採用の進め方

日本から料理人を採用する最適な時期とカレンダー

飲食業の賞与が料理人の転職を妨げることが少ない理由、ゴールデンウィーク・お盆・年末年始の採用担当者向けブラックアウト・カレンダー、2週間の予告期間、着任日からの逆算計画の立て方を解説します。

最終更新 2026年9月27日 WashokuJob

行動を変えるべき事実はこれです。日本の飲食業の賞与は、きまって支給する給与の0.40〜0.46か月分にすぎず、そもそも支給する事業所も半数程度しかないため、賞与が料理人の転職を妨げることはほとんどありません。実際にタイミングを左右するのは、返信が遅れゴールデンウィークや年末年始に、法定2週間の退職予告期間(実務上はより長く見込むべき)、そして利用するビザのリードタイムです。本ページでは確認できた日付と、着任日から逆算する具体的な計画の立て方を示します。

このページは、日本から複数回料理人を採用しており、どの月にキャンペーンを行い、いつ着任できそうかを知りたい方向けです。賞与、祝日、予告期間、逆算計画の立て方という日本の暦を扱います。調理師学校からの採用サイクル(求人票のひな形とその独自のカレンダーを含む)は調理師学校からの採用にまとめており、本ページでは繰り返しません。国別のビザのリードタイムと採用にかかる総費用は海外からの料理人採用の予算の立て方をご覧ください。

目次

  1. 賞与が転職を妨げることは少ない
  2. 日本の1年の決まった節目
  3. 採用担当者のためのブラックアウト・カレンダー
  4. 料理人はどのくらいで退職できるか
  5. 調理師学校の卒業生:別のカレンダー
  6. 着任日からの逆算計画(実例)
  7. データからは分からないこと

1. 賞与が転職を妨げることは少ない

よくある思い込みは、日本の料理人は賞与をもらってから退職するというものです。飲食業に限って言えば、厚生労働省の毎月勤労統計調査を見るとこの思い込みはあまり当てはまりません。飲食サービス業等では、2025年に夏季賞与を支給した事業所は50.9%、年末賞与は51.3%にとどまり、支給した事業所でも平均は夏季で0.40か月分、年末で0.46か月分(1人平均78,097円、90,551円)です。参考までに、支給事業所での全産業平均はこの5倍近く(426,337円、424,889円)で、多くの人が「賞与が重要」と思うときに念頭にあるのは、こちらの数字です。

つまり多くの調理スタッフにとって、賞与を待つことによる損失は小さく、転職の時期を明確に左右するとは言えません。賞与額が全産業平均に近いホテルや大手グループでは、もう少し意味を持ちます。数字から推測するのではなく、候補者ごとに賞与の支給時期と、その前に辞めると損になるかを直接確認してください。損になる場合は、着任日を支給後にするか、入社時の一時金を検討します。料理人の給与交渉もご覧ください。

2. 日本の1年の決まった節目

3. 採用担当者のためのブラックアウト・カレンダー

上の日付は、単なる一覧としてよりも、スケジュールが組みにくい「動けない週」として捉えるほうが役立ちます。以下は公式なルールではなく、上記の暦を実務的に読み解いたものです。

時期何ができなくなるか
年末年始(12月下旬〜1月上旬)法定の祝日は1月1日だけですが、多くの日本企業、区役所・市役所、学校は慣習として1週間ほど休業します。この期間に面接を設定したり、証明書の発行や公的手続きの完了を期待したりしないでください。
ゴールデンウィーク(4月末〜5月初め)複数の祝日(4月29日、5月3日〜5日、前後の週末)が重なり、多くの人がさらに休みを延ばします。前後の週も含め、面接の返信は遅くなります。
お盆(8月中旬)祝日ではありませんが、多くの企業が慣習として8月13日〜16日頃に休業するか、時間を短縮します。現職または前職からの書類収集は、この週は遅くなります。
自国のカレンダーにない日本の祝日自分の国では意識しない祝日でも、書類の発行、区役所での手続き、返信を遅らせることがあります。書類手続きを予定している週については、内閣府の祝日一覧を確認してください。

料理人側の対応の速さに左右される期限には、上記それぞれについて1週間程度の余裕を見込んでおいてください。ビザ申請用の英文在職証明書・卒業証明書の書類収集も同様です。

4. 料理人はどのくらいで退職できるか

民法第627条では、雇用の期間を定めなかったときは、各当事者はいつでも解約の申入れをすることができ、雇用は申入れの日から2週間を経過することによって終了します。契約や就業規則でより長い予告を求めている場合もあり、特に将来日本に戻る可能性があれば、料理人は今の職場と円満に別れたいと考えるかもしれません。候補者から別途聞いていない限り、実務上は2週間より長く見込んでおきましょう。

さらにビザの期間が加わります。確認できたリードタイムの例として、オーストラリアではノミネーション前の4か月以内にそれぞれ4週間以上の求人広告を2件、カナダの低賃金枠LMIAでは連続8週間の求人広告の後、2026年8月時点の処理期間の平均は82営業日、米国H-2Bの労働認定は就労開始希望日の75〜90日前に申請します。国別の詳しい表は海外からの料理人採用の予算の立て方をご覧ください。

