中東・中南米

モロッコで日本人料理人を雇う:ANAPECと雇用契約の認証

モロッコに外国人比率の規定はありませんが、まずANAPECが適任のモロッコ人がいないことを確認し、その後TAECHIRで雇用契約の認証を受けます。手順、本社派遣の適用除外、滞在許可証の期限を解説します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. 市場の概況
  2. 情報源についての注記
  3. ANAPECの証明書:現地に適任者がいないことの証明
  4. 認証を受けた雇用契約(TAECHIR)
  5. 滞在許可証
  6. 手順

モロッコには外国人スタッフの一般的な比率規定はありませんが、労働市場テストがあります。会社が外国人を雇う前に、国の雇用機関ANAPECが適任のモロッコ人候補者が見つからなかったことを確認し、そのうえで雇用契約について労働担当省の認証を受けなければなりません。本記事では、この2つのステップ、日本の飲食グループに関係する適用除外、滞在許可証について解説します。

1. 市場の概況

店舗が200店あるのに在留邦人は500人未満ということは、モロッコの日本食レストランの厨房の多くはモロッコ人の調理人に大きく頼っていると考えられます。ANAPECのテストも、まず現地で人材を探したことを前提にしています。チームづくりについては現地スタッフへの和食の教え方をご覧ください。

2. 情報源についての注記

2026年9月に本記事を調査した時点で、ANAPECとTAECHIRのウェブサイトにはアクセスできませんでした。以下の手続きは、ジェトロの「外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用」のページ(2025年10月1日更新)に基づいています。申請前に、ANAPECと所管省で最新の詳細を確認してください。

3. ANAPECの証明書:現地に適任者がいないことの証明

ジェトロによると、モロッコには現地人の雇用を無条件で義務付ける法制度はありません。その代わり、2006年9月以降、外国人を雇いたい会社は、職業紹介機関でもある全国雇用・能力促進局(ANAPEC)から証明書を取得しなければなりません。当該ポストに適切なモロッコ人がいないことが示されて初めて外国人を雇える、という考え方です。ジェトロが説明する手順は次のとおりです。

  1. 会社がANAPECに外国人雇用の申請書を提出する。
  2. ANAPECの求人サイトや新聞、SNSなどに求人広告を掲載する。
  3. ANAPECが、応募と自らの求職者データベースから候補者を絞り込む。
  4. 適切な人材が見つからなかった場合、ANAPECが外国人の雇用を認める証明書を発行する。
  5. 候補者が1人以上見つかった場合、ANAPECは会社に候補者リストを示し、会社が面接などを行う。
  6. 会社が候補者の中に適切な人材がいないと判断した場合は、省に報告し、省が判断する。

寿司や懐石の料理長の場合、最大の武器は職務記述書です。候補者はその内容に照らして評価されるため、求める技能と経験(日本の寿司カウンターでの年数、魚の扱い、メニュー開発など)を具体的に書いてください。寿司職人の職務記述書がひな形として使えます。

適用除外となる人

ジェトロは、外国人労働許可が不要な人として、モロッコ人の配偶者、モロッコで生まれモロッコに定期的に居住している人、企業の経営者・株主、派遣期間6か月未満の技術専門家、チュニジア人・アルジェリア人・セネガル人、そして本社から期間限定(2~3年)で派遣される人などを挙げています。また、あらかじめ特定された要職や、モロッコの雇用市場では確保が不可能・困難な職種については、簡易手続きが適用されます。

モロッコの店舗が日本に本社を置くグループに属しているなら、本社からの派遣の除外に注目してください。自社の体制にどう適用されるかは所管省で確認しましょう。

直接雇用の場合は、雇用契約の認証の前に、ANAPECの求人掲載と候補者の絞り込みの時間を見込んでください。本社からの2~3年の派遣であれば、そもそもANAPECの証明書が必要かどうかを確認しましょう。

4. 認証を受けた雇用契約(TAECHIR)

モロッコで働く外国人の被雇用者には、労働担当省の認証を受けた雇用契約が必要です。ジェトロによると、ポイントは次のとおりです。

雇用契約そのものに盛り込む内容は、雇用契約チェックリストをご覧ください。ジェトロによると法定の週労働時間は44時間で、ディナー営業のシフトを組む際に関係します。

5. 滞在許可証

銀行口座の開設には滞在許可証が必要なため、15日の期限を料理人の到着計画に入れておいてください。受け入れガイドをご覧ください。

6. 手順

  1. 料理人が本社からの派遣など、適用除外に当たるかを確認する。
  2. 当たらない場合は、具体的な職務記述書を作り、ANAPECに申請する。
  3. ANAPECが示すモロッコ人候補者を面接し、記録を残す。
  4. 実技を含めて料理人を面接する。遠隔での実技テストも参考にしてください。
  5. ANAPECの証明書を得たら、TAECHIRで雇用契約の認証を申請する。
  6. 到着後15日以内に滞在許可証を申請する。
  7. 有効期間が切れる2か月前の更新時期を管理する。

本記事は一般的な情報であり、法律や移民手続きに関する助言ではありません。2026年9月時点でANAPECとTAECHIRのサイトにアクセスできなかったため、ジェトロのまとめ(2025年10月1日更新)に依拠しています。実際の手続きの前に、ANAPECと労働担当省で最新の手続きを確認してください。

出典

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