中東・中南米

ケニアで日本人料理人を雇う:クラスD労働許可

ケニアのクラスD(雇用)労働許可には、ケニア人の後継者の指名、現地募集の証拠、納税証明書が必要で、発給手数料は年50万ケニア・シリング。ナイロビの日本食レストランが準備すべきことを解説します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. ごく小さな市場
  2. クラスD(雇用)労働許可
  3. 後継者(アンダースタディ)と現地での募集
  4. 手数料とタイミング
  5. 手順

ケニアは本シリーズで扱う国の中でも最も小さな市場の一つで、労働許可には高額な年間手数料がかかります。ただしルールは明確で、移民局が公表しています。考え方の中心は、外国人料理人は技能の不足を埋めるために来るのであり、いずれその仕事を担う特定のケニア人を育てる役割を負う、という点です。最初からそれを前提に計画すれば、申請そのものは難しくありません。

1. ごく小さな市場

在留邦人のほぼ全員が駐在などの長期滞在者という構成のため、現地で採用できる日本人料理人はほとんどいません。ナイロビに新しく日本食レストランを開く場合、経験ある料理人を1人呼び、その周りにケニア人のチームを作るのが一般的でしょう。現地スタッフへの和食の教え方もあわせてご覧ください。

2. クラスD(雇用)労働許可

移民局(Directorate of Immigration Services)によると、クラスD(雇用)の許可は、特定の雇用主から特定の仕事のオファーを受け、ケニアでは得られない技能や資格を持ち、その雇用がケニアの利益になる人に発給されます。ジェトロによると、許可は原則としてケニア入国前に取得することになっており、申請はオンラインシステムeFNSで行い、有効期間は通常2年です。

移民局が挙げる必要書類には次のものがあります。

料理人の公的な書類が調理師学校の修了証や調理師免許程度に限られる場合は、前職の店に役職と経験年数を記載した在職証明を依頼し、英訳を付けてください。農林水産省の調理技能認定も用意しておく価値のある書類です。調理技能認定制度のガイドをご覧ください。

3. 後継者(アンダースタディ)と現地での募集

クラスDの要件のうち2つは、採用の進め方そのものに影響します。

実務上は、まず現地で募集を行い、その記録を残してください。求人広告、掲載先、応募者、採用に至らなかった理由です。後継者は既存のチームから、通常はスーシェフやベテランの調理人を選び、実際に使える育成計画を書きましょう。申請の助けになるだけでなく、1人の駐在員に頼り切らない体制づくりにもつながります。

申請前にケニア側でそろえるものは3つです。納税証明書、実際に行った現地募集の記録、そして履歴書と資格証明書をそろえた後継者の指名です。

4. 手数料とタイミング

項目金額(移民局)
審査手数料(返金不可)20,000ケニア・シリング
発給手数料年500,000ケニア・シリング
東アフリカ共同体加盟国の国民無料

年500,000ケニア・シリングという許可の費用は、小さな飲食店にとって大きな固定費です。航空券や住居とあわせて人件費の予算に組み込んでください。そのほかの項目は渡航・赴任パッケージのガイドにまとめています。

このほかに2つの手続きがあります。日本はケニアのビザ免除国に含まれていないため、料理人はオンラインのeTAシステムで入国の許可を得る必要があります。またジェトロによると、3か月を超えて滞在する外国人は外国人証明書(Foreigner Certificate)を取得しなければならず、その有効期間は労働許可の期限までで最長2年です。

5. 手順

  1. そのポストについて現地で募集を行い、記録を残す。
  2. ケニア人の後継者を選び、育成計画を作る。
  3. 実技を含めて料理人を面接する。遠隔での実技テストも参考にしてください。
  4. 会社の納税証明書と登記書類をそろえる。
  5. 料理人が資格証明書の認証コピー、在職証明、翻訳を用意する。
  6. オンラインでクラスDの許可を申請し、審査・発給の手数料を予算に入れる。
  7. 到着後に外国人証明書を申請し、受け入れガイドに沿って準備する。

より大きなアフリカ市場については、南アフリカのガイドをご覧ください。

本記事は2026年9月に公式情報をもとにまとめた一般的な情報であり、法律や移民手続きに関する助言ではありません。手数料や要件は予告なく変わることがあります。申請前に移民局で確認してください。

出典

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