理人が日本で済ませること
  2. 最初の1週間:到着と各種手続き
  3. 1〜30日目:自店の厨房を知る
  4. 31〜60日目:持ち場を任せる
  5. 61〜90日目:本来の役割と振り返り
  6. 日本人料理人と現地チームをなじませる
  7. 印刷用チェックリスト

料理人が見つかり、ビザが下り、航空券も手配できました。採用がうまくいくかどうかは、ここからの90日間で決まります。早期に辞める料理人が挙げる理由は、料理とは関係のないことが少なくありません。決まっていたはずの部屋が借りられなかった、税の登録が漏れていた、チームになかなか受け入れてもらえなかった。最初の3か月の計画を立てておけば、その多くは防げます。

本ガイドでは、まず日本側の手続きを取り上げます。海外の雇用主の多くは、日本を離れる料理人が何をしなければならないかを知らないためです。そのうえで、自店の厨房での最初の90日間について解説します。

1. 出国前:料理人が日本で済ませること

以下は料理人本人の義務ですが、店側から日本語の簡単なチェックリストを渡せば親切ですし、後々のトラブルも防げます。以下の内容は、2026年9月に日本の公的な情報源で確認したものです。

転出届

1年以上海外で暮らす予定の人は、通常、出国前に市区町村の役所へ転出届を提出します。時期や必要書類は自治体ごとに案内されています(たとえば横須賀市では、出国日が決まった時点から出国の前日まで受け付け、出国後も届出を受け付けています)。料理人には、住んでいる自治体のページを確認してもらいましょう。

国民健康保険

転出届の効力が生じると、国民健康保険の資格はなくなります。たとえば日野市の案内では、保険証を返却する必要があること、保険料は出国の前月分までかかる場合があることが説明されています。店側にとっての実務上のポイントは、料理人が日本を離れた時点で日本の医療保険がなくなるということです。初日から自国での医療保険を用意しておきましょう。

国民年金

日本年金機構によると、海外に転居した人は国民年金の強制加入の対象ではなくなりますが、日本国籍の人は任意加入によって加入を続けることができます。出国前であれば、申し出先は市区町村の役所です。また日本は多くの国と社会保障協定を結んでおり、料理人が現地採用ではなく日本の会社からの派遣である場合には、これが関係することがあります。出国前に日本年金機構のページを読んでおくよう、料理人に勧めてください。

住民税

住民税は、1月1日時点で住民登録のある住所地で課税されます。たとえば品川区の案内では、年の途中で出国する人で納めるべき税が残っている場合は納付の手配をすること、特に1月から6月の間に出国する場合は納税管理人を定める必要がある場合があることが示されています。税を未納のまま出国すると、後で問題になることがあります。

マイナンバーカード

日本国籍の人は海外に転居してもマイナンバーカードを引き続き利用できますが、出国前に継続利用の手続きを済ませる必要があります(横須賀市の案内では、出国予定日の前日まで)。

在留届

旅券法第16条により、海外に3か月以上滞在する日本国民は、住所地を管轄する日本大使館または総領事館に在留届を提出しなければなりません。外務省の「ORRネット」からオンラインで提出できます。到着後の最初の1週間で済ませておくとよいでしょう。提出しておけば、領事館から安全情報も届くようになります。

2. 最初の1週間:到着と各種手続き

最初の3日間は、営業にフルで入れないでください。時差ぼけ、書類の手続き、部屋探しでその時間の大半がつぶれます。疲れ切った状態での初営業は、よくない第一歩になります。

3. 1〜30日目:自店の厨房を知る

最初の1か月は学ぶための期間で、何かを変えるための期間ではありません。日本から来る料理人は、高い基準と強いこだわりを持って着任することが多く、だからこそ採用したはずです。改善に取りかかる前に、自店の厨房がなぜ今のやり方で動いているのかを理解するための1か月を与えましょう。

4. 31〜60日目:持ち場を任せる

5. 61〜90日目:本来の役割と振り返り

6. 日本人料理人と現地チームをなじませる

7. 印刷用チェックリスト

時期タスク担当
出国前日本語のチェックリストを送付:転出届、国民健康保険、国民年金の任意加入の判断、住民税、マイナンバーカード雇用主が送付し、料理人が手続き
出国前一時的な宿泊先と空港への出迎えを手配雇用主
1日目SIM、交通系カード、鍵、住まいのルール雇用主
1週目銀行口座、税・社会保険の番号、医療保険の確認料理人(雇用主がサポート)
1週目日本の総領事館への在留届の提出料理人
1〜2週目食品取扱者の資格、現地の食品安全に関する研修雇用主
14日目、30日目面談マネージャー
60日目試用期間の中間評価。最初の育成担当が始まっている料理長またはオーナー
90日目正式な評価面談、6か月の計画、長く住む住居の確定オーナー

本記事は一般的な情報であり、法律、税務、出入国に関する助言ではありません。日本の自治体の手続きは市区町村によって異なり、変更されることもあります。詳細は、料理人本人が住んでいる自治体と日本年金機構に確認してください。

出典

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