北米

ビクトリア(BC州)で日本人料理人を採用する:低賃金LMIAが使える街

ビクトリアはバンクーバーと違いESDCの不受理リストに入っていません。島のシェフ・調理人の賃金、クルーズシーズン、270日の季節性の上限例外、BC州の雇用主登録を解説します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. ビクトリアは不受理リストに入っていない
  2. 島のシェフ賃金はBC州のデータで最も高い
  3. 観光と季節性の問題
  4. 低賃金LMIAで雇用主が負う義務
  5. 申請前に必要なBC州の手続き
  6. その他のルートと長期的な見通し
  7. 採用の手順

ビクトリアはバンクーバーからフェリーですぐの距離ですが、日本から調理人を呼ぶという点では状況が異なります。バンクーバーはESDCの低賃金LMIA不受理リストに入っていますが、ビクトリアは入っていません。このため2026年9月時点で、バンクーバーの飲食店には使えない通常の低賃金LMIAを、ビクトリアの飲食店は調理人の採用に使うことができます。本ガイドでは、その手続きの中身、島の厨房の賃金水準、観光シーズンとの関係を解説します。バンクーバーについてはバンクーバー編を、カナダ全体のルールはカナダで日本人料理人を採用するをご覧ください。

1. ビクトリアは不受理リストに入っていない

ESDCは、失業率が6%以上の国勢調査都市圏(CMA)にある仕事について、低賃金LMIAの申請を受理していません。2026年7月10日〜10月8日に提出される申請について、ESDCはビクトリアCMAの失業率を4.6%としています。バンクーバー(6.7%)とケロウナ(7.5%)はリストに入っていますが、ビクトリアは基準を大きく下回っています。

したがって、グレーター・ビクトリアにある仕事では、LMIAの2つのストリームがどちらも使えます。

リストは四半期ごとに見直され、次回は2026年10月9日です。4.6%のビクトリアには1ポイント以上の余裕がありますが、申請を始める前には毎回の更新を確認してください。

2. 島のシェフ賃金はBC州のデータで最も高い

Job Bankでは、ビクトリアはバンクーバー島・沿岸地域(Vancouver Island and Coast Region)に含まれており、この地域はグレーター・ビクトリアより広い範囲をカバーしています。時給データ(2025年11月19日更新、対象期間2023〜2024年)は次のとおりです。

職種・地域低位中央値高位
シェフ(NOC 62200)、バンクーバー島・沿岸地域C$19.00C$25.00C$36.00
シェフ(NOC 62200)、ロワー・メインランド南西部C$18.25C$23.00C$36.67
調理人(NOC 63200)、バンクーバー島・沿岸地域C$18.25C$21.18C$27.00
調理人(NOC 63200)、ロワー・メインランド南西部C$18.25C$20.00C$26.00

島の中央値はどちらの職種でもバンクーバー地域を上回っており、シェフの中央値C$25.00はJob BankのデータにあるBC州のどの地域よりも高い水準です。LMIAでは、prevailing wageはJob Bankの中央値と、同じ仕事をしている自社スタッフへの支給額のうち高いほうになります。この数字に基づけば、ビクトリアで調理人を低賃金ストリームで採用する場合、提示額は最低でも時給C$21.18からになります。

BC州の一般最低賃金は2026年6月1日からC$18.25で、表の低位がこの金額になっているのはそのためです。

3. 観光と季節性の問題

ビクトリアの飲食業は観光客の増減とともに動きます。数字で確認できるものとして、グレーター・ビクトリア港湾局(Greater Victoria Harbour Authority)によると、同局のクルーズターミナルには2025年に311回のクルーズ船寄港があり、2026年シーズンの最初の船は4月10日に到着しました。市全体の観光客数については公的な数字を見つけられなかったため、ここでは取り上げていません。

季節性は、LMIAの計画に2つの点で関わってきます。

4. 低賃金LMIAで雇用主が負う義務

2026年9月時点のESDCの低賃金ポジションの要件は次のとおりです。

手続き全体はLMIAの手順ガイドにまとめています。住居の選択肢については飲食店のスタッフ住居で扱っています。

5. 申請前に必要なBC州の手続き

BC州では、LMIAを取得する前に、雇用主が州の雇用基準局(Employment Standards Branch)に登録する必要があります。スケジュールに関わるポイントは次のとおりです。

BC州には求人掲載の賃金透明性ルールもあります。バンクーバー編で解説しており、ビクトリアにも同じく適用されます。

6. その他のルートと長期的な見通し

ワーキングホリデー。18〜30歳の日本国籍者は、IECのオープン就労許可で最長12か月カナダで働くことができ、LMIAもBC州の登録も不要です。2026年の日本の定員は6,433人でした。夏の繁忙期には最も簡単な選択肢になり得ます。カナダのワーキングホリデーで日本人料理人を採用するをご覧ください。

永住権。ここは現実的に考える必要があります。BC州の州推薦プログラム(BC PNP)はエントリーレベル・準熟練(ELSS)ストリームを廃止し(最後の招待は2024年12月)、2026年は医療、保育、建設技能職、高所得者を優先しています。調理人は依然としてTEER 3の職種であり、無期限のフルタイム雇用オファーと2年の経験があれば、理論上はスキル移民の熟練労働者ストリームを使えます。しかし、BC PNPが公表している2026年の招待ラウンドの対象は、医療、保育、獣医療、建設技能職、高賃金の候補者で、調理人は含まれていません。連邦と州の選択肢は料理人のための州推薦プログラム料理人のためのエクスプレス・エントリーで解説しています。

7. 採用の手順

  1. 勤務地がビクトリアCMA内にあることを確認し、2026年10月9日以降のリストを確認します。
  2. 賃金を島の中央値(調理人C$21.18、シェフC$25.00)以上、かつ同じ仕事の現スタッフへの支給額以上に設定します。
  3. BC州の雇用基準局に登録します。約6週間を見込んでください。
  4. 申請前に、30%の基準を満たす住居を手配します。
  5. 8週間連続の求人広告を出してから、LMIAを申請します。
  6. 夏の人手確保のため、並行してワーキングホリデー参加者を募集します。

本記事は2026年9月に公的な情報源から収集した一般的な情報であり、法律や移民手続きに関する助言ではありません。CMAリストは四半期ごとに変わり、BC州の州推薦の優先分野も年の途中で変わります。実際に手続きを進める前に、リンク先のページをご確認ください。

出典

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