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欧州の日本食レストラン数【国別】農水省2025年調査

欧州は約1万9,200店で横ばいですが、フランスが1,290店減、英国が560店増と中身は大きく動きました。42の国・地域を2023年と比較。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. 2025年調査における欧州
  2. 農水省のいう「欧州」の範囲
  3. 合計は横ばい、中身は大きく動いた
  4. 欧州42の国・地域(2023年・2025年)
  5. 店舗数と在留邦人数
  6. 国別の増減をどこまで信頼するか
  7. 採用の観点から何が言えるか

農林水産省は2025年11月28日、海外における日本食レストラン数の2025年調査結果を公表しました。世界全体の数字は概要記事で整理しています。本記事では欧州を国別に見ていきます。見出しの数字は横ばいですが、その裏には今回の調査全体でも特に大きな増減が隠れています。

1. 2025年調査における欧州

農水省によると、欧州の日本食レストランは約1万9,200店で、2023年の約1万9,400店から「横ばい」とされています。世界全体(約18万1,000店)の約11%です。地域の推移は2013年の約6,700店から、1万2,400店(2015年)、1万4,600店(2017年)、1万4,800店(2019年)、1万6,400店(2021年)、1万9,400店(2023年)と続いており、欧州の店舗数が増えなかったのは2025年が初めてです。

2. 農水省のいう「欧州」の範囲

農水省の「欧州」は範囲が広く、地域の推移は「欧州(ロシア含む)」と表記されています。2025年の国別表では、ロシア、ベラルーシ、ウクライナ、コーカサス諸国、キルギスやウズベキスタンなどの中央アジア諸国が欧州の欄に入っています。一方、トルコは中東に分類されています(中東・アフリカのデータ記事を参照)。ウクライナについては調査が困難だったため、2021年調査の数字がそのまま記載されています。

3. 合計は横ばい、中身は大きく動いた

農水省の表にある欧州42の国・地域を合計すると、増減はわずか−220店です。しかしその内側では、2年で店舗の4分の1以上を増やした国や失った国があります。

減少が大きかった国増減%増加が大きかった国増減%
フランス−1,290−28%英国+560+44%
ロシア−670−21%オランダ+370+31%
イタリア−300−12%ドイツ+290+24%
スウェーデン−220−42%キルギス+270+540%
ノルウェー−80−27%ベラルーシ+180+360%
アルメニア−50−50%スイス、スペイン各+110+41%、+16%

フランス、ロシア、イタリア、スウェーデン、ノルウェーの減少は合計2,560店。英国、オランダ、ドイツの3か国だけで1,220店増えています。欧州の日本食レストラン市場の重心は、フランスとイタリアから、英国、オランダ、ドイツへと移りつつあります。

フランスは3,390店で今も地域最大の市場ですが、その差は縮まっています。2023年には英国のほぼ4倍(4,680店対1,260店)でしたが、2025年には2倍を下回りました(3,390店対1,820店)。

4. 欧州42の国・地域(2023年・2025年)

農水省は10店舗以上の国・地域のみを掲載し、一の位を四捨五入しています。2023年の数字は農水省の2023年国別表によります。増減率は当社の計算で、小さな市場では大きく振れます。

国・地域2023年2025年増減
フランス4,6803,390−1,290
ロシア3,1902,520−670
イタリア2,4602,160−300
英国1,2601,820+560
オランダ1,1801,550+370
ドイツ1,2201,510+290
ポーランド870890+20
スペイン700810+110
スイス270380+110
チェコ300330+30
キルギス50320+270
スウェーデン530310−220
デンマーク270290+20
ベラルーシ50230+180
ノルウェー300220−80
ポルトガル170220+50
フィンランド210200−10
ルーマニア110180+70
ベルギー150170+20
ウクライナ(2021年の数字を再掲)1401400
リトアニア80140+60
ルクセンブルク1401400
エストニア100130+30
アイルランド90120+30
ラトビア90110+20
キプロス80100+20
オーストリア10090−10
ブルガリア3090+60
ギリシャ6080+20
スロバキア7080+10
ハンガリー9080−10
クロアチア5070+20
アルメニア10050−50
モルドバ3050+20
ジョージア3040+10
セルビア40400
アイスランド1020+10
アゼルバイジャン20200
アルバニア1020+10
ウズベキスタン20200
スロベニア10100
タジキスタン掲載なし10表示なし

モンテネグロは2023年の表に10店で掲載されていましたが、2025年には載っていません。農水省の掲載基準である10店を下回ったか、報告がなかったことを意味します。

5. 店舗数と在留邦人数

外務省は海外に住む日本国籍者の数を集計しています。その数字(2025年10月1日現在)を店舗数と並べると、主要3か国の違いがよくわかります。

在留邦人数日本食レストラン数(2025年)1店あたりの在留邦人数(当社計算)
英国62,2701,820約34人
ドイツ44,6481,510約30人
フランス36,0233,390約11人

フランスは店舗数が最も多い一方で、3か国の中で日本人社会は最も小さい。英国は日本人社会が最も大きく、店舗数も急速に伸びています。雇用主にとってこの比率は、日本語を話す人材の現地での厚みを、需要と比べて測るおおまかな目安になります。

6. 国別の増減をどこまで信頼するか

農水省が要因を示しているのは地域単位だけで、欧州については「横ばい」とする以上の説明はありません。一つの国の数字をもとに計画を立てる前に、次の3点を念頭に置いてください。

7. 採用の観点から何が言えるか

本記事は一般的な情報であり、投資・法律・移民に関する助言ではありません。店舗数は農林水産省が公表した丸めた数字をそのまま引用しています。増減率と比率は、それらの数字をもとに当社が計算したものです。

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