採用の進め方

寿司職人の求人票の書き方【英語・日本語テンプレート】

そのまま使える寿司職人の求人票を英語と日本語で掲載。カウンター責任者向けに書き換える行と、公的な賃金データを使った給与欄の決め方も解説します。

最終更新 2026年9月27日 WashokuJob

寿司職人の求人票には、業態(おまかせカウンター、アラカルト、大量提供)、任せる魚の仕事、営業と客数、通貨と期間を明記した給与の幅、休日、ビザのスポンサーの可否を書きます。このページには、同じ求人を英語と日本語(求人票)で書いた完成版をそのまま掲載しています。給与欄を埋めるための公的な賃金データと、金額の決め方も添えました。

寿司職人・寿司カウンターの責任者を募集する海外の店舗オーナー、店長向けです。このページは寿司職人の求人だけを扱います。ほかの職種は鉄板焼きシェフの求人票、ラーメン職人の求人票、厨房全体を率いる人は料理長の求人票をご覧ください。日本の求人の書き方の決まりごとは日本の料理人に届く求人広告の書き方で解説しています。

目次

  1. 書く前に決める4つのこと
  2. 英語版テンプレート(Sushi chef job description)
  3. 日本語版(求人票)
  4. 寿司カウンターの責任者:書き換える行
  5. 給与欄の埋め方
  6. 応募時に求めるもの
  7. 今週やること

1. 書く前に決める4つのこと

経験のある寿司職人は、求人の最初の数行で自分向けかどうかを判断します。見ているのは業態、魚、カウンターで使う言葉、ビザの4点です。まずここを決めてください。

決めること選択肢書く内容
業態おまかせカウンター/寿司カウンターのあるアラカルト店/大量提供・回転寿司席数、1日の客数、客単価を最初の段落に。おまかせの職人と大量提供の職人は、互いの仕事を望まないことがほとんどです
魚の仕事丸魚を店でおろす/ロインや下処理済みのネタを仕入れる丸で入る魚種、発注の担当者、任せる週の魚予算
カウンターの言葉英語(現地語)で接客する/裏方中心本当に必要な水準。「できれば」の水準ではなく
ビザスポンサーになる/就労資格のある人に限るどちらかを一文で。費用のうち何を負担するか

小規模なおまかせカウンターならおまかせ寿司職人の採用、大量提供の業態なら回転寿司スタッフの採用もあわせてご覧ください。

2. 英語版テンプレート(Sushi chef job description)

現地で募集するときに使う英語版です。[ ]内を書き換え、当てはまらない行は削除してください。曖昧な行は、ない行より悪い印象を与えます。

Sushi Chef, [Restaurant name], [City]

About us
[Restaurant name] is a [number] seat [omakase counter / à la carte Japanese restaurant with a sushi bar] in [area]. We serve about [number] guests a day at an average spend of [amount]. Our fish comes from [market / supplier / direct from Japan, and how often]. The kitchen has [number] people and the counter is led by [title].

The job
You will work the sushi counter for [lunch and dinner / dinner only], [number] services a week, reporting to [title]. You will make sushi in front of guests and talk with them in [language].

What you will do
- Break down and portion whole fish ([species you buy whole]) to our spec, and record yield
- Make nigiri, sashimi and maki to spec across service
- Prepare and season shari for each service
- Check neta daily and order with [buyer / supplier], within a weekly fish budget of [amount]
- Keep temperature, labelling and cleaning records for the sushi section
- Train [number] junior cooks on prep and knife work

What you need
- [Number] years on a sushi counter, including [number] years breaking down whole fish
- Comfortable working the counter in front of guests in [language, at the level you really need]
- [Local food handler certificate, or able to obtain one within (number) weeks]
- Welcome but not required: [aging, hikarimono, live shellfish, a Japanese cook's licence (調理師免許)]

Hours and days off
[40] hours over [5] days, [straight / split] shifts, service [times]. Two days off every week ([fixed days / rotating]). Overtime paid at [rate] under [local law]. Paid leave: [number] days a year.

Pay
[REPLACE WITH YOUR OWN RANGE: currency, amount from and to, per year or per month. Not a market figure.] Plus [tips or service charge: how the kitchen shares]. [Bonus, if any, and what it depends on.]

