市場データ・制度

海外在留邦人数 都市別ランキング(2025年)

外務省の2025年10月時点データによる在留邦人の都市別トップ50。どの都市からまず現地採用を試すべきか、どこは在留資格を個別確認すべきかを判断表で整理し、国別のレストラン1店あたり在留邦人数も掲載。

最終更新 2026年9月27日 WashokuJob

外務省の統計では、2025年10月1日時点で海外在留邦人は1,298,170人。採用で意味を持つのは都市別の数字で、ロサンゼルス(63,972人)、バンコク(51,297人)、ニューヨーク(38,251人)、シンガポール(33,397人)、上海(31,733人)が上位です。人数が多いだけでは現地採用がしやすいとは限りません。永住者が多い都市(ロサンゼルス、バンクーバー、シドニーなど)ではまず現地採用を試し、駐在など雇用主に紐づく在留資格が中心の都市(バンコク、シンガポールなどアジアの多く)では、応募者ごとに就労資格を確認してください。

このページは、外務省の在留邦人データを都市別に整理した基準ページです。上位50都市のランキングと、長期滞在者・永住者の比率が都市ごとの現地採用にどう関わるかを扱います。国別の長期滞在者・永住者の内訳は国別の在留邦人数が基準ページです。日本食レストラン数の推移は海外の日本食レストラン数データをご覧ください。

目次

  1. どの都市からまず現地採用を試すか
  2. 都市別ランキング上位30
  3. 31〜50位と、増減の大きい都市
  4. 国別:レストラン1店あたりの在留邦人数
  5. ワーキングホリデーと伸びている都市
  6. データの読み方の注意

1. どの都市からまず現地採用を試すか

日本から料理人を呼ぶ前に、日本人社会が定着している都市では、まず一度現地採用を試す価値があります。重要なのは人数そのものより、永住者(一般に雇用主のスポンサーなしで働ける)と長期滞在者(企業の駐在、留学、配偶者の資格などに紐づくことが多い)の比率です。都市別の比率は公表されていないため、下表では国別の永住者比率を目安として使っています。

都市在留邦人数構成(国単位の目安)採用の進め方
ロサンゼルス都市圏63,972永住者が多い(米国56.1%)まず現地採用を一度試す。日系コミュニティの求人媒体、日本語求人、紹介を使う。
バンコク51,297長期滞在者が大多数(タイの永住者比率3.8%)働けると思い込まず、応募者ごとにビザと就労資格を確認する。
ニューヨーク都市圏38,251永住者が多い(米国56.1%)まず現地採用を試す。
シンガポール33,397長期滞在者が多い(永住者比率14.5%)多くはEPや帯同ビザで他社に紐づいている。就労資格を確認し、空いていると決めつけない。
上海31,733(前年比−8.5%)長期滞在者が多い(中国の永住者比率7.1%)母数が小さく減少中。現地育成か日本からの採用を前提に計画する。
シドニー都市圏31,673永住者が多い(豪州61.7%)まず現地採用を試す。
大ロンドン市30,515混在(英国48.1%)採用を試す価値はあるが、英国の就労資格は別途必ず確認する。
バンクーバー都市圏28,090永住者が多い(カナダ68.5%)まず現地採用を試す。
ホノルル23,254永住者が多い(米国56.1%)まず現地採用を試す。
香港23,228独自の出入国制度で、外務省の国別比率には含まれない個別に就労資格を確認。香港のガイドを参照。
ソウル特別市14,496長期滞在者が中心だが、韓国の永住者比率38.7%はアジアの中では高め個別確認は必要だが、アジアの他市よりは動ける人の割合が高い。
クアラルンプール9,269長期滞在者が多い(マレーシア9.0%)個別に就労資格を確認。
ドバイ3,433(伸び率最大、前年比+13.2%)長期滞在者が多い(UAE 4.4%)母数が小さいまま急成長中。就労資格の確認は必須、まだ厚い人材層は期待しない。

各国の正確な長期滞在者・永住者の数字は国別の在留邦人数にまとめています。

2. 都市別ランキング上位30

外務省「海外在留邦人数調査統計」(2025年10月1日現在、2025年12月25日公表)より。

順位都市在留邦人数前年比
1ロサンゼルス都市圏63,972+0.7%
2バンコク51,297+2.3%
3ニューヨーク都市圏38,251+2.4%
4シンガポール33,397+2.6%
5上海31,733−8.5%
6シドニー都市圏31,673+1.5%
7大ロンドン市30,515−3.5%
8バンクーバー都市圏28,090−2.7%
9ホノルル23,254+0.2%
10香港23,228+1.5%
11サンフランシスコ都市圏20,621+1.5%
12メルボルン都市圏19,671−1.0%
13トロント大都市圏18,101−0.3%
14サンノゼ都市圏16,781+2.1%
15ソウル特別市14,496+5.0%
16シアトル都市圏13,788+3.0%
17サンパウロ12,000−6.8%
18ブリスベン都市圏11,672+2.4%
19ゴールドコースト11,148+0.8%
20シカゴ都市圏11,111−6.2%
21オークランド都市圏10,952+4.0%
22パリ10,037−6.7%
23台北9,693+0.1%
24クアラルンプール9,269+5.1%
25ホーチミン9,249−5.0%
26サンディエゴ8,098+0.8%
27パース都市圏7,788+2.0%
28デュッセルドルフ7,010+2.9%
29マニラ首都圏6,513+9.6%
30ハノイ5,853+3.6%

