アジア・オセアニア

豪州482ビザ:日本側の準備と候補者への説明

豪州のSkills in Demand(482)ビザで料理人を送り出す前に日本で準備すること。在職証明書(日英の文例)、英語試験の最低点、家族帯同と申請料、自社社員を送る場合の免除、候補者への説明文例まで。

最終更新 2026年9月27日 WashokuJob

482ビザで渡豪する料理人が日本で準備するものは、主に3つです。過去5年以内に通算1年以上の調理経験を示す英文の在職証明、IELTS各技能5.0以上など英語試験の結果(2025年9月13日以降の受験)、家族を連れていくなら家族分の書類と申請料(大人A$4,015、子A$1,005)です。日本国籍者には技能評価(TRA)の義務はありません。

豪州の店に料理人を送り出す日本の本社・店舗の担当者、日本で候補者と話す店長向けのページです。日本側の準備と、日本人候補者に最初に説明すべき点を扱います。雇用主側の手続き、労働市場テスト、給与の決め方、総費用は482ビザで料理人をスポンサーする手順と総費用にまとめています。ワーホリ人材は417ビザのガイドをご覧ください。

目次

  1. 本人に求められる要件の一覧
  2. 在職証明書:何を書くか(文例つき)
  3. 英語要件:もっとも多いつまずき
  4. 家族の帯同
  5. 日本の自社社員を送る場合に軽くなる要件
  6. 候補者に説明すべき点(説明文例つき)
  7. 日本側の準備スケジュール
  8. よくある質問

本人に求められる要件の一覧

要件内容(2026年9月時点)日本での準備
実務経験指名職種か関連分野で1年以上。過去5年以内、パート・カジュアルはフルタイム12か月相当、連続でなくてよい勤務先ごとの在職証明書と英訳
技能評価日本国籍者は義務なし。ただし内務省が求めることはある通常は不要
英語免除に当たらなければ試験が必要。申請前3年以内の結果早めに受験
健康健康診断。申請前に受けておくと審査が早まると内務省は案内指定の医療機関で受診
人物本人と16歳以上の同伴家族に人物審査犯罪経歴証明書
医療保険滞在中ずっと適切な医療保険を維持することがビザ条件加入先を決めておく
年齢年齢要件なし—

犯罪経歴証明書の取り方は犯罪経歴証明書の取得方法を参照してください。

在職証明書:何を書くか(文例つき)

内務省は、指名職種を遂行できる技能と経験を示す書類を求めます。日本の在職証明書は「上記の者は当社に在籍したことを証明する」だけのものが多く、これでは経験の中身が伝わりません。勤務先ごとに、次の項目を入れたものを依頼してください。

日本語:在職証明書 [氏名](生年月日[ ])は、当社[店名]([所在地])に[年月日]から[年月日]まで、[正社員]として在籍しました。週の労働時間は[ ]時間、職位は[板前/副料理長など]です。主な業務は、[献立の作成、魚の仕入れと仕込み、寿司・刺身の調理、原価管理、後輩の指導など]です。以上のとおり相違ないことを証明します。[発行日] [会社名] [証明者の氏名・役職・連絡先] [署名・社印]

English: Certificate of Employment. This is to certify that [name] (born [date]) was employed at [restaurant], [address], from [date] to [date] as a [full time employee]. Working hours were [ ] hours per week and the position was [itamae / sous chef]. Main duties: [menu planning, buying and preparing fish, preparing sushi and sashimi, food cost control, training junior staff]. [Date] [Company] [Name, title and contact of signatory] [Signature and company seal]

翻訳の進め方はビザ用の在職証明書の翻訳にあります。調理師免許や調理師学校の卒業証明は必須ではありませんが、経験を裏づける資料として添付できます。

英語要件:もっとも多いつまずき

腕の良い料理人でも、英語の点数が足りなければこのビザは取れません。最初の面談で英語の状況を確認し、足りなければ先に試験を受けてもらいます。2025年9月13日以降に受けた試験の最低点は次のとおりです。

試験最低点(各技能)
IELTS(Academic・General Training)リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングすべて5.0
PTE Academicリスニング33、リーディング36、ライティング29、スピーキング24
そのほかCELPIP、LanguageCert Academic、MET、OET、TOEFL iBTも可。点数は内務省の表で確認

免除は、カナダ・NZ・アイルランド・英国・米国のパスポート保持者、英語で授業を受けた5年以上のフルタイムの就学歴がある人などです。日本のパスポートは免除の対象ではありません。自社社員向けの免除は後の節で扱います。英語要件を社内でどう設定するかは和食厨房の語学要件も参考にしてください。

家族の帯同

482ビザでは、配偶者・事実婚のパートナーと扶養する子を「家族(secondary applicants)」として同じ申請に含められます。家族も豪州で暮らし、学び、働くことができます。