Benefits
[Health insurance, pension or retirement contribution, staff meals, uniform, knife allowance. List only what you provide.]

Visa and relocation
[Choose one] We sponsor a [visa type] for this role and pay [government fees / legal fees / one way flight / first (number) weeks of housing]. Expect about [number] months from offer to start. / Applicants must already have the right to work in [country]. We cannot sponsor a visa.

How to apply
Send your CV and a short video of you breaking down a fish and making nigiri to [email]. We reply to every applicant within [number] days. Next steps: a video call, then [a paid trial shift / a remote skills test].

3. 日本語版(求人票)

日本にいる料理人は、決まった項目の順番で求人票を読みます。給与は年収で、休日は正確な言葉で書かれていることを前提にしています。以下はその順番に沿った版です。

【募集職種】寿司職人(カウンター担当)
【店舗】[店名]([国・都市・エリア])。[席数]席の[おまかせカウンター/寿司カウンターのある和食店]。1日平均[人数]名、客単価[金額]。魚は[仕入れ先・頻度]
【業務内容】(雇入れ直後)丸魚のおろしと歩留まりの記録、握り・刺身・巻物、シャリの仕込み、ネタの検品と発注(週の魚予算[金額])、衛生記録、若手[人数]名の指導(変更の範囲)[当店の調理業務全般]
【応募資格】寿司店での実務経験[年数]年以上(うち丸魚のおろし[年数]年以上)。カウンターでの接客経験。語学:[英語は日常会話程度/不問]
【歓迎】[熟成・光り物・活貝の経験、調理師免許]
【雇用形態・契約期間】正社員[期間の定めなし/有期([年数]年)、更新あり(判断基準:[在留資格の更新、勤務成績])]
【試用期間】[3]か月(期間中の条件変更なし)
【勤務地】(雇入れ直後)[店名・住所](変更の範囲)[なし/同じ都市の系列店]
【勤務時間】[16:00〜24:00](休憩[60]分)、週[40]時間、シフト制
【時間外労働】あり(月平均[時間]時間)。[現地の法律]に基づき割増賃金を支給
【休日】完全週休2日制([曜日/シフト制])、年間休日[日数]日、有給休暇[日数]日
【給与】年収[要記入:現地通貨で金額の幅。相場データではありません](月給[要記入])。参考円換算 約[要記入]万円([日付]の為替による参考値)
【賞与・チップ】賞与[あり(年[回数]回、業績により変動)/なし]。チップ・サービス料[厨房への分配方法](保証なし)
【加入保険・福利厚生】[現地の医療保険]、[年金・退職積立]、[労災保険]、まかない[回数]食、制服、[包丁手当]
【ビザ・渡航】[ビザの種類]を当社が申請し、[申請費用・専門家費用・往路航空券・到着後[週数]週間の住居]を当社が負担。内定から着任まで目安[月数]か月 / 現地での就労資格をお持ちの方のみ(ビザのスポンサーはできません)
【受動喫煙防止措置】屋内禁煙
【応募方法】履歴書と、魚をおろして握る様子の動画(数分で可)を[メールアドレス]へ。[日数]日以内に全員へ返信します。選考:書類 → オンライン面接 → [有給の実技試験/オンライン実技]
【募集者】[法人名]

注意が必要な行が2つあります。「完全週休2日制」と書けるのは毎週2日休める場合だけです。そうでなければ「休日 月[日数]日」と月の日数で書きます。また「社会保険完備」は日本の社会保険制度への加入を意味するので使わず、現地で加入する保険を書きます。どちらも海外求人票の給与・賞与・休日・社保の書き方で詳しく説明しています。

4. 寿司カウンターの責任者:書き換える行

寿司カウンターの責任者は、カウンターの魚、握りの流れ、つけ場に立つ職人を率います。献立・予算・人事を厨房全体で持つ料理長より範囲は狭く、その役割なら料理長の求人票を使ってください。カウンターの責任者であれば、上のテンプレートの4か所を書き換えます。

