アジア・オセアニア

スリランカで日本人料理人を雇う:居住ビザの手続き

スリランカの飲食店が日本人料理人を居住ビザで雇う方法。ライン省庁の推薦、観光施設向けのSLTDAルート、年US$200の手数料、公式情報で決まらない点を整理します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. 市場は小さく、現地の人材はほぼいない
  2. 民間企業の被雇用者向け居住ビザ
  3. 飲食店の採用を推薦するのはどこか
  4. 訪問ビザでは働かせられない理由
  5. 申請書類の組み立て方
  6. 手順のまとめ

スリランカには、多くの雇用主が想定するような「就労許可」は存在しません。外国人従業員は出入国管理局(Department of Immigration and Emigration)が発給する居住ビザで働き、その申請は政府機関の推薦を得てはじめて進みます。飲食店にとっては、適切な推薦機関を見つけることが作業の大半を占めます。本記事では、公式ページに書かれていること、そして書かれていないことを整理します。

1. 市場は小さく、現地の人材はほぼいない

日本人住民がこれだけ少ないと、コロンボにすでに住んでいて就労可能な、日本で修業した料理人が見つかる可能性はごくわずかです。日本国内、または他国の和食店から採用する前提で、最初から居住ビザの取得を計画に組み込んでください。募集チャネルについては日本人料理人は海外の仕事をどこで探すかをご覧ください。

2. 民間企業の被雇用者向け居住ビザ

出入国管理局は、民間部門の被雇用者向けの居住ビザ区分を設けています。この区分の推薦機関は、所管のライン省庁(line ministry)です。同局のページが求める書類は次のとおりです。

申請先はコロンボの同局です。同局のページ(2026年9月21日更新)に掲載されている主な条件は次のとおりです。

項目出入国管理局の記載
有効期間1年、または推薦機関が推薦した期間
更新毎年。ライン省庁からの推薦を改めて得る必要あり
パスポート滞在予定の終了日がパスポートの有効期限の2か月以上前であること
手数料(被雇用者)1年またはその端数ごとにUS$200

計画上、二つの点に注意が必要です。第一に、更新のたびに推薦機関を通るため、推薦機関との関係は一度きりの手続きではなく継続するものです。第二に、料理人のパスポートには十分な残存期間が必要です。内定の段階で有効期限を確認してください。

3. 飲食店の採用を推薦するのはどこか

出入国管理局のページは「ライン省庁」とだけ書いており、業種ごとの省庁名は示していません。飲食店について公式サイトで確認できたルートは、スリランカ観光開発庁(SLTDA)を通じたものです。SLTDAは、同庁に登録された観光施設で働く外国人向けに、居住ビザの推薦を行っています。

SLTDAの推薦申請書は、施設についてSLTDA登録番号と登録日、ライセンスの更新日、直近四半期の観光開発賦課金(TDL)の納付状況を求めます。従業員については、職位(承認済みリストから選択)、パスポート情報、国籍、希望期間を記入します。必要書類は次のとおりです。

SLTDAのページには、どのような施設が対象になるのか、独立した飲食店が含まれるのか、審査にどれくらいかかるのかは書かれていません。お店がSLTDAに登録していない場合は、内定を出す前に、自社の業種の被雇用者をどの省庁が推薦するのかを出入国管理局に確認してください。飲食店全般についてこの問いに答える公式ページは見つからず、推測で書くことはしません。

スリランカを一言でまとめると、独立した就労許可はないものの、毎年政府の推薦が必要な居住ビザがある、ということです。SLTDAに登録した飲食店であれば推薦はSLTDA経由となり、なぜ外国人、それも日本人の料理人が必要なのかを説明しなければなりません。

4. 訪問ビザでは働かせられない理由

書類手続きを進めている間に、訪問ビザで料理人を呼んで厨房を立ち上げたくなるかもしれません。しかし出入国管理局のビザ総合案内は、訪問ビザの保持者は有給・無給を問わずいかなる雇用にも就いてはならず、ビザで定められたもの以外の商売や事業にも従事してはならないと明記しています。お店での1週間の試し勤務も雇用にあたります。居住ビザを取得するまでは、面接や技能テストはオンラインで行ってください。方法はオンラインでの技能テストの進め方で解説しています。

5. 申請書類の組み立て方

SLTDAの申請書には、しっかり準備すべき問いが二つあります。なぜその国籍なのか、そして更新時には、どのような研修を行ったのか、です。良い申請は、最初から両方に答えています。

スリランカの公式ページには外国人従業員の最低給与は掲載されておらず、引用できる公式の数字は見つかりませんでした。日本人料理長の相場は、移住を決意してもらうために提示すべき条件によって決まり、通常は住居と航空券を含みます。一般的な内容は料理人向けの赴任パッケージで解説しています。

6. 手順のまとめ

  1. 推薦機関を確認する。SLTDAに登録した観光施設であればSLTDA、そうでなければ出入国管理局に問い合わせる。
  2. 日本国内または海外の和食店から採用する。面接と技能テストはオンラインで行う。
  3. 料理人のパスポートの写し、職歴証明書、経歴書、署名済みの契約書をそろえる。
  4. 外国人料理人が必要な理由書と、現地スタッフの研修計画を作成する。
  5. 推薦を申請し、その後、健康保護プランとともにコロンボの出入国管理局へ居住ビザを申請する。
  6. 居住ビザの手数料(1年またはその端数ごとにUS$200)を支払う。
  7. 研修の記録を残し、ビザの期限よりかなり前に更新の予定を入れておく。

近隣で、給与の下限が公表されている大きな市場についてはインドで日本人料理人を雇う方法をご覧ください。

本記事は2026年9月に公式情報をもとにまとめた一般的な情報であり、法律や出入国に関する助言ではありません。スリランカの公式ページは、あらゆる種類の飲食店についてどの推薦機関が該当するかを示していません。内定を出す前に、出入国管理局またはSLTDAに手続きのルートを確認してください。

出典

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