5. 調理師学校の卒業生:別のカレンダー

大学は政府が定めた日程に従います(2027年度卒業予定者の場合、広報活動が3月1日以降、採用選考が6月1日以降、正式な内定が10月1日以降)が、これは大学向けの日程であり、調理師学校向けの公的な採用日程は見つかりませんでした。調理師学校の卒業生や卒業生(アルムナイ)の採用は、本ページの暦とは十分に異なり、それ自体重要なテーマでもあるため、別のページにまとめています。実際に機能するルート、すぐ使える日本語の求人票、その学校向けの独自カレンダーは調理師学校からの採用をご覧ください。

6. 着任日からの逆算計画(実例)

着任予定日を決め、利用するルートのリードタイムを使って逆算します。4月1日着任を目標としたカナダの低賃金枠LMIAの例です(上記で確認済みのリードタイムを使用。自国のルートに合わせて日数は海外からの料理人採用の予算の立て方の表で読み替えてください)。

時期(4月1日より前)やること
約31週間前(8月下旬頃)ポジションを公開し、LMIAに必要なカナダでの連続8週間の求人広告を開始する。
約23週間前(10月下旬頃)求人広告終了。候補者を選定し、LMIAを申請する。日本側の書類がお盆の時期にかかる場合は前後1週間の余裕を見込む。
約7週間前(2月中旬頃)2026年8月時点の平均処理期間82営業日に基づけばLMIAの結果が出る見込み。申請前に必ず最新の平均処理期間を確認する。
約6〜3週間前料理人が労働許可(work permit)を申請し、生体認証(biometrics)を済ませる。
約2〜4週間前料理人が現職に退職を申し出る。年末賞与の支給を待つべきかを先に確認し、該当する場合はこの手順をより早い時期に前倒しして、着任日が賞与支給後になるようにする。
4月1日着任。ゴールデンウィークとの兼ね合いは気にする必要はないが、日本と関わりの深い企業の多くが計画のよりどころとする新年度に合わせた着任日となる。

同じ方法はどのルートにも使えます。目標の着任日から出発し、ビザの処理期間を引き、その前の求人広告や審査期間を引き、さらに退職予告期間と3章のブラックアウト週の余裕分を引いてください。

7. データからは分からないこと

日本の調理人が何月に転職するかについての公的なデータを探しましたが、この職種の月別の内訳は見つかりませんでした。したがって、データとして「料理人は4月に動くことが多い」とか「お盆明けに動く」とは言えません。公的なデータから言えるのは、国内の需要が強いということです。厚生労働省の飲食物調理従事者の有効求人倍率(パートタイムを含む)は2026年7月に2.18倍で、全職業の1.05倍を大きく上回っています。特定の時期に頼らず、1年を通じて着実に採用活動を続けてください。料理人がどこで仕事を探すかは日本人料理人が海外の仕事を探す場所、求人広告そのものについては日本の料理人向け求人広告の書き方をご覧ください。

毎年変わる数字:国民の祝日一覧(内閣府が翌年分を毎年2月頃に公表)、厚生労働省の賞与調査(毎年9月と2月に公表)、ビザの処理期間。2026年9月27日確認。逆算計画を立てる前に再確認してください。

よくある質問

日本の料理人は賞与をもらってから退職しますか。

飲食業に限って言えば、大きな要因になることは少ないです。そもそも賞与を支給する飲食店は約半数にとどまり、支給する場合でも平均0.40〜0.46か月分と、全産業平均をはるかに下回ります。思い込みで判断せず、候補者ごとに直接確認してください。

日本の候補者と面接を設定する際、避けるべき週はいつですか。

12月下旬から1月上旬、ゴールデンウィーク(4月末〜5月初め)、お盆前後(8月中旬)です。完全に業務が止まるわけではありませんが、返信は遅くなり、法定の祝日でない日でも慣習として休業する会社があります。

日本の法律上、料理人が退職を申し出てから何日で退職できますか。

期間の定めのない雇用であれば、民法第627条により2週間です。契約や就業規則でより長い期間を求めていることもあり、多くの料理人は礼儀として、より長い期間を置きたいと考えます。

調理師学校の卒業生の採用には公的なカレンダーがありますか。

当サイトとしても、調理師学校向けの公的なカレンダーは把握していません。大学は政府が定めた日程に従いますが、調理師学校には適用されません。そのカレンダーは調理師学校からの採用のページにまとめています。

着任日を決めてから、どのくらい前に採用活動を始めるべきですか。

目標の着任日から逆算します。ビザの処理期間を引き、その前の求人広告や審査期間を引き、料理人の退職予告期間を引き、日本のブラックアウト週の余裕分を引きます。カナダの低賃金枠LMIAの場合、一般的に7〜8か月かかります。

本記事は一般的な情報であり、法律上・入管上の助言ではありません。日付や日程は毎年変わります。採用を計画する前に、その年の公式発表をご確認ください。

出典

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