5. 給与欄の埋め方

「寿司職人」を独立した職業として集計している公的統計は、どの国にもありません。近いのは料理人・調理人全般の数字と、香港の日本料理調理人の数字です。採用する市場の下限の目安として使い、そのまま提示額にはしないでください。

市場公的な数字金額時点
米国Chefs and head cooks:中央値・75パーセンタイル・90パーセンタイル(BLS)年$62,470/$78,750/$98,5602025年5月
米国Restaurant cooks:中央値(BLS)年$37,3902025年5月
シンガポールChef:月額賃金の中央値(人材開発省)S$3,6502025年6月
英国Chefs:フルタイムの中央値(国家統計局、速報)年£30,0102025年4月
オーストラリアアワード最低賃金 Cook grade 5(フルタイム)週A$1,221.102026年7月1日から
香港Cook (Japanese Cuisine):月額賃金の中央値(労工処)HK$19,6702026年6月22日改訂のリスト

金額の幅は次の手順で決めます。

  1. 国全体ではなく、店のある都市の料理人の中央値を確認します(統計局が都市別に公表している場合)。
  2. 丸魚をおろし、一人でカウンターを任せられる職人は75パーセンタイル付近、カウンターの責任者は90パーセンタイル寄りに置きます。
  3. ビザのスポンサーになる場合は、その在留資格の給与下限を確認し、高いほうを採ります。国別の下限は日本人料理人のビザスポンサーにまとめています。
  4. 住居、航空券、チップは別に見積もり、別の行で示します。基本給を他の求人と比べやすくするためです。

国別・都市別の詳しい表は寿司職人の国別給与相場にあります。

6. 応募時に求めるもの

魚を1尾おろし、握りを10貫つくる様子をスマートフォンで撮った短い動画を求めてください。包丁さばきと歩留まり、シャリの大きさと形の揃い方、衛生の習慣(ふきん、まな板、手)、速さの4点をそれぞれ5点満点でつければ、10分で評価できます。点数のよい人をオンライン面接に進め、その後に有給の実技試験を行います。質問例は寿司職人の面接質問、遠隔での実技確認は遠隔採用の実技テストをご覧ください。

7. 今週やること

変わる数字:米国BLSの賃金データ(次回は2027年春)、シンガポール人材開発省の職業別賃金(毎年6月前後に公表)、英国国家統計局の賃金統計(毎年秋に速報)、オーストラリアのアワード賃金(毎年7月1日に改定)、香港労工処の職種リスト(随時改訂)。2026年9月27日確認。

よくある質問

寿司職人の主な仕事内容は何ですか。

魚のおろしと切り分け、シャリの仕込み、決められた基準での握り・刺身・巻物、ネタの検品と発注、担当部門の衛生記録、カウンターでの接客です。経験のある職人は、若手の指導や魚の予算に対する歩留まりの管理も担います。

求人票に給与を書くべきですか。

書くべきです。経験のある料理人、特に海外から応募する人は、金額のわからない求人にはほとんど応募しません。国を移る判断をするには情報が足りないからです。通貨と、年・月・時間のどれの金額かを明記し、チップや賞与は別の行に書いてください。

日本語版の求人票は必要ですか。

いま日本にいる料理人から応募を集めたいなら必要です。多くの料理人は日本語で求人を探して読み、給与・休日・保険が決まった書き方で書かれていることを前提にしています。上の求人票を使い、日本語を母語とする人に確認してもらってください。

寿司職人とカウンター責任者は何が違いますか。

寿司職人は、ほかの人が決めた基準でカウンターに立ちます。カウンター責任者は、その基準(ネタ、流れ、魚の予算、つけ場の職人)を決めます。厨房全体を率いる料理長は別の役割で、専用のテンプレートがあります。

応募条件を「日本人」に限定できますか。

多くの国では、求人広告で国籍や年齢を条件にすることは違法です。代わりに、仕事に必要な技術と語学の水準を書いてください。掲載前に現地の労働法を確認してください。

本記事は一般的な情報であり、法務・入管に関する助言ではありません。雇用条件、必要な資格、求人広告で使える表現は国によって異なります。掲載前に現地の規則を確認してください。特に語学、年齢、国籍の条件の書き方には注意が必要です。

出典

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