家族帯同の実務(住まい、学校、配偶者の仕事)は海外で働く料理人の家族帯同にまとめています。

日本の自社社員を送る場合に軽くなる要件

日本の本社や日本の店舗で雇っている料理人を、豪州の関連会社が指名する場合、2つの要件が軽くなる可能性があります。

どちらも「現在その会社に雇われていること」が前提です。退職して豪州の店に移る形にすると使えません。異動の形と出向契約の論点は海外出向の契約書を参照してください。

候補者に説明すべき点(説明文例つき)

日本語:[氏名]様 当店([店名]、[都市])では、Skills in Demandビザ(サブクラス482)であなたをスポンサーする予定です。職種は[Chef/Cook]、期間は[ ]年、年収はA$[金額](年金12%は別途)です。ビザの申請には、過去5年以内に通算1年以上の調理経験を示す英文の在職証明書と、IELTS各技能5.0以上などの英語試験の結果(3年以内、オンライン受験は不可)が必要です。ご家族を同伴する場合は、申請時に含める必要があります(申請料は大人1人A$4,015、子1人A$1,005、負担は[ ])。スポンサー登録、指名、SAF賦課金は当店の負担です。ビザ取得後は当店でのみ働けます。ご不明な点は[連絡先]まで。

English: Dear [name], we plan to sponsor you on a Skills in Demand visa (subclass 482) at [restaurant, city]. The occupation is [Chef / Cook], for [ ] years, at A$[salary] a year plus 12% superannuation. You will need English language employment certificates showing at least one year of cooking experience in the last five years, and an English test result such as IELTS 5.0 in each band (taken within three years, not online). Family members must be included when you apply (A$4,015 per adult, A$1,005 per child, paid by [ ]). We pay the sponsorship, nomination and SAF levy. Once granted, you may work only for us. Questions to [contact].

日本側の準備スケジュール

雇用主が指名を出す日に合わせて、本人もビザを申請できるように逆算します。

申請日まで日本側の作業
6か月前面談で英語の状況を確認し、足りなければ試験を予約。家族を同伴するか決める。
5か月前過去5年の勤務先すべてに在職証明書を依頼。
4か月前英語試験の受験。点数が足りなければ再受験。
3か月前在職証明書の英訳。犯罪経歴証明書の申請(家族の16歳以上の分も)。
2〜1か月前健康診断(家族分も)。医療保険の手配。
申請日雇用主の指名と同時にビザ申請。

この表の間隔は準備の目安で、公的な処理期間ではありません。審査期間は内務省が固定値で公表しておらず、申請時に目安ツールで確認します。着任まで全体の予定は雇用主向けのページの逆算表を参照してください。

2026年9月27日確認。Core Skills Income ThresholdはA$79,423(2026年7月1日〜2027年6月30日に提出する指名。前年度A$76,515)で、毎年7月1日に改定されます。手数料:スポンサー登録A$420、指名A$330、SAFは年A$1,200またはA$1,800、ビザ申請料は大人A$4,015・子A$1,005(2026年7月1日施行の移民規則。例年7月1日に見直し)。労働市場テスト:指名前4か月以内に4週間以上の広告2本。英語の最低点は2025年9月13日以降の受験分の表。

よくある質問

日本人の料理人に482ビザの技能評価は必要ですか。

義務ではありません。TRAの技能評価が義務になる国の一覧に日本は入っていません。ただし内務省が個別に求めることはあるため、経験を示す書類はしっかり用意してください。

482ビザの英語要件はどのくらいですか。

2025年9月13日以降に受けた試験なら、IELTSで4技能すべて5.0以上です。PTE Academicなどほかの試験にも最低点があります。結果は申請前3年以内で、オンラインで完結する試験は使えません。

在職証明書には何を書けばよいですか。

在籍期間、雇用形態、週の労働時間、職位、具体的な業務、証明者の連絡先と署名です。過去5年以内に通算1年以上の経験が読み取れるように、勤務先ごとに用意し、英訳を添えます。

家族を連れて行けますか。費用はいくらですか。

配偶者・パートナーと扶養する子を同じ申請に含められ、家族も豪州で働き、学べます。申請料は18歳以上1人A$4,015、18歳未満1人A$1,005です。申請後に家族を加えることはできず、後から別に申請します。

日本の自社社員を豪州の店に送る場合、手続きは楽になりますか。

本人が日本の関連会社の現従業員なら、求人広告(LMT)が不要になります。保証年収がA$96,400以上なら英語の証明も免除されます。いずれも、退職して移籍する形では使えません。

本記事は2026年9月27日に豪州政府の公式情報と法令を確認して作成した一般的な情報であり、法務・移民に関する助言ではありません。金額やしきい値は毎年7月に改定されます。個別の案件は登録移民エージェントや弁護士にご相談ください。

出典

料理人の採用でお困りですか

WashokuJobは海外の和食店専門の求人サイトです。掲載中の求人は世界各国の日本食レストランから集まっています。掲載のご相談はお問い合わせフォームからどうぞ。

和食料理人を採用しませんか?

世界中の和食料理人が登録するWashokuJobに、貴店の求人を掲載できます。