アジア・オセアニア

ベトナムで日本人料理人を雇う:政令219の労働許可

2025年8月、政令219/2025/ND-CPが政令152の外国人労働者規定に代わりました。飲食店が日本人料理人の労働許可を技術労働者として取得する方法を、新しい統合申請書とあわせて解説します。

最終更新 2026年9月22日 WashokuJob

目次

  1. 数字で見るベトナム
  2. 現在適用されるルール:政令219/2025
  3. 料理人をどの労働許可区分に当てはめるか
  4. 外国人労働者需要の説明と現地採用告知
  5. スケジュールと必要書類
  6. 在留・保険・更新
  7. 飲食店向けの実務アドバイス

ベトナムの日本食レストランは増え続けており、労働許可制度は2025年8月に変わりました。政令152/2020のみを前提とした説明は、すでに一部が古くなっています。本記事では、2026年9月時点のルールに沿って、飲食店が日本人料理人を呼び寄せる方法を解説します。

1. 数字で見るベトナム

店舗が増えて在留邦人が減っているということは、日本食の需要のうちベトナム人客が占める割合が高まっていることを示唆します。少なくとも、国内にいる日本人料理人の人材プールが小さくなっているのは確かです。日本人料理人の多くは、日本から呼び寄せる必要があるでしょう。

2. 現在適用されるルール:政令219/2025

JETROの整理による制度の枠組みは次のとおりです。

コンサルタントから旧来の2段階の手続き(外国人労働者の需要承認を得てから労働許可を申請)を案内された場合は、そのアドバイスが2025年8月より前のものではないか確認してください。

3. 料理人をどの労働許可区分に当てはめるか

外国人労働者は、18歳以上であること、業務に必要な専門・技術的能力と経験があること、健康要件を満たすこと、犯罪歴がないことが求められます。そのうえで政令219が、外国人が就ける職位を定めています。料理人の場合、現実的なのは次の2つです。

区分政令219上の要件日本人料理人への適合性
技術労働者1年以上の訓練と、職務に合致する2年以上の経験、または職務に合致する業務での3年以上の経験通常はこのルート。日本の厨房で3年以上の経験がある料理人は、経験だけで要件を満たします。
専門家大学の学位(または同等)と、関連する2年以上の経験料理人が学位を持っている場合のみ。
管理者支店・事務所の長、または対応する職務で3年以上の経験を持つ部門の長厨房を一つの部門として統括する料理長であれば、組織体制によっては該当し得ます。

学位を持たない、現場で修業を積んだ日本人料理人に合うのは技術労働者ルートです。当局が見るのは書類なので、料理人の経験は文書で裏付ける必要があります。これまでの勤務先から、在籍期間・役職・職務内容を記した証明書を取り付けてください。1年以上の課程を持つ調理師学校の卒業生であれば、学校の証明書が「1年以上の訓練」の要件を補強します。

労働許可自体が免除される人もいます。たとえば資本金30億ドン以上の有限責任会社の所有者・出資者や、ベトナム国籍者と結婚してベトナムで働く外国人です。免除の種類に応じて、雇用主は就労開始前に届出を行うか、免除の確認を申請する必要があります。

4. 外国人労働者需要の説明と現地採用告知

政令219以前は、雇用主はベトナム人労働者向けに15日以上求人を出し、就労開始日の15日以上前に外国人労働者の必要性を説明する報告書を提出し、書面での承認を待ってから労働許可を申請する必要がありました。

政令219はこれらの手続きを統合しました。現在は、外国人労働者の必要性の説明と労働許可申請を兼ねた1つの申請書を使います。料理人を雇う飲食店が該当する「労働契約の履行」という就労形態では、雇用主は次のことを行う必要があります。

説明は具体的に書くべきです。「寿司職人が必要」だけでは弱い説明です。「このポジションでは、魚の熟成や仕込みの技術を含む江戸前寿司の調理が求められる。5日間募集したが、必要な経験を持つベトナム人応募者はいなかった」といった理由付けこそ、申請書が求めているものです。

5. スケジュールと必要書類

雇用主は、料理人がベトナムで就労を開始する予定日の10日以上前、60日以内に労働許可申請を提出しなければなりません。3月1日に就労開始する料理人を例に、逆算すると次のとおりです。

  1. 日本で料理人の書類をそろえる:在職証明、調理関連の資格(あれば)、無犯罪証明書、健康診断書、パスポートと写真。翻訳や認証に時間がかかるため、数週間は見込んでください。
  2. 申請の5日以上前に、ベトナム人向けの募集告知を出す。
  3. 3月1日の60日前から10日前までの間(おおむね1月初めから2月19日まで)に、統合された申請書を提出する。
  4. 労働許可が発給されたら、就労ビザ、続いて一時在留カードの手続きを行う。

日本国籍者は45日以内の滞在であればビザなしでベトナムに入国できるため、雇用前の下見には便利です。ただし、就労には必ず労働許可が必要です。

6. 在留・保険・更新

JETROは2025年12月、ベトナム当局が駐在員の労働許可について、規則に明記されていない制限を示唆していると報告しました。運用は省によって異なり、新たな政令がなくても変わることがあります。採用を決める前に、省の労働当局や現地のアドバイザーに、所在都市で現在どのように申請が扱われているかを確認してください。

7. 飲食店向けの実務アドバイス

近隣の市場:タイフィリピンインドネシア

本記事は、JETROによるベトナム法令の解説と日本政府の統計をもとに2026年9月に確認した一般的な情報であり、法律・移民手続きに関する助言ではありません。ベトナムの運用は省によって異なります。申請前に、省の労働当局またはベトナムの弁護士に要件を確認してください。

出典

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