市場データ・制度

米国・カナダの日本食レストラン数 採用データ2025

北米の日本食レストランは約2万9,400店。米国は2万6,360店で横ばい、カナダは18%増の3,080店。それぞれのビザルートを一言でまとめ、都市別ガイドにリンク。

最終更新 2026年9月27日 WashokuJob

農水省の2025年調査によると、北米の日本食レストランは約2万9,400店で、2023年の約2万8,600店から「横ばい」とされています。ただしこの一言の裏では、米国はほぼ動かず(26,360店、+1%)、カナダは急速に伸びました(3,080店、+18%)。米国市場はほぼ飽和状態にあり、出店は既存店からのシェアと人材の奪い合いになりがちです。カナダは今も厨房が増えており、労働許可の条件が厳しくなる一方で、経験者の争奪は激しくなっています。

このページは、米国・カナダへの出店、拡大、採用を検討する本部の企画担当者やHR、研究者向けです。農水省の国別データと、その動きが採用にどう影響するかを扱います。世界全体の合計と国別トップ10は調査の概要記事にまとめており、本記事では繰り返しません。米国のビザ選択は日本から料理人を呼ぶ米国ビザの比較に、カナダのルートと費用はカナダLMIAガイドに、市場別の給与データは国別の寿司職人の給与にあります。

目次

  1. 2025年調査における北米
  2. 農水省のいう「北米」の範囲
  3. 米国とカナダ(2023年・2025年)
  4. 2013年からの地域推移
  5. ビザルートの要点と候補者の所在
  6. このデータからはわからないこと
  7. 採用の観点から何が言えるか

1. 2025年調査における北米

農水省によると、北米の日本食レストランは約2万9,400店で、2023年の約2万8,600店と比べて「横ばい」とされています。アジアに次ぐ2番目に大きな地域で、世界全体(約18万1,000店)の約16%を占めます。

2. 農水省のいう「北米」の範囲

農水省の表でいう北米は、米国とカナダの2か国だけです。メキシコは中南米に含まれ、2025年は7,430店です。詳しくは中南米のデータ記事をご覧ください。事業計画や投資家向け資料で「北米市場」にメキシコを含める場合は、その旨を明記してください。合計が4分の1ほど変わります。

3. 米国とカナダ(2023年・2025年)

国2023年2025年増減地域内シェア(2025年)
米国26,04026,360+320(+1%)90%
カナダ2,6103,080+470(+18%)10%

農水省は国ごとに一の位を四捨五入しています。目を引く点が二つあります。増加数ではカナダが米国を上回りました(470店対320店)。母数は米国の10分の1で、カナダは農水省の世界ランキングで10位に入っています。米国は中国に次ぐ世界2位ですが、2年間で1%増ということは、新規出店と閉店がおおむね釣り合っているということです。つまり米国では、まったく新しいポストを埋めるより、既存店の人材を奪い合う場面のほうが多いということです。

4. 2013年からの地域推移

国別の数字は2023年からしかありません。2023年の表には、それ以前の調査は国・地域別店舗数の公表を前提としていなかったと注記されています。

調査年北米前回調査からの増減
2013年約17,000
2019年約29,400
2021年約31,200+1,800
2023年約28,600−2,600
2025年約29,400+800

2025年の数字は2019年の水準に戻りましたが、2021年のピークにはまだ届いていません。世界全体に占める北米のシェアは、2013年の約31%から2025年には約16%に下がりました。アジアと中南米がはるかに速く伸びたためです。北米は成熟市場であり、成長はシェアの奪い合いから生まれ、市場全体の拡大からは生まれません。

5. ビザルートの要点と候補者の所在

市場2025年(増減)日本からのビザルートガイド
米国26,360(+320)料理人専用のビザはなし。主なルートはE-2(条約投資家、資本要件あり)、O-1B(卓越性)、EB-3(永住、PERM必須)米国ビザの比較
カナダ3,080(+470)LMIA。州別の賃金しきい値による高賃金・低賃金の区分、広告義務と審査期間ありカナダのLMIAガイド

外務省によると、2025年10月1日現在の在留邦人数は米国416,380人(世界最多)、カナダ75,316人(世界4位)です。ロサンゼルスとニューヨークは世界の在留邦人数上位都市に入ります。国・都市別の詳しい数字は海外在留邦人数のページにあります。都市別の給与や候補者層はニューヨーク、ロサンゼルス、バンクーバー、トロントの各ガイドをご覧ください。

6. このデータからはわからないこと

7. 採用の観点から何が言えるか

農水省のこの調査は2年ごとに公表され、2025年版は2025年11月28日発行のため、次回は2027年11月ごろと見込まれます。米国のビザ手数料やカナダのLMIA賃金しきい値・審査期間はより頻繁に見直されるため、予算を組む前にリンク先のガイドで確認してください。本記事の次回確認は2027年11月、リンク先ガイドの数字が変わればそれより前に更新します。

よくある質問

米国とカナダの日本食レストランは何店ありますか。

農水省の2025年調査では米国26,360店、カナダ3,080店、北米合計で約2万9,400店です。農水省はこの地域を2023年比で「横ばい」としています。

「北米」の店舗数にメキシコは含まれますか。

農水省の表では含まれません。メキシコ(2025年7,430店)は中南米に分類されています。「北米市場」にメキシコを加えると合計は4分の1ほど変わります。

米国の日本食レストラン市場はまだ伸びていますか。

ほぼ横ばいです。2023年から2025年にかけて1%しか増えておらず、新規出店と閉店がおおむね釣り合っていることを示しています。同じ期間にカナダは18%増えました。

日本から料理人を呼ぶのに米国はどのビザを使えばよいですか。

料理人専用の米国ビザはありません。自社の資本構成と料理人の実績によって、条約企業向けのE-2、卓越性を示すO-1B、PERMを経る永住のEB-3のいずれかを選びます。詳しくは米国ビザの比較ガイドをご覧ください。

店舗数の伸びほどには、カナダでの採用が簡単でないのはなぜですか。

カナダのLMIAは州ごとに賃金しきい値を定め、高賃金・低賃金の区分で広告義務が変わります。店舗数が18%増えた一方で、この手続き自体は近年厳しくなっています。現在のルートと費用はカナダのガイドをご覧ください。

本記事は一般的な情報であり、投資・法律・移民に関する助言ではありません。店舗数は農林水産省が公表した丸めた数字をそのまま引用しています。シェアと増減率は、それらの数字をもとに当社が計算したものです。

出典

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