中東・中南米

コロンビアで日本人料理人を雇う:Mビザ(労働者)の要件

コロンビアのMビザ(労働者)は、雇用主に直近4か月で月平均・最低賃金100倍の収入証明と、コロンビア人を採用しない理由の説明を求めます。飲食店にとっての意味と、学位のない料理人の技能の示し方を解説します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. 縮小した市場
  2. Mビザ(労働者)
  3. 雇用主の収入要件
  4. 学位のない料理人の技能を示す
  5. ビザ取得後
  6. 手順

コロンビアのビザ規則は、雇用主に対する要件が際立って具体的です。移住者(M)ビザの「労働者」カテゴリーで料理人を呼ぶには、雇用する会社が直近4か月の銀行記録で、月平均でコロンビアの最低賃金の100倍以上の収入があることを示し、なぜコロンビア人を採用しないのかを書面で説明しなければなりません。多くの個人経営の飲食店にとっては、この要件が何よりも先に結論を左右します。本記事では、規則を定める外務省の決議に沿って解説します。

1. 縮小した市場

店舗数が減っているということは、閉店した店の経験ある調理人が仕事を探している可能性もあります。ビザの手続きを始める前に、スペイン語と日本語で現地の求人を出してください。永住者や和食の修業を積んだコロンビア人の調理師であれば、雇用主がビザをスポンサーする必要はありません。地域全体の状況は中南米の日本食レストランデータをご覧ください。

2. Mビザ(労働者)

コロンビア外務省(Cancillería)の2022年決議第5477号は、ビザを来訪者(V)、移住者(M)、居住者(R)の3つに分けています。第74条のMビザ(労働者)(Visa M Trabajador)は、雇用契約に基づき法人のもとでコロンビアで働く外国人のためのビザです。外務省の法令集に掲載された決議の条文によると、主な特徴は次のとおりです。

「法人」という点に注意してください。Mビザ(労働者)は会社(persona jurídica)を前提に書かれています。個人事業として店を運営している場合は、採用を計画する前に、事業形態についてコロンビアの弁護士に相談してください。

3. 雇用主の収入要件

第74条は個別の要件を挙げており、そのうち3つは雇用主側の書類です。

  1. 外務省が公表する契約概要の書式。会社の法定代表者と料理人が署名し、仕事の主な条件を記載します。
  2. 雇用主の動機説明書。料理人の適性、職務内容、その職務に関する料理人の訓練歴、その職にコロンビア人を採用しない理由、会社が生み出している直接雇用の数を記載します。
  3. 雇用主名義の直近4か月銀行証明書または取引明細で、月平均の収入が法定月額最低賃金(SMMLV)の100倍あることを示すもの。

ジェトロによると、コロンビアの2026年の月額最低賃金は1,750,905ペソです。この水準で計算すると、最低賃金の100倍は、4か月平均で月175,090,500ペソの収入になります。最低賃金は毎年改定されるため、申請時に計算し直してください。単独の店舗ではこの金額に届かないこともあり、複数店舗のグループが中核の運営会社を通じて雇用するほうが要件を満たしやすくなります。

まず収入要件を確認してください。雇用する会社の銀行記録が4か月平均で月に最低賃金の100倍の収入を示せない場合、決議の文言どおりであれば、その会社はMビザ(労働者)を利用できません。

4. 学位のない料理人の技能を示す

調理は、医師や弁護士のような規制職業ではありません。第74条はその点も想定しています。規制のない職業の場合、料理人は、アポスティーユまたは領事認証と翻訳を付けた資格証明、または適性を裏付ける在職・経験証明のいずれかを提出できます。多くの日本人料理人にとっては、これまでの勤務先からの証明書が中心的な証拠になります。

農林水産省の日本料理の調理技能認定も、書類の説得力を高める材料になります。調理技能認定制度のガイドをご覧ください。

5. ビザ取得後

有効期間が3か月を超えるビザには、コロンビア移民局(Migración Colombia)が発行する外国人身分証明書(cédula de extranjería)が伴います。雇用主にも継続的な義務があります。第82条は、Mビザ(労働者)保持者の雇用主に対し、雇用関係、役職、業務内容に変更があった場合、ビザ当局に書面で届け出ることを求めています。決議が参照する2015年政令第1067号の報告・登録義務とあわせて、人事の手順に組み込んでおきましょう。

雇用契約そのものに盛り込む条項は、雇用契約チェックリストをご覧ください。

6. 手順

  1. 永住者やコロンビア人調理師を対象に現地採用を試みる。
  2. 雇用する会社が法人であるか、直近4か月の銀行記録が月平均で最低賃金の100倍を満たすかを確認する。
  3. 実技を含めて面接する。遠隔での実技テストも参考にしてください。
  4. 3か月の期限内に、料理人の在職証明をアポスティーユと翻訳付きで集める。
  5. 外務省の契約概要の書式を作成し、コロンビア人を採用しない理由を含む動機説明書を書く。
  6. 外務省のオンラインシステムでMビザ(労働者)を申請する。
  7. 入国後に外国人身分証明書を手配し、受け入れガイドに沿って準備する。

本記事は2026年9月に公式情報をもとにまとめた一般的な情報であり、法律や移民手続きに関する助言ではありません。2022年決議第5477号は発出後に改正されています。実際の手続きの前に、コロンビア外務省と現地の移民専門の弁護士に最新の要件を確認してください。

出典

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