中東・中南米

チリで日本人料理人を雇う:就労許可と85%ルール

チリの就労許可は国外からの申請が原則で、雇用契約はチリの公証人の前で署名します。従業員25人超の雇用主にはチリ人85%の規定も。日チリのワーキングホリデーも解説します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. 数字で見るチリ
  2. 就労の許可:Residencia Temporal
  3. 雇用契約・公証・必要書類
  4. 85%ルールと適用される場合
  5. もう一つのルート:ワーキングホリデー
  6. 手順

チリの日本食レストラン市場は小規模ですが、採用の面では押さえておくべき特徴が2つあります。就労のための在留許可は国外から申請しなければならないこと、そして一定規模以上の雇用主には外国人スタッフの比率に上限があることです。さらにチリは、日本とワーキングホリデー制度を結んでいる中南米の3か国(ほかにアルゼンチン、ウルグアイ)の一つでもあります。本記事では、チリ移民局と労働局の公式情報をもとに、この3点を解説します。

1. 数字で見るチリ

長期滞在者の多くは駐在員や期限付きの在留資格の人で、入れ替わりがあります。まず探すべきは永住者です。新たな許可なしに厨房に加わることができます。国外に目を向ける前に、スペイン語と日本語で求人を出してください。

2. 就労の許可:Residencia Temporal

チリの移民・外国人法(法律第21,325号)により、従来の雇用契約ビザ(Visa Sujeta a Contrato)はResidencia Temporal(一時居住許可)に置き換えられました。有償で働く場合のサブカテゴリーは「報酬を得る合法的な活動に従事する外国人」です。チリ国家移民局(SERMIG)によると、ポイントは次のとおりです。

多くの飲食店にとっては、雇用契約ルートのほうが簡単です。申請は1回で最長2年、入国後45日の期限もありません。

3. 雇用契約・公証・必要書類

雇用契約はチリ労働法典に沿ったものでなければなりません。雇用主が法人の場合、SERMIGが求める書類には次のものがあります。

国外で発行された書類にはアポスティーユまたは領事認証が必要です。スペイン語・英語以外の書類には認証された翻訳を付けます。民間の書類は発行から30日以内、公的書類は60日以内に提出しなければならないため、日本の犯罪経歴証明書を取得するタイミングには注意してください。

料理人が働き始めた後も、雇用主には労働法典上の義務として、契約の公証と電子登録が残ります(第9条・第9条の2)。また当事者の合意により、契約終了時の帰国航空券を雇用主が負担することもできます。チリでは任意ですが、渡航・赴任パッケージの一部としては一般的な項目です。

4. 85%ルールと適用される場合

労働法典第19条・第20条は、同じ雇用主のもとで働く労働者の少なくとも85%がチリ国籍であることを求めています。労働局(Dirección del Trabajo)は運用を次のように説明しています。

日本人の料理長が専門技術者に当たるかどうかは労働局の基準によります(労働局は通達6307/282号を根拠として挙げています)。当然に該当すると考えないでください。人数が基準に近い会社は、オファーを出す前に会計士と一緒に計算してください。

従業員25人以下の単独店舗であれば、85%ルールは適用されません。1つの会社で複数店舗を運営している場合は、全店舗を合算して数えてください。

5. もう一つのルート:ワーキングホリデー

日本とチリのワーキングホリデー制度は2018年に始まりました。外務省によると、年間の枠は200人です(2026年4月1日現在)。ワーキングホリデーの参加者は、スポンサーして呼ぶ料理長の代わりにはなりませんが、1シーズンの調理スタッフやホールスタッフとして働いてもらうことができ、そこから長期雇用につながることもあります。就労できる範囲を含む最新の条件は、在日チリ領事館で確認してください。基本的な進め方はワーキングホリデー人材の採用ガイドにまとめています。

6. 手順

  1. 永住者や和食の修業を積んだチリ人調理師を対象に、スペイン語と日本語で現地採用を試みる。
  2. スポンサーする場合は、従業員数を85%ルールと照らし合わせる(25人を超える場合のみ関係)。
  3. 実技を含めて面接する。遠隔での実技テストも参考にしてください。
  4. 労働法典に沿った雇用契約書を作成し、チリの公証人の前で署名する。
  5. 税務フォルダー、資金力の証明、署名権限を示す書類をそろえる。
  6. 料理人が犯罪経歴証明書を取得し、書類にアポスティーユを付け、領事館で契約書に署名したうえで、チリ国外からSERMIGにオンライン申請する。
  7. 到着後、契約の電子登録を行い、最初の1か月の計画を立てる。受け入れガイドをご覧ください。

本記事は2026年9月に公式情報をもとにまとめた一般的な情報であり、法律や移民手続きに関する助言ではありません。要件や書類のルールは変わります。実際の手続きの前に、SERMIG、労働局(Dirección del Trabajo)、チリ領事館で最新の情報を確認してください。

出典

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