上位30都市のうち、米国が8都市、オーストラリアが5都市を占めます。日本人は英語圏の大都市に集中しており、そこは永住者比率も高い地域と重なります。

3. 31〜50位と、増減の大きい都市

順位都市在留邦人数前年比
31シーラーチャー5,815+4.4%
32アトランタ都市圏5,613+2.5%
33広州5,571+1.3%
34南ジャカルタ5,419+3.1%
35ポートランド都市圏5,232−4.2%
36ヒューストン5,198+7.8%
37ミュンヘン5,039+1.8%
38北京4,534−7.7%
39ダラス4,458+9.0%
40蘇州4,296−12.7%
41ベルリン4,165+0.4%
42ブエノスアイレス3,972−3.2%
43カルガリー3,913+1.2%
44ノバイ3,860+2.7%
45深圳3,750+0.1%
46ラスベガス都市圏3,691+5.3%
47ドバイ3,433+13.2%
48フランクフルト3,419+6.2%
49ケアンズ3,276+0.2%
50アデレード都市圏3,242−0.1%

上位50都市で前年比の伸びが大きいのは、ドバイ(+13.2%)、マニラ首都圏(+9.6%)、ダラス(+9.0%)、ヒューストン(+7.8%)、フランクフルト(+6.2%)。減少が大きいのは、蘇州(−12.7%)、上海(−8.5%)、北京(−7.7%)、サンパウロ(−6.8%)、パリ(−6.7%)、シカゴ都市圏(−6.2%)です。中国主要都市の減少は、農水省の調査で中国の日本食レストランが2023年から2025年に約1万5,000店減ったことと同じ方向です。

4. 国別:レストラン1店あたりの在留邦人数

農水省の2025年店舗数と外務省の在留邦人数を並べると、すでにある店の数に対して現地の人材プールがどれだけ薄いかが見えます。

国在留邦人数(2025年10月)日本食レストラン数(2025年)1店あたり在留邦人数
カナダ75,3163,080約24.5人
米国416,38026,360約15.8人
タイ72,1135,920約12.2人
ブラジル49,0374,520約10.8人
フランス36,0233,390約10.6人
韓国44,47119,800約2.2人
中国92,92863,500約1.5人

在留邦人の全員が料理人になれるわけではないので、これは上限であって採用見込みではありません。それでも、韓国や中国のように1店あたりの在留邦人が少ない国は現地での日本人採用が難しく、現地スタッフの育成がより重要になる市場だと分かります。カナダ、米国、タイ、ブラジル、フランスは相対的に余地があります。

5. ワーキングホリデーと伸びている都市

オーストラリア、カナダ、英国などワーキングホリデー制度のある国では、料理経験のある若い日本人がすでに現地にいる可能性がありますが、滞在期間に上限があるため、長期の中核人材ではなく期間限定の戦力として計画してください。詳細はワーキングホリデーでの和食人材採用を参照。ドバイ、マニラ、ダラス、ヒューストンのように急成長中の都市は、人口増加とともに和食の需要も伸びやすい一方、絶対数はまだ小さく、現地採用と日本からの採用を組み合わせる計画が必要です。海外出店の人材計画を参照してください。

6. データの読み方の注意

外務省のこの調査は毎年更新されます。本ページは2025年10月1日時点の調査を対象に、2026年9月27日にmofa.go.jpで確認しました。次回更新は2026年12月頃の見込みです。

よくある質問

在留邦人が多い都市はどこですか。

外務省の2025年10月1日時点の調査で、ロサンゼルス(63,972人)、バンコク(51,297人)、ニューヨーク(38,251人)、シンガポール(33,397人)、上海(31,733人)の順です。上位30都市のうち8都市が米国、5都市がオーストラリアです。

在留邦人が多い都市なら現地採用しやすいですか。

人数だけでは判断できません。重要なのは在留資格です。永住者が多い都市(ロサンゼルス、バンクーバー、シドニーなど)は、あなたのスポンサーなしで働ける人の割合が高くなります。長期滞在者が中心で他社に紐づく都市(バンコク、シンガポールなどアジアの多く)では、応募者ごとに就労資格の確認が必要です。

在留邦人が最も増えている都市はどこですか。

上位50都市の中では、ドバイ(前年比+13.2%)、マニラ首都圏(+9.6%)、ダラス(+9.0%)、ヒューストン(+7.8%)、フランクフルト(+6.2%)です。ドバイのように母数がまだ小さい都市では、伸び率が高くても厚い人材層とは限りません。

在留邦人が減っている都市はどこですか。

蘇州(−12.7%)、上海(−8.5%)、北京(−7.7%)の減少が目立ちます。農水省の調査で中国の日本食レストランが2023年から2025年に約1万5,000店減ったことと同じ方向です。

国別の長期滞在者・永住者の内訳はどこにありますか。

このページで使っている比率の元になる国別の詳しい数字は国別の在留邦人数にまとめています。

本記事は一般的な情報であり、採用や入管に関する助言ではありません。数値は外務省・農林水産省の公表資料から転記・計算したものです。応募者の就労資格は、必ず個別に確認してください。

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