採用の進め方

日本の料理人に届く求人票の書き方:給与・休日・ビザ

日本にいる料理人に響く求人の書き方。年収と賞与の示し方、完全週休2日制と週休2日制の違い、保険の書き方、ビザサポートの表現、日本語テンプレートを紹介します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. 英語の求人広告を訳しただけでは通用しない理由
  2. 日本の読み手が求人で確認する項目
  3. 給与:年収、月給、賞与
  4. 休日:週休2日制は完全週休2日制ではない
  5. 「社会保険」と、代わりに書くべきこと
  6. ビザサポートの書き方
  7. 日本語の求人テンプレート
  8. 最終チェック

いま日本にいる料理人から応募を集めたいなら、求人広告は日本の求人広告として読める形でなければなりません。日本の料理人は、ほぼ決まったレイアウト、特有の給与の示し方、そして休日についての厳密な用語に慣れています。こうした慣習を無視した求人は、よくて曖昧に、悪ければ怪しく見えてしまいます。

この記事では、特に重要な慣習を、その背景にある公的な定義とともに説明し、最後に自店に合わせて使える短い日本語のテンプレートを紹介します。英語版の求人広告には、寿司職人の職務記述書テンプレートをお使いください。

1. 英語の求人広告を訳しただけでは通用しない理由

2. 日本の読み手が求人で確認する項目

日本の職業安定法の規則により、日本国内で募集を行う雇用主は、求人広告に最低限の労働条件を明示しなければなりません。2024年4月1日施行の改正で三つの項目が追加されました。厚生労働省のリーフレットに挙げられている項目の全体は次のとおりです。

項目意味海外の雇用主向けの注意点
業務内容(変更の範囲)業務の内容と、変更されうる範囲「変更の範囲」は2024年4月に追加された
契約期間・更新の基準契約の期間と更新の判断基準更新がビザと連動しているかを明記する
試用期間試用期間期間と、給与の違いがあればその内容を明記する
就業場所(変更の範囲)勤務地と、変更の可能性都市名と国名。該当すれば他の店舗も
就業時間・休憩時間勤務時間と休憩中抜けのあるシフトは明確に示す
休日休日第4章を参照
時間外労働残業と、その月平均たとえば「あり(月平均20時間)」
賃金給与固定残業代を含む場合は、基本給、固定残業代に相当する時間数と金額、超過分を別途支払う旨を示す
加入保険加入する保険第5章を参照
受動喫煙防止措置受動喫煙を防ぐための措置たとえば「屋内禁煙」
募集者の氏名または名称募集する雇用主の名称法人の正式名称を使う

海外で求人を出す外国の雇用主がこれらの日本の規則に拘束されるかどうかは、日本の弁護士に確認すべき問題であり、募集の方法や場所(たとえば日本の人材紹介会社や求人サイトを使うかどうか)によって変わる可能性があります。いずれにしても、この形式に従うのに費用はかからず、読み手の期待にも応えられます。

3. 給与:年収、月給、賞与

日本では、給与は通常「月給+賞与」で考えられています。厚生労働省の2025年の賃金調査によると、飲食物調理従事者の平均の所定内給与額は月286,600円(2025年6月)、年間賞与は351,600円で、月給の1か月分をやや上回る程度です。読み手が頭に置いているのは、この枠組みです。

現地の給与水準の目安は、国別の寿司職人の給与をご覧ください。

4. 休日:週休2日制は完全週休2日制ではない

これは日本以外の雇用主がしやすい間違いで、日本の読み手はここをよく見ています。

毎週2日の休みを与えるなら、「完全週休2日制」と書き、曜日を明記するか、交代制であることを示します。例:完全週休2日制(シフト制、月8日以上)。そうでないなら、「週休2日制」と書いて読み手の好意的な解釈に期待するのはやめましょう。月の日数を書いてください。例:休日 月6日(シフト制)。

年間休日も数字で示してください。日本の読み手は求人どうしでこれを比べます。参考までに、厚生労働省の2025年の調査(常用労働者30人以上の企業が対象)では、2024年の1企業平均の年間休日総数は全産業で112.4日でした。同じ調査では、宿泊業、飲食サービス業は、全産業の中で週所定労働時間が最も長く(40時間2分)、年次有給休暇の取得率が最も低い(50.7%)業種でした。自店の労働時間や休暇がこれより良ければ、はっきり書いてください。最も強力なアピールポイントの一つです。

5. 「社会保険」と、代わりに書くべきこと

日本の求人広告にはよく「社会保険完備」と書かれています。これは、雇用主が従業員を日本の健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険(厚生労働省自身の記載例にある4項目)に加入させることを意味します。海外で料理人を現地採用するレストランは、これらの日本の制度を提供するわけではないので、この言葉をそのまま使わないでください。

代わりに、「加入保険・福利厚生」の欄に、実際に提供するものを列挙します。現地の医療保険(公的または民間)、年金や退職金の積み立て、労災補償、その他です。1年以上海外に移る料理人は、一般に日本の国民健康保険から抜け、国民年金の強制加入の対象ではなくなることも覚えておいてください。ただし日本国籍者は国民年金に任意加入できます。料理人はこのことを知っており、保険の欄を注意深く読みます。手続きについては日本から来た料理人の受け入れをご覧ください。

6. ビザサポートの書き方

正確に書いてください。「ビザサポートあり」は、すべての費用を負担することから、書類を1通送ることまで、何でも意味しえます。次のどれに当たるかを明記します。

わかっていれば想定される期間(申請から許可まで目安X〜Xか月)を加え、確実な場合はビザの種類も明記してください。国別の選択肢は日本人料理人のビザスポンサーをご覧ください。

7. 日本語の求人テンプレート

【】内をすべて置き換えてください。該当しない行は、曖昧なまま残さず削除してください。

求人タイトル

【都市名】の【寿司カウンター/和食レストラン】で寿司職人募集|年収【金額】|就労ビザサポートあり

お店について

【店名】は【都市名・エリア】にある【席数】席の【業態】です。1日あたり約【数】名のお客様をお迎えしています。魚は【仕入れ先】から仕入れています。厨房は【人数】名体制で、うち日本人スタッフは【人数】名です。

募集要項

求める経験

応募方法

履歴書・職務経歴書を【連絡先】までお送りください。仕事の様子がわかる動画があれば添付してください。【数】日以内に全員にご返信します。オンライン面接(日本語)→ 実技動画の提出 → 最終面接の順で進みます。

8. 最終チェック

求人広告が書けたら、どこに掲載するかは日本人料理人が海外の仕事を探す場所をご覧ください。また、飲食店向けページからWashokuJobに掲載することもできます。

本記事は一般的な情報であり、法務・移民に関する助言ではありません。求人広告の規則は日本と勤務地の国とで異なります。不明な点は現地の法律専門家の助言を受けてください。

出典

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